<モーリス・ベガ>
 <P r o f i l e>

モーリス・ベガは1957年11月18日、マウイ島のワイルク生まれ。お爺さんがコンガを始めとする様々なパーカッションを持っていたことから、5〜6歳でそれを叩きだし、10歳くらいになると今度はドラムスをプレイするように。その後、14歳からギターも始め、独学で曲作りもスタートする。
 ハイ・スクールを卒業した3日後に日本に渡り、外国人バンドが箱バンを務めるクラブで数カ月間演奏。そしてその年の後半、今度はLAに移り、ベースのケンジ・サノとベガ・バンドを結成する。LAでは直ぐに成功するには至らなかったが、80年頃、故郷のマウイに戻っている時、すでにカラパナを脱退していたマッキー・フェアリーのギグがあることを知り、昔からカラパナの大ファンだったモーリスはライヴ会場へと足を運ぶ。そして、そのライヴの打ち上げ的なパーティーがモーリスの友人の家で行われることを知った彼は車に積んであった2本のギターをそこに持ち込み、ライヴを終えた主役の登場を今か今かと心待ちにした。そして、遂に登場したマッキーと念願のセッションも実現。さらに、そのパーティーではベガ・バンドのテープも流していたようで、そのテープにも興味を持ったマッキーが『バンドの皆に会いたい』と発し、翌日にはLAからケンジ・サノもマウイに合流。そして3人は意気投合し、マッキーがLAに移ることを条件にバンドに合流。グループ名はやがてシャインと代わり、結局はマッキー・フェアリー&ナイト・ライフで落ちつき、その名義でアルバム「Mackey Feary & Nite Life」を1983年に発表する。しかし、その評判が高まるにつれ、マッキーのカラパナ復帰を望む声も大きくなり、結果的にカラパナのリユニオンが実現し、グループは自然消滅してしまう。しかしながら、モーリス・ベガはその才能を買われ、バック・ヴォーカル&パーカッションでカラパナのライヴをサポート。また、それ以外の時間はソロ活動に専念し、ホノルルのクラブで歌ったり、グアム島のヒルトンで歌ったり、そういった日々が何年か続いていく。
 その中で自作の曲を下記溜めていったモーリスは1995年にある程度納得のいくマテリアルが揃ったことを実感。いよいよソロ・アルバムの制作に取り掛かる。それが今回クール・サウンドから出る「2 Hearts」。まさに“これぞAOR!”と叫びたくなるサウンドがアルバム全編で体験でき、レアながらこれを入手したAORファンは誰もが大絶賛。アメリカ西海岸の陽光をたっぷりと浴びたようなポップスから、シャーデーを思わせるクールなグルーヴ、70年代のSSWを思わせる弾き語りバラード、さらに、レゲエやラップまで取り入れているが、しかし、そのどれもが心地好いAORな風を感じさせ、極めて自然なブレンドになっている。
 そして、2003年7月25日、そのアルバム「2 Hearts」がボーナス曲<People Get Ready>を追加収録し、クール・サウンドより日本発売実現!