<マイケル・ランドウ>
 1958年6月1日、LAの生まれ。ジミ・ヘンドリックス他に触発されギターを弾くようになり、ハイ・スクール時代からスティーヴ・ルカサーらとバンドを結成。1970年代終盤から本格的なプロ活動を始め、キャロル・キング&ジェリー・ゴフィンの娘ルイーズ・ゴフィンのバンドに参加。レコードでもプレイをする。また1980年頃からボズ・スキャッグスのバンドに参加。数回の来日公演を始め、ツアーで各地を回っている。
 そんなマイケルの評価が確実な物になったのが1981年にWarner Bros.からリリースされたマクサスのアルバム「Maxus」。このグループはキーボード&ヴォーカルのジェイ・グラスカ、キーボードのロビー・ブキャナン他、LAのスタジオ・シーンで活躍する凄腕ミュージシャン5人による集団で、TOTOのテクニック+スティーリー・ダンの緻密さを兼ね備えたグループとしてマニアから絶大なる評価を集めている。そのグループのギタリストがマイケル・ランドウであり、ハードからファンキーまで彼の多彩なプレイはスティーヴ・ルカサーに方を並べる物として各方面、特に日本のスタジオ・シーンに大きなセンセーションを巻き起こす。当然の如く、日本のアレンジャー、プロデューサーも彼をこぞって起用。デヴィッド・フォスターと共に来日してレコーディングした尾崎亜美の「Air Kiss」から浜田麻里の一連の作品、そして矢沢永吉まで数多くのセッションに参加している。
 マクサスはアルバム1枚で解散してしまったが、マイケルの人気はLAのスタジオでも上昇するばかり。シカゴ「17」、チャカ・カーン「I Feel For You」を始めとする一連のデヴィッド・フォスター・プロデュース作品でプレイするほか、マイケル・オマーティアンからジョージ・デュークまであらゆるトップ・プロデューサーがマイケル・ランドウをいの一番に指名。また、ライヴ、レコーディング、その両方に参加したジョニ・ミッチェルとの共演で“空間”を大事にしたスペイシーなバッキングを確立。エフェクターの絶妙な使い方も含め、さらなる影響を与えていく。
 今なお、「他人のレコーディングに参加することは楽しい。大好きなミュージシャンと共演出来ることも少ないから」と語っているランドウだが、しかし、1990年代に入るとセッションの仕事だけでは飽きたらず、自己の主張を前面に出すようになる。まずは、1990年に日本先行で初のソロ作「Tales From The Bulge」を発表。全編インストで構成されたこのアルバムはフュージョンともロックともポップとも限定できないまさにマイケルの世界そのものであり、ハードさとスペイシーな色合いを散りばめた面目躍如の1枚になっている。さらに、90年代前半から今度はストレートなロック・バンドでもライヴ&レコーディングを行うことに。その手始めとなったのがカルロス・ヴェガ(ドラムス)、実弟のテッド・ランドウ(ベース)、そしてデヴィッド・フレイジー(ヴォーカル)と結成したバーニング・ウォーター。1993年に日本のポリドールからアルバム「Burning Water」でデビュー。以後も3枚のアルバムを発表し、渡辺貞夫の主催するライヴ・イヴェント「Kirin The Club」で来日も果たしている。その後、今度はマイケル、テッド、そして人気ベーシスト:エイブ・ラボリエルの息子、エイブ・ラボリエルJr.(ドラムス)で3ピース・ロック・バンド:The Raging Honkiesを結成。明らかにジミ・ヘンドリックスを意識しているこのバンドではマイケルがギターに加えて全曲のヴォーカルも担当。実にロックな表情を届けてくれた。そのレイジング・ホンキーズもドラマーのエイブJr.がセッションで多忙を極めやむなく脱退。その後はスティーヴ・ヴァイやアンディ・サマーズのバンドでプレイしていたトス・パノスをドラマーに迎え新たなトリオを結成。今度はマイケル・ランドウのソロ名義を名乗り、1999年に来日公演を秋葉原のグッドマンで3日間(5ステージ)にわたって行い、熱狂的なギター・キッズを興奮の渦に巻き込む、また、そのメンバーを中心に2001年、実に11年振りとなるソロ作「The Star Spangled Banner」を自主レーベルからリリース。続いて、2000年秋にベイクド・ポテトで行ったライヴを2枚組CDに収め、同じく自主レーベルからリリース。これらは主にインターネットで売られていたが、2001年10月25日、クール・サウンドが日本盤をリリースし、マイケル・ブームの再来に火を点けようとしている。
 また、マイケル・ランドウはデヴィッド・ガーフィールド(キーボード)を中心とするフュージョン系バンド:カリズマの正式メンバーでもあり、さらに、ロック系のサイド・プロジェクトもオルタナ寄りのストールン・フィッシュ、R&B寄りのブルー・ホーンと2つに関わっている。
 細かなプロフィール等はwww.michael-landau.comをご覧下さい。

<Discography>

Solo
1990 "Tales From The Bulge"
2001 "The Star Spangled Banner"
2001 "Michael Landau Live 2000"

Others

Karizma
1989 "(Forever In The)Arms Of Love"
2000 "Document"

Burning Water
1993 "Burning Water"
1994 "Mood Elevator"
1996 "Live And Lit" = mini album
1996 "Abbandonato"


The Raging Honkies
1995 "We Are The Best Band"
1997 "Bonner"

Stolen Fish
2000 "Give Me A Ride"

Blue Horn
2000 "Noise For Neighbors"