<マーク・マクミレン>
 1952年10月26日、オハイオ州クリーヴランドに生まれ、1〜2歳の頃からコロラドで育つ。7歳からラジオに夢中になり、エルヴィス・プレスリー、ビートルズ、ビーチ・ボーイズから大きな影響を受ける。
 ギター、ドラムスを経て、12歳くらいからピアノを始め、やがて、R&Bやジャズにも興味を持つように。好きなキーボード奏者はハービー・ハンコック、チック・コリア、ジョー・ザビヌル、リトル・フィートのビル・ペイン、レス・マッキャン、エディ・ハリス他。
 10代前半から積極的にバンド活動を行ったマークは1970年代中盤からヨーロッパに渡り、フランス、イタリア、ドイツ等でバンドを結成。また、1980年代初頭にはNYに渡り、そこで約3年生活。その時、知り合ったジョー・マーディンとのパイプから、彼の父親で有名なプロデューサー:アリフ・マーディンに作品が認められ、アリフが手掛けたチャカ・カーン1982年のアルバム「Chaka Khan」に<So Not To Worry>というナンバーを提供。注目を集めるようになる。
 また、マーク・マクミレンはNYに渡る前にフロリダでもバンド活動を行っていたが、そこで知り合ったのがあのボビー・コールドウェルだった。そして、マークは1991年にLAへと移住するが、直ぐにボビーのバンド・メンバーに抜擢され、キーボード、コーラス、さらには一緒に曲を書くまでの信頼を集めるようになる。また、マークはボビー以外にも、ランディ・クロフォードのバンド・メンバーとしても、ボニー・ジェイムスやアラン・ハインズらと共に来日した経験を持っている。
 1998年にマークは初めてのソロ・アルバム「It's About Time」を自主制作で発表。そのアルバムは、主にライヴ会場やウエブで売られていたが、威脇忠義氏の主宰するボビー・コールドウェルオフィシャルFCのサイトだけでも数百枚売り上げるなど、ちょっとしたベスト・セラーを記録。ボビーにも通じる、ブルー・アイド・ソウル系の歌声には、早くも多くのファンが定着している。

 そして、そんなマークの4年振りとなる新作が今回の第2作「Mark McMillen」。
 1stをさらにスケール・アップさせたヴァラエティ豊かな曲作り、そして、上質のアダルト・コンテンポラリーを極めたジャジーでソウルフルなサウンドは、往年のAORファンも首を縦に振ること間違いなし、の超お薦め作品。
 ちなみに、マークは絵を描くのも得意で、今回は彼自らが描いたペインティングが、アルバムのジャケットに使われている。