<マイケル・ジェイムス・マーフィー>
 1959年3月5日テキサス州のマテドー(Matador)生まれ。5歳の時に聴いたビートルズから大きな衝撃を受け、9歳でピアノ、11歳でドラム、その後ギターも始めるようになる。18歳の時に、CCMのグループ:クルーズ・ファミリーのツアーにギタリストとして参加。本格的なプロ活動をスタートさせる。その後、大学に入学してから、教会やフットボール・ゲームの試合の後など、いろいろな所で歌うようになり、そこで知り合ったボビー・プライスとソングライター・チームを結成。その初期の作品<Give A Little Bit Of Your Love>がCCMシンガー:ステファニー・ブーサーダに取り上げられ、それがキッカケとなってソロ・ディールを獲得する。
 1stアルバムは1981年にリリースした「Never Let Me Go」はステファニー・ブーサーダの旦那様、ウェイン・ブーサーダがプロデュースを手掛け、主にオクラホマ・シティでレコーディング。当時まだメインストリーム・シーンでの実績がなくCCMフィールドで活躍していたジョン・パティトゥッチ(b)が全編に参加。<Song Of Emmanuel>という曲で素晴らしいソロも披露している。
 そして2年後の1983年に「Surrender」を発表。ロビー・デュークやブルース・ヒバードとの仕事で知られるジョナサン・デヴィッド・ブラウンをプロデュースに迎えLAで録音。ハドリー・ホッケンスミス(g)、ジョン・シュライナー(key)他、一流のセッション・ミュージシャンが参加し極上のサウンドを展開。ブルース・ヒバードの作品も5曲収録し、マニアックなAORフリークから圧倒的な評価を受ける。また、CCMのチャートでもタイトル曲、及び<Every Single Step>の2曲がTop20入りを果たす。
 続いて1984年には3作目の「Tender Heart」を発表。ウェイン・ワトソン(b-vo)、ポール・ミルズ(key)他が参加し、ヒューストンで録音。マーフィー本人が「最も心に残っているバラード」と語る<The Darker The Night>他、スロウ系が充実。<Believers>はCCMチャートで2位まで上がる大ヒットを記録した。
 その後、デビュー作からの付き合いだったレーベルMilk & Honeyがクローズ。4作目の「No Kidnap Today」は1986年にクリス・クリスチャンのHome Sweet Homeから発表。
 続いて90年に新曲2曲を含むベスト盤「The Chisel」をDiademからリリースするが、以後はマイケル・ジェイムスと改名しカントリー・シンガーに転身。3枚のアルバムを発表し、1996年からは主にチャーチでの音楽活動に専念している。