<5月21日(水)>
「今日の出来事」
●午前中はいつものFM Co-Co-Lo、ダビング&Qシート書き&音源発送。そして午後は島田奈央子嬢とFM Port「Music Director」の収録。今回は5月24日(土)の深夜のオン・エアー(だったと思います)。テーマは女性のAOR。奈央子ちゃんがケヴィン・レトー好きで、来週のライヴも観たい、と言っていたことから即決定。他にも定番のマリリン・スコット、ポーリン・ウィルソン…が登場。夜は、父上の誕生日なので家族で食事。ちなみに今日で72歳になりました。

「今日のE-mailから」


<5月22日(木)>
「今日の出来事」
●午前中は雑務が中心。午後からハワイアンのスーパー大御所:山内雄喜さん宅に足を運び、某レコーディングにお邪魔。実は、私目の曲を1曲取り上げてくれそうなので、そこに出向き、仮歌を歌った、という次第です。曲名未定。曲調は、アルバムのコンセプトに合わせたフラ・ボッサ系。私の書く曲は例によってコードが多く出て来るんですが、今回も15個ぐらいは登場しているかな、という感じです。シンガーが詞をちゃんと書いてくれれば世に出ると思うんですが....彼女次第、ですかね..。
●その後、東芝EMIさんにお邪魔し、ユーミン担当の合羅さんと打ち合わせ。なんと、7月下旬にユーミン作品の英語カヴァー集が出るのですが、これが、マイケル・フランクス、スティーヴン・ビショップ、ポーリン・ウィルソン、パティ・オースティン他、錚々たる顔ぶれになっているんです。しかも、この手にありがちな“安易なカヴァー”では全然なくて、制作者の意図が演奏者にしっかり伝わった、本物の内容になっているんです。これだったら、誰が聴いても納得!でしょう(現時点でマイケル・フランクスとポーリンの音は未着。その他は全曲揃ってます)。で、そのアルバムのライナー&チラシ用にいろいろと書かせて戴くことになりました。頑張ります。
●そして夜は帝劇で、シンガー:石井一孝氏が出演するミュージカル「風と共に去りぬ」を鑑賞。ミュージカル初体験のような気がしますが、いやあ、これって、たいへんなパワーが必要ですね。特に主役の大地真央さんには非常に感動致しました(石井さんももちろん好かったですが)。何よりも暗記が苦手(と言うよりは嫌い)な私にとって、セリフを覚える(歌詞を覚えるもそうですが)等、絶対に不可能な行為。それだけでも尊敬してしまうのに、歌って踊って表現して..。好い勉強になりました。終演後、楽屋を訪れ、結局は石井さんと一緒に食事をすることに。で楽屋口から出ると、そこには出待ち状態のファンがたくさん居て、しかも、足早に歩む石井さんを追いかけてプレゼントを渡したり一緒に写真を撮ったり、その人気ぶりに改めて驚いた私です。石井さんは、この夏、今度は「レ・ミゼラブル」で主役を演られる、とか。そちらでよりいっそう華やかに振る舞って下さいまし。また機会があったら足を運びたいです。

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<5月23日(金)>
「今日の出来事」
●各種発送、印税計算報告書作り他の雑務をこなし、午後、ワーナーの酒井さんとコンピ他の打ち合わせ。そして、酒井さんと一緒に夜は福冨英明氏のライヴを観に渋谷のWASTED TIMEへ。40人くらいでいっぱいのスペースですが、好い感じで埋まってました。羽ばたけ、福冨英明! 夏から秋にかけて、待望の新作も出そうですし。う〜ん、楽しみ! そして、その後、我々の呑み集団「なんとなく水中花」10名で二次会に突入。相変わらず、楽しい方々です。顔ぶれもアレンジャー/プロデューサー、レコード会社のディレクター、CDショップ関係、代理店系からOLまでいろいろ。アッという間に夜は更けていきます。

「今日のE-mailから」


<5月24日(土)>
「今日の出来事」
●イタリアのFrontiers Recordsからマイケル・センベロのアートワーク、および、音のマスターが到着。で、早速、聴いてみるも、へ? これ、12曲しか入っていないじゃないですか? 契約書と内容が違うぞ! で、またまた足踏み。一時期、Home Sweet Homeの仕事ぶりがあまりにルーズだったので「外人と仕事をするのは大変だ、きめの細かい日本人が一番!」と思うも、CCM系以外のレーベルは結構スムースだったので、そんなことは忘れていたのですが、このFrontiers Recordsとは、あまり上手くいかなそうです。当初、6月10日に出したい、とオファーし、あっさり、「好いよ!」と答えながら、結局、パーツをくれずで7月10日にやむなく延期。しかし、これで、それも危うくなりました。どうなるやら..。
●と、そんなブルーな気分(でもないか..)を吹き飛ばしてくれたのが、よみうりランドEASTで行われたクロスオーヴァー・ジャパン2003。登場順も解っていたので、とりあえず、3番目のナニワ・エキスプレスから鑑賞。バンドとしてのパワー&グルーヴ。そしてデビュー前、アメリカで合宿&実戦を演っていただけあり、即興的な部分での柔軟性は流石、の一言。18年振り?の新作も出たそうですが、そちらの曲に関して「あれは辛いでしょ..」という声も私の知人から出ていました。そして、鈴木茂&フレンズ。「ハッキリ言って、人選ミスでしょう〜、あれ!」という声も出ています。クロスオーヴァーな時代のサウンドに行かず、土臭いアメリカン・ロックの香りを前面に出していました。<そばかすのある少女>も、AOR/シティ・ミュージックではなく完全にロックに聴こえた、それが中田の感想です。5番手に登場のスクエアは、もう“偉大”の一語。スクエアはスクエア以外の何者でもありません。そして、6番目が、待ってました!のパラシュート。ハッキリ言います、もう涙ボロボロです。1曲目から、いや、スクエアの最後の曲の時から、「いよいよ次、パラシュートが出てくる!」と思い、それで涙腺緩み出しました。こういう時、サングラス常用の私はごまかせるから便利です。でも、私以外にもパラシュートの再結成を観るのが最大の目的だった、という人、少なくないようで会場からも「これを待ってたんだ〜!」という声援が飛んでいました。で、内容はというと、やっぱり凄いです、松原さん、今さんのツイン・リード。日本最強と言うよりは、世界でも有数、のコンビです。それと、井上鑑さん、無茶苦茶格好良かった。斉藤ノブさんは相変わらず元気いっぱいだし、夢を届けてくれましたね、ズバリ。各バンド、持ち時間は40分でパラシュートの演奏も8曲のみ。<Hercules><Aresa Koresa><Ne-on><Taboo '80>は聴けましたが、他にも名曲はたくさんあるし、是非この続編をやって戴きたいです。しかも、松つぁん、今さん、鑑さんのソロからも織りまぜ、計2時間半のステージ、なんてものが実現したら....もう思い残すことはありません。アドリブ誌にも書きましたが、(仮に)「エアプレイのライヴを観てもここまでは感動しない」、それは本音です。結局、エアプレイがもしライヴを演っても、結局は、レコードをどこまで再現できるか、しか、テーマがない。演るほうも観るほうも。スティーリー・ダンのライヴも大半の観客はレコードの再現を期待していると思うんです、同様に。でも、パラシュートだったら、レコード以上のアンサンブル+各人のインプロヴィゼーション、これが体験できるからよりいっそうの感動が巻き起こる。なんか、ああ、これが音楽のマジックなんだな、って思うんです、後で冷静に振り返ると。でも、94年のデヴィッド・フォスター・ライヴでエアプレイの曲が披露されても、喜びこそすれど涙は全然流れてこなかった(裏事情も解っているのでね..)。それに、96年のジェイ・グレイドンのライヴなどはLAでリハから立ち会っちゃったんで本番も淡々と観れてしまった、これは失敗でした、結果的に(94年のジェイはそれなりに感動したと思いますが..)。で、結局、ジェフ・ポーカロはもう存在しないから、1980年ヴァージョンのエアプレイをライヴで越すことは絶対に不可能なわけです。トム・ケリーが今でもあのハイ・キー・コーラスをやれるかどうかも未知数だし。そう考えたらレコード以上のものを届けてくれる、という意味でパラシュートのほうが絶対に感動できる。とまあ、そう考える私です。随分力んで書いてしまいましたが、パラシュートの余韻を残したまま、知人3人と共に会場を後にした私でした。
●ダブル・ブッキングで結局私は行けなかったのですが、スウィート・コンフォート・バンドのリイシューで愛に溢れたライナーを書いてくれたシンガー:石井一孝氏のファンの集いがある、と聞き、相棒の鐘ちゃんにCDの即売に行ってもらいました。100人弱のファンが集まったようですが、それこそ100枚弱のCDが売れた、ということで、石井さんの人気&貢献度に思わずひれ伏す私です。今後とも宜しくお願いします!

「今日のE-mailから」


<5月25日(日)>
「今日の出来事」
●HPの更新、COOL USENの6月第1週分選曲、明日収録の「Adult Oriented Radio」の選曲、進行表作成。さらに、半日遅れのクール・インフォ書き、と朝から夜中まで仕事、仕事。息抜きに、CDサンプルの発送をやったり。嗚呼、今週も激忙の1週間になりそうだし、コワイです....。

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<5月26日(月)>
「今日の出来事」
●まずは、ユニバーサルから出るマイケル・マクドナルドの新作「Motown」のライナー用インタヴュー・テープ興し。
●アドリブ:山崎氏と電話で話し、なんと、6月売りのアドリブ誌7月号は連載12年目にして初の「AOR通信」休載。別にトラブったのどうの、ではなく、ページの割り振りが出来なかった、とのこと。私のコラムだけでなく、他の連載コラムもいろいろとお休みする模様。ですので、7月号を買われて「AOR通信が無い!」と吃驚なさらないようにお願いいたします。その代わり、山野楽器さんのみの特別エディションで「AOR通信号外版」を発行することが直ぐに決定。詳細は後日発表いたします。
●そして、FM Co-Co-Lo「Adult Oriented Radio」の収録に行き、それから赤坂WAVE佐藤さんと会い、ジノ様の新作を購入。渋いですね、ジャケット。そして、7時からブルーノート東京でボズ・スキャッグスのジャジーなライヴを鑑賞。横で観ていたアドリブ山崎氏は「こんなボズを待っていたのよ! これがキッカケで僕もジャズの世界に入っていく、なんてこともあるかも。今までは、マイケル・フランクス、ケニー・ランキン、ボズ・スキャッグスの順だったけれど、もう、ボズがケニー・ランキン抜いて、僕の中で2番めだね」と大大満足。一方の中田は......?
●ライヴが終わって直ぐに家に帰り、今日収録した番組の検聴、Qシート書き。今週はホント、ばたばたなので、少しでも進めておかないと、仕事。

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<5月27日(火)>
「今日の出来事」
●ようやくマイケル・マクドナルド「Motown」のライナー書き。下準備は済んでいるので、書き出したら早いです! のつもりだったのですが、14曲の出典所を1曲1曲調べたりしていると、これが結構時間食うんです。結局早い夕方までかかってしまいました。ああ、ダメだな..。
●夜は横浜のモーション・ブルーでケヴィン・レトーを鑑賞。ラッセル・フェランテ、ジェリー・ワッツ、マイケル・シャピロというお馴染みの凄腕トリオをバックに、見事な歌唱を届けてくれました。上手いです、相変わらず。好きです、上手い人。

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<5月28日(水)>
「今日の出来事」
●午前中からエア・サプライの新作「Across The Concrete Sky」のライナー書き。改めて聞き込むと、グラハム・ラッセルが豪州ではなく英国生まれだったことを再認識させられます。大甘一歩手前のバラードは何曲かありますが、ラッセル・ヒッチコックの声は確実に昔とは変わっていますね。エイベックスさんより6月25日に、日本先行発売でリリースされます。
●そして、今日の午後4時の宅急便に乗せるべく、「Adult Oriented Radio」の、今度はJASRAC申告書を制作し、まさに、あと5分(3分?)というタイミングでセーフ!
●夜は、西荻窪のスタジオに出向き、プリズムのお三方にインタヴュー。セルフ・カヴァー・ベストのパート2「PRESENT II」のことをいろいろと訊いてきました(ライナー、および、チラシに掲載予定)。そして、終わってから今度は、そのアルバムにも1曲ゲストで参加している森園勝敏さんにも初めてインタヴュー。実に気さくな好い方で、かつ、昔の面白い話しをたくさんしてくれて、実に楽しいひとときでした。これも、チラシに掲載される予定です。

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<5月29日(木)>
「今日の出来事」
●まず、イタリアのFrontiers Recordsに速攻で送金するために銀行へ。ちょっとはお金が掛かりますが、マイケル・センベロ、より好い方向に行きそうです。そして、[COOL HAWAII]の8月25日リリース予定分の契約書がようやく合意。先方さんに「これで、どうですか?」と見てもらったのは実に3月のこと。何故に、ここまで時間が掛かるのか、私は理解に苦しみます。ま、世の中の人間が全て自分と同じと思っちゃいけません。本当に人それぞれですからね。
●今日も原稿書き系がいろいろ。しかし、本題に入る前にユニバーサルの山崎女史から「スミマセン、マイケル・マクドナルドさんのライナー、ちょっと長いんで削ってもらえませんか..」と電話があり、まずは、それを減らす作業を優先。真、7000文字以上書いた私がいけないんですが...。あっさりと2,000字くらい削りました。そして、山野楽器さんのキャンペーン「AOR 2003 COOL & MELLOW」のウエブ用ディスク紹介、そして、山野さんの新譜情報誌Jam Spotの中に設けられた「中田利樹の今月はこれがCOOL !」の原稿書き。さらに、アドリブのディスク・レヴューを2本。HPの更新も少々やりました。

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<5月30日(金)>
「今日の出来事」
●月末なのでいつもの振り込み等、雑用を済ませ、その他はちょいと内緒の行動(笑)。それはともかく、マイケル・センベロのジャケット写真を見て愕然としてしまいました。いくら、Frontiersからのリリースとは言え、あのジャケットじゃあAORファン、敬遠しちゃいますよ!というような、ロックな内容です。もちろん、日本盤のみ替えさせてくれ!とお願いするも返事無し(結局、次の週の半ばになっても返事無し。いい加減ですね....。とにかく、これで再度の延期は決定的。でも、好いんです。ヨーロッパ盤と日本盤はどちらにせよ内容違いますし、遅くなってもその分、納得のいくものを発売したいので)。

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<5月31日(土)>
「今日の出来事」
●夕方、晴海まで足を伸ばし、スムース・ジャズ・ナイトを見学。出演は、グレッグ・カルーキス(k)、フィル・シェラン(g)、ロリー・アンドリュース(e.harp)、ロン・ボーステッド(vo)他で、各人を均等にフィーチャーする2時間弱のステージでした。まさに、K-Zenな音が体感できて好かったです。途中、ボビー・コールドウェルの<風シル>を演って、その時にステージ後ろのカーテンがゆっくりと上がる。すると、ガラス窓の向こうには雄大なレインボー・ブリッジが、どか〜ん! まるで、某外国煙草のCMを見ているかのような演出で、感動と恥ずかしさの丁度中間気分になっちゃいました。それはそうと、ライヴのMCはアドリブ誌でも書いている緒形典子さんが担当なさっていてあら吃驚。お会いするの何年ぶりかしら。終演後に仲良く名刺交換をした中田利樹でした。
●その後、渋谷で友人と食事。そこに、さらに1名呼び出して、結局、我が地元、要町のソウル・バー:Phyllisまで出向き、朝5時まで粘っちゃいました。いやあ、若くないのに元気だわ、私も、王子も!

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