<1月11日>
「今日の出来事」
●アドリブ:山崎氏がパーソナリティを務めるスターディジオ「AD LIB AOR Crusin'」にゲスト出演。昨年を振り返りながら、当社の音源をいろいろとかけさせていただきました。そして終わってからスタッフと飲み会。そうなんです、仕事の後の飲みが好いんです。今日はお好み焼きで盛り上がりました。

「今日のE-mailから」
◆ジョージ・ストリートの女性シンガー:ゲイル・マックさんよりライヴ・インフォ。2月12日にゲイル&ゴードンのジョージ・ストリート・コンビでライヴを行うそうです。観に行きたいけれど、ちょいと難しいですかね..。

<1月12日>
「今日の出来事」
●マイケル・ジェイムス・マーフィー3作の校正、その他。3枚もありますと、歌詞だ、各種クレジットだの、校正にかなり時間が費やされます。でも、出来るだけ好い物作りたいので、ちゃんと時間はかけないと行けませんからね。

「今日のE-mailから」
◆嬉しいかな、HMV数寄屋橋店の富田雅之さん(アドリブでも書いていらっしゃる方)から「試聴機展開をしたいのでメッセンジャーのサンプルを戴けませんか?」とのこと。ちゃんとお店の方にお渡しして下さいね、と、卸しの方にサンプル渡しているのにな....。でも、嬉しいメールですね、こういうのは大歓迎!

<1月13日>
「今日の出来事」
●ミュージカルの仕事でずっと大阪に行っていたシンガー:石井一孝君が一時帰京ということで早速飲み会。これがまた盛り上がってしまうんです。異常なほど。夏の仕事のプレス発表会が明日あるとかで、ちゃんと洋服も買って。よ、色男! は、ともかく、彼はブライアン・ダンカン大大大好き人間でして、私がLAでインタヴューすることに一種のジェラシーを覚えつつ、インタヴューではこんな事を聞いてきて下さい、という質問をその場で書いてくれました。ちなみに「貴方は世界で一番歌が上手いと思いますか?」という質問も書いてくれたのですが、センセ、それは恥ずかしく聞けないっすよ〜! 「ウン! 僕が一番だよ!」という人、まず、いないじゃないですか! また逆にそう言われたらこっちが退いちゃうし....。でも、ホント、楽しみです。

「今日のE-mailから」
◆マイケル・ジェイムス・マーフィーさんから今回リイシューする3Wのセルフ・ライナー・コメントが“ようやく”到着。3週間位前にお願いしたものが遂に届きました。これで2月10日のリリースもまず問題ないでしょう。

<1月14日>
「今日の出来事」
●昼間はCOOL USENの選曲。今回のテーマは「時には日本語の歌を..」でして、日本のアーティストの曲で2時間選曲してみました。尊敬する福冨英明さん、大好きな石井一孝さん、昨年の一押し:菊地朋貴さんから、お決まりの尾崎亜美さん、河合奈保子さん、そして崎谷健次郎さん、岩沢二弓さん、中西圭三さん、古川昌義さん、渕上祥人さん、小田育宏さん等々。そして、ピチカート・ファイヴも田島さん時代のメロウな曲を1曲選んでいます。で、達郎さん、角松さん等は一切出てこない、そして、SLTは入っていませんが、でも、締めはSalt & Sugarだったりという中田色100%の選曲になっています。オン・エアーは1月20日の週です。
●夜は西荻窪のスタジオに出向き、プリズムの和田アキラさんにインタヴュー。これは、ポリドールに残した初期の4作(ライヴを含む)がリマスター、ボーナス曲付きで再発されるため、そこに掲載されるライナー用のものです。アキラさんが自分で書くのはしんどい、ということからライターが立てられた、という分けですが、それはともかく、とても活字に出来ないような際どい発言、厳しい批判(?)のオン・パレードで、ちょっぴり不安です、原稿興し(笑)。でも、実に有意義でした、インタヴュー。私のことを覚えていてくれたのも嬉しかったです。
●そして、夜中までかけてHPの更新。おサボり君していたつもりもないのですが、1月10日新譜がまだ載っていない、というのはあまりに拙かったので、旅立つ前にガッツ入れました。

「今日のE-mailから」


<1月15日>
「今日の出来事」
●午後3時のノース・ウエスト2便でLAへ。今回は2時間前に空港に着いたので結構、ホッとできました。さて、LAは例によって温かな気候でニッコリ。とりあえず宿捜しをしなくてはならないのですが、いかんせん飛行機は朝の8時くらいに着いてしまったので午後まで時間を潰さないことにはチェック・インも出来ません。で、何はなくとも、で、午前中からレコード店漁り。ハリウッドにあるAmoeba Musicに行っていきなり2時間強チェック。飛行機の中では2時間も眠れない私なので、結構、お疲れ気味。「今日の所はこれくらいで勘弁してやるわ!」と自分自身に捨て台詞(?)を履いて店を後にしましたが、それでは、本日の収穫をいくつか。
まずはCCMシンガー:Carmanのデビュー作「God's Not Finished With Me」(1980:Klesis)。82年の「Carman/Sam-O-Dat」がデビュー作だと思っていたのですが、その前にこんなアルバムが存在していたとは..知りませんでした。サウス・キャロライナのインディ・レーベルから出たものですが、バック・ヴォーカルにはビリー・セッドフォードやヴェネッタ・フィールズ、ポーレット・ブラウンというLAのお馴染み3人集の名前も見つけられます。直筆サイン付きで$1.95、もちろんアナログです。
続いて、収穫その2はピーター・アレンのレーザー・ディスク。「Peter Allen & The Rockettes at Radio City Music Hall」というタイトルで1981年収録、82年リリース。時期的に見て、当然の如く<Fly Away><Bi-Coastal>をやっています。あとは、<Don't Wish Too Hard><I Go To Rio><Don't Cry Out Loud><Everything Old>など、ほとんど、ベストに近い選曲です。今となっては彼のライヴを観ることは不可能ですから貴重な一品という感じで即買いしました、レーザー・プレイヤーはちゃんと所有していますので。$19.95。
収穫その3はMichel Petruccianiの「Michel Petrucciani」(1981:Owl)。少し前に他界してしまったジャズ・ピアニストです。このアルバムは大好きで以前CDも愛聴していたのですが、悲しいかな紛失してしまい、今回、アナログで再ゲットできた、というわけです。ヨーロピアンな感性−−旋律とタッチがなんとも私好み。家に帰って早速聴きましたが、いやあ、やっぱり素晴らしいアルバムです。それにしてもCD何処に消えてしまったのだろう..$1。
以下はCDです。まずは、昨秋、日本盤もリリースされ、あの佐藤竹善氏も大絶賛していたMaia Sharpのデビュー作「Hardly Glamour」(1997:Ark 21)。今はConcordのアーティストですが、5年前の1stはカリフォルニアのインディから出ていました。因みに、この方のお父さまはあのランディ・シャープさんです、ご参考までに。
企画アルバム「To Grover, With Love」(2001:Atlantic)。亡きグローヴァーに捧げたヴァリアス物で、ジェルルド・アルブライト、ラス・フリーマン、デイヴ・コッズ、エヴェレット・ハープ他、錚々たるメンバーが参加。歌物にはレジーナ・ベル、チャカ・カーンの名前も見つけられますが、こんなメジャーなアルバムを見逃していたとは、全く持ってお恥ずかしい限り、です。
David Hasselhoff「The Very Best Of」(2001:BMG)。ドイツ生まれの人気アクター&シンガーのベスト盤。Jack Whiteが絡んでいたり決して無視できない存在ですが、しかし、だからと言って追い求める必要も全く無い、そんな1人です。アップのジャケットが、結構、トミー・ファンダーバークに似ているので買いました(笑)。収録曲はダイアン・ウォーレン&アルバート・ハモンド、マーク・スパイロ、マーク・ホールデン、グレン・バラード、ジョン・ルイス・パーカー他の作品です。
Petra「Still Means War」(2002:Curb/Word)。CCMのヴェテラン:ペトラの新作はベスト盤でしたが、Curbから出た、というのが興味深いです。WordとCurb、ここにWarner Bros.が絡んでいるという三社の関係、もう少し掘り下げてみたいと思います(WarnerとWordは今、提携しているようですが)。
Glenn Jones「Feels Good」(2002:Peak)。安心して聴けるブラック・シンガーの最新作はラス・フリーマンのPeak Recordsからの発売でした。プロデュースはお馴染みバリー・イーストモンドの他数名。ロス・ヴァネリも3曲をプロデュース&共作しています。(リリースは結構前??)
BWB「Groovin'」(2002:Warner Bros.)。Rick Braun、Kirk Whalum、Norman Brownという売れっ子3人が集ったプロジェクト。スムース・ジャズ・ステーションの代名詞:WAVE 94.7FMでも、さんざんかかっていました、タイトル曲の<Groovin'>が。アソシエイト・プロデューサーはリッキー・ピーターソンが務めています。
もう1枚、スムース・ジャズ系を。Bob Baldwin「Standing Tall」(2002:Narada Jazz)。黒人キーボード奏者の最新作。フィル・ペリー、マリオン・メドウス、キエリ・ミヌッチ、ロイ・エイヤーズ、ウィル・ダウニング他がゲストで参加。シャーデーに捧げたオリジナル曲もあります。
●とまあ、こんな感じでショッピングを終え、続いて宿捜し。前回、飛び込みで入って好感触だったハリウッドのBudget Innを再度訪れ一発で決定。そして仮眠のつもりがうっかり寝過ぎてもう夜に..。仕方がないので近くでハンバーガーとビールを買って部屋で食事。そしてまたうたた寝。しかし当然夜中に目が覚めて....と、早くも最悪の時差ボケ状態が訪れる状態を作ってしまいました...。

「今日のE-mailから」
◆ビル・キャントスさんから彼にリクエストしていたスコット・スミスさんの連絡先到着。へ? エリア・コード661? これって、ホントにLAなんですか??? 初めて見ます。
◆ドイツのメロディック・ロック・レーベル:MTMから4月にXYZの新作が出るんだけれど興味ないかい?というメールが。やっぱりヨーロッパで言うAORと日本で捉えているAORはかなり異なりますからね。うちにオファーがあっても、それはちょいと....。

<1月16日>
「今日の出来事」
●午後一でクリスタル・マーデンさんにインタヴュー。サンセット・プラザの人気レストランでランチを取りながらのインタヴューだったのですが、彼女、今でもアンドレ・クラウチのバックを務めているそうで、5年位前には東京、大阪でライヴも行ったとか。そして、なんと、彼女のお爺さんが日本の女性と結婚したので、彼女の中にも日本人の血が混ざっているとか。これは意外でした。ちなみに、Kristleと表記する彼女のファースト・ネーム、なんてことはない、Crystalと同じ読み方で好いそうです。ですので、今日からクリストゥル改めクリスタル・マーデンで行くことにしました。リリースは3月10日を目指していますが、マスターの到着次第、ですね。
●その後、楽譜屋さんで、ローラ・ニーロの未発表曲CD付き楽譜他を購入。そして部屋に戻るとまたまたテイク・ア・ナップ。そして、マーク・マクミレンさんがサンタ・モニカのホテルのラウンジで弾き語りをやっているというのでそちらに向かい、その途中のジャパニーズ・レストランで寿司をつまみました。マークさんとは休憩時間中にいろいろとお話もしましたが、なんと、明日からサッカーの大会?だかでラス・ヴェガスに行く、という50歳になっても全く持ってスポーティーな方なんです。少しは見習わないとな(笑)。2日目はこれで終了。明日からランスが合流すると、ぐっと忙しくなりそう...。

「今日のE-mailから」
◆MJMのイヴリンから1月20日:ブライアン・ダンカンさんとのインタヴューの場所、時間が到着。エキサイトしてきましたよ、私!

<1月17日>
「今日の出来事」
●早朝のフライトでランス・ジョーがLA入り。朝6時前に空港まで車でピック・アップに行きました。非常に早い時間なので頭で考えるとかなりしんどい作業っぽく思えますが、なんてことはない、時差ボケ200%の身体は3時起きでも4時起きでも全く平気。逆に車が少ない分、フリーウエイのドライヴもご機嫌そのもの。ただ、冬なので6時前はまだ暗い、というのが残念ですが..。
流石に朝の7時前からホテルにチェック・インするのは無理なので、いったん私の部屋に荷物を置き、いろいろと今後のミーティング。まずは、今年のCOOL HAWAIIの超目玉もの、XXX・XXXxさんのマスターやクレジット系を頂戴し、さらに、お蔵入りしたままという2ndアルバムのラフ・ミックスもダイジェスト版でCDに焼いてくださったのでそれも直ぐにチェック! こちらも本当に黒いですね、ヴォーカル。いやあ〜、楽しみだな〜! 皆さんからの反響が。個人的にはテンダー・リーフよりもずっと好みですからね。また逆に、自分からランスへ当社のCDをプレゼント。「早く聴きたかったんだ」というピーター・フリーステット、さらに1月10日新譜、メッセンジャーの2枚を他を渡し、早速、パソコンでプレイ。いろいろな箇所で“納得”の表情を見せるランスでした。
9時過ぎから朝食に出掛け、その足でAmoeba Musicにお連れしました。ランすが早速反応したのがオリヴィア・ニュートン・ジョンの新作「(2)」。全編デュエットというこのアルバムは基本的に新録なのですが、1曲、ピーター・アレンと共に彼の古い名曲<Tenterfield Saddler>を共演していて、彼のファンには涙ものの1曲になっています(録音はナタリー・コールの<Unforgettable>方式の模様)。他にもリチャード・マークスとのデュエット(共同プロデュースは彼自身)があるのでファンは注目、さらにマイケル・マクドナルド、サヴェージ・ガーデンの人、等との共演も面白いかもしれません。一方、中田は一昨日たくさん買い物したにもかかわらず、またまた1時間半くらいいろいろとチェック。今日は$1コーナー他アナログを中心に探索。グレイドン、リトナー、エド・グリーン他が参加しているJesse Cutler「s.t.」(UA 1978)、ルーサーもバックに参加しているTeresa Wiater「Undo Me」(UA 1978)、カールトン、ディーン・パークス、トム・スコット他が参加しているCymbal & Clinger「s.t.」(Chelsea 1972)等を次々にゲット。そして、リチャード・ジェイムス・バーギスって、元々はここのドラマーだったんだ!と再確認させられるEast Street「Under The Glass」(Capricorn 1977)にはケヴィン・サヴィガーがキーボードで全面サポート! さらに、ポップ・カントリー系のライターとしてよく名前を見ていたKostasの80年のソロ作「Kostas」(First American)なんてものも出てきました。それと、あれ、久しくジャケットを見てなかったけど、こんなカヴァーだっけ? ま、でも、2枚持っていても構わないし買っておきましょう、のPeter Thom「s.t.」(UA 1972)等が全て$1。そして、持ってた気もしますがとりあえず買っておきましょう系でThe Originals「Down ToLove Town」(Motown 1977)と「California Sunset」(Motown 1975)、こちらは$9.95と$2.95、そして、これも在ったような気がしますが念のため、でThe Rhinestones「s.t.」(20th Century 1975)。カル・デイヴィッドがメンバーだったグループで、このアルバムではネッドの定番<Get It Up For Love>を作者よりも早くレコーディングしています($2.95)。それと日本盤のLPを$9.95で1枚買ってしまいました。物はOsamu(喜多嶋修)「素浪人(Matterless Samurai)」(Alfa 1980)。渡米後3作目となるリーダー作でコ・プロデュースには若き日の松居和さんの名前も(インナーの写真も超若いっす!)。さらにバックにはエイヴ・ラボリエル、ヴィクター・フェルドマン、ラス・カンケル、デニス・ベルフィールド、スティクス・フーパー、アレックス・アクーニャ、さらに、ジョン・クレマーまで参加! そして、ストリングス・アレンジは塩谷哲さんも大絶賛!のクレア・フィッシャーが手掛けています。おそらく内容はかなりに“和”なサウンドだと思いますが、LAに居るせいか、急に聴きたくなってしまいました。必ず聴きます、帰国したら直ぐに。
そしていったん宿に戻り、それぞれ昼寝タイム。その前に、スコット・V・スミスさんが電話で捕まり来週火曜日のインタヴューが決定。こちらも3月以降にリリースするCCMリイシューの1枚です。
夕方から行動開始! まずは、ジェイ・グレイドンさんに電話をすると珍しく「今直ぐ来い!」というお達しが。こんな時間(6時過ぎに)にジェイさんと会うのはひょっとしたら初めて?(日本で、は除く) なにしろ、超夜光虫のジェイ様は毎日午後4時くらいに起きて、翌日の朝7〜9時に寝る、という生活を未だに続けている模様。たいてい彼の家に行くのは夜の9時、10時、11時、がいっつもなのでちょいと吃驚でした。今回の訪問目的はランスのsay hello again、そして、中田の2つのビジネス・アフェアー、これだったのですが、なんだかジェイさんのサーフィン・アルバム、今、ハワイで非常に売れているらしく、大きなお店でいろいろと平積み&試聴機展開しているとか。ランスのその報告でジェイさん、非常に盛り上がって、「じゃあ、今度、ハワイでレイク&ザ・サーフトーンズのライヴをやらないとダメだな」とメチャクチャ乗り気です。するともう止まらないジェイさんの質問攻撃。ランスに「ワイキキは嫌いだけれど、どこか落ち着けるホテルは無いか?」「ハワイのミュージシャンはどうなんだ?」「ライヴを演るんだったらどこが好い?」他、次々に聞き出し、あっと言う間に1時間以上が経過。これは拙いと思った中田が無理やりビジネスの質問をさせてちょ、時間も無いし、と切り出した次第です。ちなみに、そのビジネスの件ですが1つはすでに各地で噂になっている(?)プラネット3の未発表アルバム「Planet 3 Gems(temporary)」に関して。ジェイさんはすでにいつでもリリースできる体制になっている、としながらも、先日再発したプラネット3本体のアルバムもまだ動いているのでもう少し時間を置きたい、という考えもある模様。当社的にはやりたいっすよ、と伝えるも、「とりあえず近々に答えを出す。メジャーでやりたいところがあったらそっちを優先するからその時は諦めてくれ」と、親友とは思えない(?)発言を。でも好いんです、無理に気を遣わなれないほうが。友人は友人、ビジネスはビジネス、これが彼の考えですから。
その後、ランスと2人でディナー。何故か焼肉が食べたい気分だったので前回行ったコリアン・タウンの大きなお店に車を飛ばし、席に案内されると、なんと吃驚! 知り合いの日本人さんが隣のテーブルで食事をしているではないですか! 実は今LAは各楽器メーカーの展示会として世界的な規模を誇るNAMMショーが行われている時期で、その方もそれに参加するために日本から登場したのでした。そして、その方と一緒に食事をしていたのがジャズ系のキーボード奏者:大高清美さん。お会いするのは初めてなんですが、パワフルな演奏からは想像もつかない可愛らしい感じの女性でした。彼女はオルガンを得意とするプレイヤーで、LAで録った一昨年のアルバム「Out Of Sight」ではあのデイヴ・ウェックルが全面的に参加。熱いサウンドを作り出していました。彼女もNAMMショーに来たようですが、これからも頑張ってください!です。名刺、どうもありがとうございました。

「今日のE-mailから」
◆ウドーの一之瀬さんからキッス追加公演の知らせが。武道館3発はソールド・アウトで、新たに3月15日(土)横浜アリーナが決まったそうです。

<1月18日>
「今日の出来事」
●今日はお昼にジェフ・ペシェット宅を訪問。ランスがジェフのファンなのでもちろん一緒に行ったのですが、これがかなり盛り上がって、4月に出すランスの新作にも参加してもらおう!という話しになりました。時間との勝負ですが、さて、実現するのでしょうか....楽しみです。さて、ここで、またまたユニークなエピソードを持つジェフの隠れ話をいくつかご紹介。デヴィッド・フォスター「River Of Love」でのレコーディングに関する秘話です。彼はバラードの<This Must Be Love>のサビのファルセット部を歌っていますが、当初、あそこは、ハミッシュ・スチュアートが歌うはずだったとのこと。でも、2人を較べてみたらジェフの方が好かったのでハミッシュのヴァージョンをボツにしてジェフが採用された、とのこと。また、ロックっぽい<You're The Voice>はキーも高く声量もかなり必要とされるのですが、最初にデヴィッドの家のスタジオで録った時は実に上手く行ったそうですが、エンジニアが間違って消してしまい、後日再度別のスタジオで収録することに。が、ところが、集中が途切れたのか、その後はいくらやっても上手く行かず。そこで最後の手段として、再びデヴィッドの家のスタジオでチャレンジしたい、とジェフ・ペシェット。すると、これが不思議と上手く歌えた、とのこと。でも本人曰く「(消されてしまった)一番最初のテイクはもっと好かったんだよ!」。ジェフのライナーにもいろいろと書きましたが、本当に裏話がつきない人なので、また機会を見て、訪問させていただきたいと思います。
●さて、順番が逆になっていまいましたが、ジェフの家に行く途中に1軒CDショップに寄りました。ヴェンチュラ・ブールヴァードのエンシノ地区にあるCD Trader。ここでは、Boz Scaggs「Smooth Jazz Sampler」(2001:Virgin)とDobie Gary「Ultimate Collection」(2001:Hip-O)他を購入しました。
●ジェフの家を出てから今度はビル・キャントスの家を訪問。ここ数年はグレンデールに住んでいるのですが、私は前のターザナの家しか行ったことがないので、こちらの家は始めて。すると、ビルと奥様のマリが笑顔で迎えてくれてニッコリ。4月に出るランスの新作で、実は、その名も<Cool Sound>という曲が入るのですが、これを歌っているのがビル・キャントスなんです。で、これがまた素晴らしいんです、ビルのヴォーカル。多重録音の見事なこと。しかも、ビルが盛り上がって自ら率先してオーヴァーダブったという話しを聞き、さらにニッコリ。因みにこの曲ではジェイ先生のギター・ソロもかなり唸りを上げていますので要注目です。
●そしてランスのプロデューサー:ラウール・フェルナドさんのスタジオに出向き、音のチェック&手直しをテキパキとこなしました。
●その後、いったんホテルに戻りディナーへ。今日はランスの知り合い2人とノース・ハリウッドで食事。2人とは日系のアメリカ人で、2人とも音楽他、いろいろなことをしている人たち。ガイ・アオキさんは曲も書き、ジャーナリストとしてもいろいろな人にインタヴューしている人で、なんと、彼が作詞・作曲した<You Love Me Through It All>という曲でリード・ヴォーカルをとっているのが、故ウォーレン・ウィービー。これがまたなかなかのバラードなんです。なんとか、世に出したいですね..。そしてもう1人のヒュー・アオキさんもこれまたヒロシマの周辺にいたり、いろいろな事をやっている人。お2人は従兄弟同士だそうですが、ランスとはもう10年来のお付き合いの模様。なんか、好い形で一緒に仕事できると好いですね。
●そして、The Platinumというクラブでアンブロージアのライヴを観ました。これが、もちろん、デヴィッド・パック抜きなのですが、それほど悪くなかったというか、結構、楽しめました、もちろん、パックさんが歌っていた名曲も他のヴォーカルで再現して、それは複雑な心境でしたが、でも、新しいヴォーカルの人も結構ソウルフル&パワフルでなかなかでした。それと、ちょっと前の「Anthology」に収められていた新録にもチラッと参加していたトラック・オルステッドがステージでもかなり好い仕事していました。選曲は新曲も結構あって、さて、このまま、パックさん抜きでアンブロージを名乗り続け、そして、まさかアルバムまで出すなどという手段に出るのでしょうか、いやあ、本当に複雑な気分です。

「今日のE-mailから」


<1月19日>
「今日の出来事」
●朝9時前にホテルを出てパサデナでミーティング。昨晩会ったヒュー・アオキさんがシンガーのアリソン・アラカワさんを伴って登場、さらに、NAMMショーでLAに来ていたNueva Vidaのロバート・シノダさんもそこに合流し、ハワイアンAOR in LAといった感じのミーティングが。ランスは今年のクール・ハワイ・コンピレーション用にロバートさんとコラボレートし、そこでアリソンのヴォーカルをフィーチャーしたい、という考えの模様。アリソンはLA在住ですが、ハワイはしょっちゅう行っている(飛行機の定期を買ったのでいくらでも行き来が可能だそう)のでコラボはいくらでも可能だそうです、これは間違いなく実現するでしょう。ちなみに、アリソンはNHKののど自慢 in Hawaiiにも出演したことがあると笑顔で語る、キュートですらっとした女性。歌唱力はランスが太鼓判を押すくらいですから間違い無し。楽しみに待っています。
その後、ランスと2人でヴァージン・メガストア、タワー・レコードをはしご。ヴァージンでは本を3冊買っただけでCDは特に買わず。ただし、値段のチェックだけは頭にインプット。一方のタワーではエリオット・シャイナーとロブ・マウンジーの2人がプロデュースを手掛けたSisselの「Sissel」(Decca:2002)他を購入。早速聴いたのですが、まー、特に、という内容でした。夕方は、ハリウッドのど真ん中:チャイニーズ・シアター〜コダック・シアターを散歩。そして、ラウールがジョインし、3人でディナー。その後、ランスと2人でまたまたAmoeba Musicに。今回3回目の訪問なのに、さらに10枚以上CDを買ってしまう私。ジノ様も1曲バック・ヴォーカルで参加したJimmy Haslip「Red Heat」(2000:Unitone)、スティーリー・ダンのツアーでトランペットを吹いていたMichael Leonhart「Slow」(2002:Sunnyside Communication)他のチェック漏れCDを購入し、さらに、アマーナのメンバーだったキーボーディスト:Emil Palame「Home Free」(1990:CMG)、あとは、Richard Marx「Rush Street」(1991:Capitol)=プロモ・オンリーの紙ジャケ使用未開封、David Lee Roth「Sampler」(Chrysalis Music Group)=ヴァン・ヘイレン時代〜ソロまでのベスト・セレクション等が嬉しかったです。しっかし、いっつも気が付いたら夜ですね。今日もバタンキュ〜、な私です。

「今日のE-mailから」
◆ジョージ・ストリートのゲイルさんから。「本土から帰ったわ。契約書で何かまだ不足していることあったかしら?」いいえ、ございません、1週間以内に私のサイン付き契約書をお送りさせていただきます。

<1月20日>
「今日の出来事」
●今日はひと足早くランスがハワイに帰るので空港までお見送り。朝5時20分過ぎにホテルを出て空港には30分強で到着。では、またハワイで会いましょう! その後、いったんホテルに戻るわけですがいやあ、もう6時も過ぎるとフリーウェイが混み始めるんですね。恐るべし、車社会、LA! そして再びベッドに潜り、本日の仕事のための鋭気を養います。今日の午後、遂にあの方との体面が実現します!
まずはその前にパット・ブーンのオフィスでデヴィッド・ディッグスさんにセイ・ハロー。Sunset Blvd.を15分くらい西に行った所にオフィスがあり、そこで軽くインタヴューしました。少し前に出したDVDの話も聞きましたが、メインはやはり彼がプロデュースしたスウィート・コンフォート・バンドのこと。4作目の「Hearts Of Fire」(1981年)を手掛けているんですが、その前にもストリングス・アレンジで参加したり、バンドとは少なからず縁の深い1人です。で、ディッグスさんというとフュージョン系のキーボード奏者、というイメージのほうが大きいのですが、1970年代はかなりCCMな人でして、スウィート・コンフォートの面々とは70年代前半から知り合いだったとか。それこそ、バンドがまだギターレスのトリオ編成だった頃からよく知っているそうで、「ピアノ・トリオの頃のブライアン・ダンカンはエルトン・ジョンに似すぎていた」という意外な発言も。
そして、車を1時間ほど東南の方に飛ばし、La Miradaという地区にあるMJMエンターテインメントにご挨拶。ここが、CCMのレーベルのディールをいろいろとヘルプしてくれる所です。そして、彼らがセットしてくれたブライアン・ダンカンへのインタヴュー時間が刻一刻と迫ります。場所は、MJMのオフィスからさらに車で20分ほど東に行ったとあるレストラン。ほぼ定刻についたのですが、それらしい人は見当たりません。そして、10分、15分が経過。すると、MJMのオフィスから店に電話が。ブライアンが車のトラブルで遅れる模様、との報告が。ま、構いません、来ていただけるのならば。結局、ブライアンは約束の時間より40分くらい遅れて登場。ハウス・オブ・ブルースのジャンパーを着て、キャップにサングラス、というスタイルで、左手には自らのソロ・アルバムが数枚。笑顔で登場したのは嬉しかったですが、タバコを吸いながら現れたのは、少し意外でした。そして、ランチをしながら計2時間弱という長丁場のインタヴューは90%以上が生い立ちからスウィート・コンフォート・バンドに関するものだったのですが、それでも質問は軽く100を超えるという自分でも驚きのヴォリューム。それだけ思い入れが深いのですね。さて、細かな内容は5月にリイシューするスウィート・コンフォート・バンド(SCB)の2nd〜5thのライナーに反映させる予定ですが、しかし、意外だった答えをいくつか紹介させていただきますと、SCBの全作品の中で一番好いサウンドが得られたのは6枚目の「Perfect Timing」だとのこと。当社的には、かなり商業ロックに寄ってしまったためあえて敬遠したわけですが、それが一番と言われると、ちょいと肩透かし状態です。さらに、メロウ・チューンの決定版<Undecided>を含む3作目「Hold On Tight」を“最悪の作品”と評されてはさらに行き場が無い感じです...ま、でも、インタヴューは終始和やか。決して気まずい雰囲気にはなっていませんがね。それと、結構、意外だったのは、バンドのコンセプトやサウンド作りでリック・トムソンがかなり関わっていた、という部分。単なるドラマーではなかったのですね。そう言えば、ソングライティングやヴォーカルでもスパイスとなる仕事を結構していましたから。あ、それから、ブライアンは以前、某クラブの特集で「1953年カリフォルニア生まれ」と書かれていましたが、正確にはユタ州の小さな街に生まれ、その後、ワシントン、サウス・キャロライナ、フロリダ等を経て南カリフォルニアに定住したそうです。
そうそう、それから、同じくCCMシンガーでWordに名作も残しているDenny Correllさんですが、ブライアンさんの話によりますとひと月前くらいに53歳の若さで亡くなられたそうです。ご冥福をお祈り申し上げます。
その後、写真を撮らせてもらい、そして、ブライアン・ダンカン大好き!シンガー:石井一孝クンの名前でアルバムにサインをいただき、セイ・グッドバイ。またまた1時間半くらいをかけてホテルに戻る私でしたが、非常に気分が好かったので、帰りにたまたま見つけたROSS DRESS FOR LESSでシャツ2枚とズボン1本を購入。安くて好い品がいっぱい!のこの店は昨年の春、ハワイで行って以来、一番のご贔屓。LAにもたくさんあるので、時間があったらどこかのお店で買い物したいです。夜はチャイナタウンで1人淋しく(?)食事。三和という店なのですが、もう顔馴染になったのでは???

「今日のE-mailから」
◆Melody Blvd.から新作のリリース・インフォが到着。目玉はリトル・リヴァー・バンドの「Lsot & Found(Rarities & B-Sides)」。限定1000枚だか1500枚の激レア・アイテムなので早いもの勝ち!なる知らせが。ご興味のある方はhttp://www.melodyblvd.comを覗いて下さいまし。
◆ビデオアーツの服部さんよりケヴィン・レトー来日公演決定の知らせが。「2月26日にニュー・アルバム『カラー・オブ・ラヴ』をリリースするケヴィン・レトーの来日公演が決まりました。
3月10日(月)〜12日(水):名古屋ブルーノート 問:052-961-6311
3月14日(金)、15日(土):福岡ブルーノート 問:092-715-6666
3月17日(月)、18日(火):大阪ブルーノート 問:06-6342-7722