<10月23日(土)> |
「今日の出来事」 ●昨日よりは気分好いですが、しかし、まだ、ボ〜ッとしています。相変わらず食欲は全然ないですし。そんなわけで、仕事系の電話を2本入れるも、両方とも、ミーティングはまた今度、電話orメールでということにしましょう、といった感じにしちゃいました。そして、またうつらうつらしているうちに時計は軽く11時を回ることに。そろそろ行動せねば拙いでしょう、もう明日にはLAを発たなくてはならないのですから。で、フリーウエイ405を南下し、Wilshireをサンタ・モニカのビーチ方面に走ること数分。左側にあるのがSecondspin.comのサンタ・モニカ店。前回、スムース・ジャズ系が充実していたのを思い出し、また今回も、と2匹目のドジョウを狙ったら本当にいました。かなり見つかりましたね、探しているもの。
Michael Franks「Love Songs」(2004:Warner)
バラードを中心とした15曲入りの編集盤。各曲にまつわるストーリーなどを丁寧に紹介している英文ライナーが好いです。やっぱりライナーは作品そのものを紹介する文でないとダメですね。評論家を気取った自己満足文章、知識を自慢したがる勘違い文章、最悪!(昔も自分は青かったです!) 人々に読んで頂いて初めて文章として成立するわけですから。
Gerald Albright「Live To Love」(1997:Atlantic)
ジェラルド・アルブライトこれで1st以外は全部揃ったと思います。ウィル・ダウニング、レイラ・ハサウェイ、ジョナサン・バトラー、ウィスパーズのスコット兄弟、そしてなんとドラマーのマイケル・ホワイトがゲスト・ヴォーカルで参加。昨今のスムース・ジャズというよりはイイ感じのブラコン気分がふんだんに楽しめる1枚です。
Paul Taylor「Greatest Hits」(2002:N-Coded)
日本では全然無名ですから”Greatest Hits”と言われてもピント来ないと思いますが、スムース局におけるオン・エアー度は本当に高いものがあります。特に<Preasure Seeker>はプロダクションを含めて本当によく出来た名曲だと思います。
Uncle Festive「Drive Down The Sun」(1992:Bluemoon)
1980年代にDENONレーベルからアルバムを出していたのでフュージョン・ファンならば記憶していらっしゃるであろうグループ、アンクル・フェスティヴ。確か、もともとはバリー・マニロウのバック・バンドが発展して結成された人たちだったと思います。ラジオ向きのスムースなジャズではなく、アイリッシュ・トラッドあり、ニュー・エイジ風あり、ワールド系あり、と様々な要素を融合させた、本当の意味でのフュージョンが聴けます。ま、ただ、傑作アルバムかというと、必ずしもそうではないと思う私なのですが...
Roy Ayers「The Best Of Roy Ayers」(1997:Polygram)
たまにはこういう人のサウンドをFM Co-Co-Lo「Afterglow」に混ぜたいな、と購入。もちろん、家にも、数枚CDありますけれど、R&Bでチャート・インした<風シル>のカヴァーはLPしか持っていないので、それを収めたこのベスト盤に思わずニッコリの私です。
The Rippingtons「Black Diamond」(1997:Windham Hill Jazz)
何故か、私のリッピントンズ・コレクションの中らポッコリ抜けているのがこのアルバムでした。持っていると思ったのに....。え? 作品に関するコメント? う〜ん....ディジパック仕様でした。以上!(笑)。
Various Artists「Smooth Jazz Romance」(2002:St.Clair Entertainment)
チャック・ローブ、ファットバーガー、ネルソン・ランジェル、スペシャルEFX他、お馴染みのスムース・ジャズ系10曲を収めたコンピが$2.99。思わず手が伸びてしまいました。あ、制作はカナダでした。
Anita Baker「My Everything」(2004:Blue Note)
アニタの新譜が早くも登場。しかもお値段は$8.99。中田はアドヴァンス用の薄べったいヤツしか持っていないので迷わず買ってしまいました。ブルーノートに移籍していますが、音はジャズに転身した、など全くないのでご安心を。まさにあの15年前と変わらぬクワイエット・ストームそのものです。ベイビーフェイスとのデュエットが秀逸で、早くも番組で紹介しています。
Rachel Z.「Everlasting」(2004:Tone Center)
妖艶な女性キーボーディスト:レイチェルZ。その最新作はピアノトリオで繰り広げる現代のポップ・スタンダード集。<Here Comes The Sun><Kiss From A Rose><Fields Of Gold><Kid Charlmagne><Kiss Of Life>他全12曲+インターリュード2トラックという構成ですが、ポップに演じず、あくまでもジャズのピアノ・トリオで自由に料理、という作品です。<Tonight Tonight>という曲も入っていますが、レイ・ケネディ〜ビル・チャンプリンのあれとは同名異曲です。
Chuck Mangione「Eveything For Love」(2000:Chesky)
そういえば、チェスキーからもアルバムを出してましたね、この方。1曲目の<Peggy Hill>なんか完璧に<Feels So Good>と同じ旋律が出てくるんですが、そういった遊び心もホンモノのヴェテランだからこその技でしょう。グラント・ガイスマンがまだ一緒だったのが嬉しかったです。
Don Grusin「The Hang」(2004:Sovereign Artists)
なんか久々のアルバムなのでは...と手に取って裏を見るとパティ・オースティン、デイヴ・グルーシン、リー・リトナーからアーニー・ワッツ、渡辺貞夫、ハーヴィー・メイソン、ネイザン・イースト....とすっごいメンバーが参加。しかも聴いてみるとこれがライヴ盤で二度吃驚。アドヴァンスCDでジャケットは紙1枚。細かなことが解らないのがなんとも歯痒いです。
Gato Barbieri「Greatest Hits」(1998:A&M)
豊か過ぎる存在感。最も男性的なテナーを聴かせる鬼才のベスト盤。ハーブ・アルパート他がプロデュースを担当。
Bob James/David Sanborn「Double Vision」(1986:Warner)
何故か持っていなかった1枚。$6.99だったのでこの機会に、とレジへ。2曲目は昔、エフ横だったかの番組でBGMに使われていました。懐かしい〜!
George Duke「The 1976 Solo Keyboard Album」(1982:Epic)
ここ何年かでジョージ・デュークの昔のアルバムがいろいろと再発されていますが、遂に今年、これまでCD化されてしまいました! オイオイ、一体誰が買うんだ〜! と叫びたくなるマニアックなアルバムはその名の通り、1976年にキーボードだけで作り上げた作品。1982年だったかにLPが出て、私も輸入盤を買いましたがじきに処分してしまったという曰く付きの1枚です(って、どこが曰く付きなのでしょう...)。ま、何はともあれ、こういうのがCD化されるということは悪い話しではないです。なんか、希望が持てますね。
Shelly Winston「For Lovers Only」(2002:Orpheus Music)
フュージョン・シーンでは数少ない女性フルート奏者。地味ながら結構頑張っていると言うか、しっかりアルバムは出しているんですね。おネエさん健在!と叫びたくなったのは私だけでしょうか? アースの<That's The Way Of The World>他をカヴァー。
Kenny Rogers「Love Songs」(2003:Madacy Entertainment)
3枚組の編集盤。変形ディジ紙パックでお値段$9.99。買わないと罰があたるかと思って....。収録曲はスタンダード、ポップ・クラシックスのカヴァーが大半です。
Richard Marx「Rush Street」(1991:Capitol)
ディジ・パックだったのでつい....
Little River Band「The Best Of」(2003:EMI)
$3.99だったのでつい....
早くも疲れが出てきました、いかん、いかん。で、気分転換にサンタ・モニカのビーチまで車で出て、その辺りを走ること数分。またまた元気を取り戻した私はPico Blvd.沿い、フリーウエイ405に近い大きな店Record Surplusへ。ここは全ジャンル見てるとキリがないのでジャズだけに限定。4枚だけ買いました。
Brian Hughes「Under One Sky」(1992:Justin Time)
エレキもアコギも両方が武器というギタリスト。何曲かはかなりメセニーしていますが、かと思うと全然違う世界が出て来たり、ヴァーサタイルなサウンドが楽しめます。中でもディストーションでギンギンに行く5曲目は実に意外な1曲でした。なんかイメージ的にはフルアコorキレイ系の人、という感じだったので。
Niels Lan Doky「Dreams」(1990:Milestone)
ランディ・ブレッカー、ボブ・バーグ、ジョン・スコフィールドが参加した硬派硬派したフュージョン・アルバム。ジャズとロックの中間、という印象を受けるハイ・パワー、ハイ・エナジーな作品です。
Abraham Laboriel「Guidum」(1995:Integrity)
持ってたと思うのですが念のために....。$3.70と非常に安かったので。プロデュースはグレッグ・マティソン。全編インストです。
David Lanz「The Good Life」(2004:Decca)
前にアドリブ誌の輸入盤レヴューで紹介した1枚。ニュー・エイジ界のビッグ・スターがスムース・ジャズしているので最初は驚きましたが、ま、今改めて接すれば、決して魂は売っていないので好かった好かった、と。リズム・アレンジこそスムース・ジャズですが、ピアノの鍵盤におけるメロディの鳴らし方は非常にナチュラルですからね。
購入したCDをカー・ステで聴きながらまた別のレコード店へ。今度はハリウッドの東側にあるLA最大のお店、Amoeba Music。サン・フランシスコでも二軒にお世話になった私ですが、やはりここにも足を運べてなんぼかな、と。しかし、土曜日の午後だったからと言えばそれまでですが、物凄い数のお客さん。なんたって、一時はレジを待つお客さんの数が10人、20人ではきかないほど。ちゃんと数えてはいませんが50人くらい居たのでは...(清水さん、ホント、吃驚っすよ。なんたって、ジャズのコーナーまで行列並んじゃったんですから!)。もちろんレジだって1台、2台ではなく10台近くあるのに、そこまで溢れるとは、まさにパニック状態。ここは何回も行っていますが、ここまで凄いのは初めて。改めてLAにおける影響力の大きさを実感しちゃいました。まあ、確かに、ここに行けば大半のCDが手に入りますからね、レアな一品以外は。サン・フランシスコの店と違ってここは地下に無料駐車場があるので時間を気にせず没頭できるのがまた最大のメリット。今回も気が付いたら買い物篭がいっぱいになっていました。1時間半くらいしか見ていないのに....。あ、それから、これ重要ですが、ここははっきり言ってお値段高いです。出たばかりの新譜系中古は$11.99だったりしますから。基本的に中田は$10以下しか買わない、をポリシーにしています。というのも、ここで$11.99だったものが次の店に行ったら$8.99だった、とかいうと非常にショックなので。ですので、基本的には、あらゆる店を廻って、最後にここで締める、というパターンが多いですね。今回の店の廻った順番、これが実は一番リーズナブルに済む廻り方だったりします。はい、もし貴方がLAで中古CD三昧をしたいと思ったら、何はなくとも、いつも$2オフ・セールをやっているHeavy Rotationから始めてください。そんなに在庫が多い店ではないですが、全くの新譜(多くは未開封。ただし、カット盤的にポチっと小さな穴があいていたりしますが)が、超リーズナブルに手に入りますから。長くなりましたが、Amoeba Music Hollywoodはこんな感じでした。
Chieli Minucci「Renaissance」(1996:JVC)
スペシャルEFXのギタリスト:キエリ・ミヌッチのソロ2作目。アコースティックとエレクトリックのギターのバランス、打ち込みにおけるクールとウォームのバランス、どちらも非常に好い感じです。3曲目は、中田曰く「スティーヴィー・ワンダー一世一代の名バラード!」であるところの<Cause We've Ended As Lovers>。<哀しみの恋人達>の邦題で知られるこの曲はジェフ・ベックによる泣きまくる名演があまりにも有名なので、キエリのテイクは聴く前から若干ハンデがあるかな、という感じでしたが、この曲が本来持っている言葉では形容しがたい感情はキエリのギターからも十分に伝わってきました。4曲目がまた典型的なスムース・ジャズ・グルーヴに戻るので、アルバムの中の流れの1曲として聴くのでしたら全然OKな出来だったと思います。
Craig Chaquico「Midnight Noon」(2004:Higher Octave Music)
元ジェファーソン・スターシップのギタリスト:クレイグ・チャッキーソ(チャッキーコではなくチャッキーソですので、読み方。お間違えなく)の最新作。早いもので今回が7枚目のソロとなり、スムース・ジャズ・ステーションで掛かるニュー・エイジ系アーティストとしてはかなりの重鎮となってきました。今まではポール・ブラウンやリック・ブロウン(ブラウンではなくブロウンです、正しくは)がプロデュースを手掛けたトラックもあったり、スムース系のゲストが結構参加していたのですが、今回はツアーのバンド・メンバーだけで作り上げたとのこと。その分、ライヴ感、バンド的なフィーリングが強く、クールな構築美は二の次、といった印象を受けました。中田的にはちょいと物足りなかったりして....
Craig Chaquico「Panorama」(2000:Higher Octave Music)
ベスト盤です。1993年のデビュー作「Acoustic Highway」から1999年の「Four Corners」まで、5枚のアルバムから12曲をチョイスし、さらに新曲2曲を加えたビギナーに最適の1枚。WAVEステーションでよく耳にしたお馴染みの旋律が次々に登場してきます。ニッコリ。
Alfonzo Blackwell「Sax You Down」(2004:Utopia)
派手なスポットライトを浴びることこそ無いものの。上質なアーバン・クール・フュージョンを奏でるサックス奏者の最新録音盤。2枚組で、Disc-2はDisc-1に収められた曲のミックス違い4曲を含む計8曲が収録されています。路線的にはこれまでと全く同系統ですが、う〜ン、全てセルフ・プロデュースだったのが影響したのか、トラック作りの旨みがちと欠けるかな、と。スムース・ジャズのステーションが好んでかけるだろうな、という曲が無いんです。メロディが悪いのではなく、プロダクションが今イチなのです、ハッキリ言って。演奏は数箇所の声を除いて全て本人。しかもミックスまでやっているのですから、ここに問題があるのは否定できない所。もっとも、画一化されているスムース局に対する本人なりのアンチテーゼとして、ラジオ受けを狙わないナチュラルな作風にしたのだったらそれはそれで好いのですが....
Grover Washington,Jr.「Aria」(2000:Sony Classical)
クラシックの曲を中心とした企画盤。しかし、ムードはいつものグローヴァーそのもので、彼のソプラノが鳴り出すと世界はまさにクリスタルなアートそのもの。年老いたらゆっくり味わいたい作品です。参加メンバーは他にビリー・チャイルズ、ロン・カーター、テレンス・ブランチャードなど。
Noel Webb「The Soul Of」(2003:Labrador)
日本でもMKミュージックから紹介されたエレクトリック・ヴァイオリン奏者、ノエル・ウエッブのオリジナル盤。タイトルとジャケが違いますが、中身は10曲入りで日本盤と全く一緒です。
Alphonse Mouzon「Love Fantasy」(1993:Tenacious)
いきなり<Milestones>のフュージョン版が登場し、ちょいと吃驚。う〜ん、可もなく不可もなくの仕上がり、ですかね。もちろん、本家マイルスのヴァージョンとは比べ物にならないくらい劣りますが(笑)。ただ、参加メンバーはレイ・パーカーJr.、ポール・ジャクソンJr.、ネイザン・イースト、ブランダン・フィールズなど、LAの一流どころばかり。スムース、ではなく、LAフュージョンのアルバム、としては聴き易く、十分に合格点ですが。
Jay Hoggard「Days Like These」(1979:GRP)
今、この時代のGRPものを聴くと、本当に、心身ともにフレッシュ出来ますね。プロデュース=D.グルーシン&L.ローゼン、は信頼の証し、でしたからね。クールに熱くヴァイブを操るジェイ・ホガードと、知的なトラックで当時新しいクロスオーヴァーの方向性を示唆したグルーシンのアレンジ&サウンド・プロダクション。今聴いても全く持って新鮮ですね。ドゥービーの<Takin' It To The Streets>をカヴァーしていますが、ま、これはそこそこの仕上がり、ですかね。
Ronnie Laws「Everlasting」(2003:HDH)
ロニー・ロウズの今のところの最新作がナント、$2.99で登場! 申し訳ない気もしちゃいますが、遠慮なく買わせて頂きます。娘さんでしょうか、ミッシェル・ロウズのヴォーカルがいろいろな所で効果的に使われていますがこれがグー。彼女、曲作りやキーボード&プログラミングでも活躍していて、お父さん?的にもニッコリ、だったのでは。あと、ジェイマン・ロウズという方も作曲&ソプラノ・サックスで参加していますが、こちらは息子さんでしょうか? いやあ、好い環境で音楽演ってますね、ロニー・パパ。スムースな感覚も散りばめつつ、体の奥底に潜んでいるファンキーな血は隠せないもので、クラブ・ノリのナンバーは流石にイキイキそのものでした。ラリー・ダン、クレイグ・T・クーパー、ドゥワイト・シルズ、パット・ケリーなどの渋い職人が好サポート。
Gerald Veasley「Love Letters」(1999:Heads Up)
スムースの人、ではなく、フュージョンの人、ですが、Heads Upというレーベルで、ゲストがエリック・マリエンサル、キエリ・ミヌッチ、そしてもちろんグローヴァー・ワシントンJr.と来ればやはり篭に入れたくなっちゃいます。結果は、その両方の好い部分をミックスした感じ、つまり、結構スムースですが、決して、媚は売っていない。ミュージシャンシップは貫いている、と。ベーシストながら2曲を除く全てを作・共作していて、こちらのセンスも中々です。カヴァーは1曲、ダニー・ハサウェイの<Valez In The Country>。渋い選曲です。
Dwight Sills「Easy」(1999:Citylights Music)
1999年ものだったのですか、初めて見るジャケットで全然知りませんでした、今まで。かつてはソニー系からもアルバムを出していたアーバン系のギタリストで、上記のロニー・ロウズ他、いろいろなセッションに顔を出す、通受けする1人ですが、これはまた爽やかなアルバムですね、都会の夜ではなく、郊外の朝。凄くメロディアスで品が好くて、休日の朝など絶好のリラクゼーションとなることでしょう。で、クレジットを見ると、アレンジは本人以外に、ビル・キャントス、ラッセル・フェランテ他が担当し、他にもカーク・ウエイラム、ジミー・ハスリップなどが参加。十分歌心に溢れているのでシンガーのゲスト参加は必要なし!そんな自信すら伝わってくるほどです。イントロでこそ、お、今度の曲は打ち込みのリズムものだ、と思いつつ、しかし、本編に入るととにかくメロディアス。好いです、マジで好いです。<Dock Of The Bay>のカヴァーではブルージーなトーンも聴かれ、彼本来の素顔もちゃんと顔を出している。そこにまたまた惹かれる中田です、ハイ。
Artie Traum「Acoustic Jazz Guitar」(2004:Roaring Stream)
アーティー・トラウムがまさか自分のコレクションに入るとは夢にも思っていませんでした。ルーツ・ミュージック系のレーベル:Rounderからアルバムを出したことがある人なので、中田とは別世界のアーティストかな、と。しかし、1993年にはスムース系の第一人者レーベル:Shanachieからアルバムを出していて、しかも、1曲ロビー・デュプリーのプロデュースがあったので即買い、それにより評価が急変した、というわけです。Rounder時代のCDも引っ張り出してきたら、ありゃ、全然悪くないじゃない、偏見だった....sumimasen....ってな次第です。で、この最新作ですが、1992年から2004年までのトラックからの編集盤のようです。多彩なアコギのプレイは常に新鮮な輝きが感じられ、聴いていて非常に爽やかな気分になれます。ただ、何て言うんでしょう、アコースティック・アルケミーのような爽やかさとはひと味違う、年輪を重ねた人間味とでも言うかが加味されてますね。で、吃驚したのは、ジャケの裏にドナルド・フェイゲンの推薦コメントが載っているんです。そのまま書いちゃいますね。
"Fifteen hot tracks from a "true master" of acoustic guitar. Includes #1 jazz radio hits and award-winning tunes. "Artie Traum has the soulful touch that other players can only dream about.""
Tom Coster「Did Jah Miss Me ?」(1989:JVC)
カルロス・サンタナと共に名曲<哀愁のヨーロッパ>を作曲したキーボーディスト、トム・コスター。彼の作品って、自分で何を持っていて何を持っていないのか、全く解らなくなってきているのですが、とりあえず買っておくか、と。参加ミュージシャンはアーニー・ワッツ、フランク・ギャンバレ、デニス・チェンバース、スティーヴ・スミスなどなど。録音(&本拠地)はベイ・エリアですが、音のイメージはまさにLAフュージョンそのもの。メロディックで品好く。まさにJVC、という感じ。ま、それより何より作曲、プロデュースを息子のトム・コスターJr.と仲良く折半した、というのが一番の好ポイントです。
Eddie Daniels「The Five Seasons」(1996:Shanachie)
やられました! The Five Seasons....何のことかと思ったらヴィヴァルディの「四季:The Four Seasons」の新しい解釈だったんです。ですからトラック1の、ど頭から誰もが知っている<春>のあの旋律が高々と響き渡る。そして、あのストリリングス・オーケストラも原曲のまま。これが<夏><秋><冬>と続くので、クラシック好きな方には好いですが、中田的には若干辛かったりします(苦笑)。が、最後のトラック13が<The Fifth Season>というタイトルで若干現代音楽風。これにはホンの少し背筋が伸びたかな、と。意図は十分に伝わりました。ただ、Shanachieでこれ、というのは、今なお、不思議ですが。ジャズ・ミュージシャンは、ピーター・アースキン、デイヴ・カーペンター他が参加しています。そうそう、ベースのデイヴさん、この人、奥本亮さんのアルバムでもプレイしていましたが、アコースティックもエレクトリックもどちらも最高、しかも、ジャズもクラシックも何でも出来ちゃう、ホント、凄い人です。普段は非常に愛想の好いお兄さんですがね。
Bernie Williams「The Journey Within:Interview CD」(2003:GRP)
私が愛聴したアルバムに関するインタヴューCDです。それにしても、ヤンキースの3連勝4連敗には吃驚しました。移動中の飛行機で隣りの人が読んでる新聞:スポーツ頁の見出しがそれだったんです。松井選手も唖然の一語だったのではないでしょうか....
Dan Fogelberg「Phoenix」(1979:Full Moon/Epic)
名曲<Longer>を収録したオリジナル・アルバム。前から探していたので嬉しいです。こういうのがサクっと出てくるところがさすがAmoeba Music。新譜こそ高いですが、こういった昔のアルバムは普通の値段($6,99)なので、一概にAmoebaは高い!とは言えませんね、失礼しました。
Dan Fogelberg「Full Circle」(2003:Morning Sky)
今のところの最新作。基本路線は昔と変わらず、ですかね。とりあえず、これで少し前から始まったダン・フォーゲルバーグ再評価=再コレクション、はいったん終了ですね。これからはラジオで活躍していただきましょう、CD君に(笑)。
Smokey Robinson「Food For The Spirit」(200?:Robso)
結構吃驚したのがこれ。面出しでR&B系のお薦め中古盤の所にディスプレイされていたのですが、なんたって、ジャケの写真がダサい。ゴージャスさ、ゼロ。スモ−キーに似ているけどまさか違うよな....とさえ思ったほどですから、本当に。でも、ご本人でした。で、内容はと言うと、ゴスペル・アルバムでした。詞・曲は全てスモーキーで、プロデュースはマイケル・ストークスが担当。音的には聴き易い大人のポップス系です。
Lamont Dozier「Reflections Of...」(2004:Jam Right)
今回、サン・フランシスコで購入した2002年盤に新たに<I Hear A Symphony>の2ヴァージョンを加えた全14曲入り。ジャケもタイトルも違うのでついつい買っちゃいましたが、必要なかったかも....
Judy Roberts「The Other World」(1980:Inner City)
2002年に日本のP−ヴァインからリイシューされたレア・グルーヴ系(というのかしら....?)の名作が、海を越えたハリウッドの中古店で私の手に届きました。私がこのCDを買った理由は、1.有名な女優さんのCDと勘違いしたから、ではなく、2.レア・グルーヴにはうるさいんですよ、中田、実は。これだって、P−ヴァインさんに知り合いが居たらサンプル下さい、ってお願いしたかったほど愛聴盤だったんですから、でもなく、3.1曲目がジノさまの<The River Must Flow>のカヴァーだった、という、ただそれだけです。でも、普通だったら裏返ししてみたくなるほどそそるジャケットではないのですが、ひょっとしたらこの人のLP、家にあるかも。いかんせん、CDと違ってアメリカで買ったLPはまず90%以上、聴かずに置いてあるだけですからね。あ、それはともかく、内容、素晴らしいです。特にLP時代のA面、激グレートです。フュージョン系のレア・グルーヴをベースに、時に大掛かりなアレンジ、スキャット....を披露。このスリルと構築美のバランス、溜まりません。しかもヴォーカルだけでなく、大半のアレンジ、キーボード、プロデュースまで全てこなしてしまうというジュディさんの才女ぶりに私は二度吃驚(あれ、このフレーズ、今回2回目かな....スミマセン)。最高のグルーヴを醸し出すドラマーがデヴィッド・ダージだと解りさらにニッコリ。ベノワ=パックのWデヴィッド公演(もう10年ちょい前のことですが)の時、彼も同行していたので、バンドの中に3人もデヴィッドがいた事件?、なんか非常に懐かしいです。と、音に関してはとにかく絶賛ですが、ただ、ライナーは今イチですね、何処のどなたか全く存じ上げない名前でしたが。こういう人の文章を読んでいると、本を全く読まない中田ながら、それなりの文章を書いているのかな、読み手に迷惑はかけていないな、とホッとする次第です。お世辞でもなんでもなく、読み手あってのもの書き、ですから、はい。
Mitchell Froom「A Thousand Days」(2004:Kontext)
売れっ子プロデュース街道を今も突き進んでいるミッチェル・フレーム。かつてはセッション・キーボーディストとしていろいろな作品に顔を出していたほどの実力者ですが、これはまた環境音楽的なピアノ・ソロ・アルバムではございませんか。パット・レナードさんもそうですが、ポップ系の売れっ子プロデューサーがリーダー作を出すと、本当にマニアックになりますね。もちろん、売れ線、という言葉から逃避することこそがリーダー作の発表=自己主張の場、だったりするので、解らなくもないのですが....
Bill Wolfer「And It Rained All Through The Night」(1989:Nouveau)
まずは$1に感謝。内容は、全くピンと来ないインスト作でしたが。でも、好いんです、この人はフィニスの<Call Me>の生みの親ですから。
Michael Buble「Come Fly With Me」(2004:143)
そう言えば、このDVD付きのアルバムのサンプルをもらい損ねたな、と思っていたのですが未開封で$5.99ならば喜んで買い、です。本人、むっちゃ気さくな好青年でしたしね。
Stormie Omartian Presents「The Prayer That Changes Everything」(2004:Integrity)
今度は本盤です。クレジットを見て納得、ですが、ストーミーはあくまでもプレゼンターで多くの曲の作詞とプロデュース。歌は娘のアマンダ他、いろいろな人で間違いなかったです。つまり、物書きとして大成功しているストーミーの、とある本を題材にしたアルバム、ということですね。納得、納得。
Steven Curtis Chapman「All Things New」(2004:Sparrow)
改めて説明するまでもないであろうCCM界のトップランナー、SCC。プロデュースは前作同様ブラウン・バニスターとSCC本人。ロック色が多少強かろうが、相変わらず安心して聴ける曲が凝縮されていると思う私ですが、前作の<Echoes Of Eden><11-6-64>ほど、私を惹き付ける曲は無いかな....。いや、聴き込めば全然違うかも知れませんが..
Watermark「The Purest Place」(2004:Rocketown)
マイケル・W・スミスが発足したレーベル:Rocketownの主軸のひとつとなっている夫婦デュオ・ユニット、ウォーターマーク。旦那のネイザン・ノッケルズはプロデューサーとして引っ張りだこのようですが、しかし、自身の作品が聴き劣りする等と言われたら溜まりませんから、これも丁寧に作り上げています。曲がやはり安定している、というのが魅力でしょうか? コンテンポラリーなポップスですが、すんなりと入っていけます。クリスティ・ノッケルズのヴォーカルも透明感に溢れていますし。
Chris Rice「Short Term Memories」(2004:Rocketown)
こちらもRocketownのアーティストですが、よりアコースティックでヒューマン。心が洗われる、と表したい曲も何曲か存在するほどです。このアルバムは1997年〜2003年に発表された6作からの選りすぐり+新曲2曲、未発表テイク2曲等で構成された17曲入り。保存盤ですね。
Susan Ashton「The Best Of」(2004:EMI) $4.99
10曲入りの簡易なベスト盤。1991年から96年のSparrowに於ける音源集のようです。
そして、最後は再びHeavy Rotationに寄り、昨日は買わなかった新譜系を買いました、$2引きなし、で。すると、昨日は無かったマイケル・マクドナルドの「Motown Two」が並んでいるではないですか! どこでも見なかったのに、ここにはもう並んでいる。恐ろしいことです(後日談=正規の発売日は翌週の火曜日、26日でした!)。ウィル・ダウニングのクリスマス・アルバムもここでしか見ませんでしたしね、結局。
Michael McDonald「Motown Two」(2004:Motown)
湯気が出てました!と言いたいほど到着したばかりのCDです。昨年の「Motown」がグラミー賞にノミネートされ、それを受けての続編かと思いがちですが、マイケルさんご本人は最初から「パート2が出ると思うよ」と言っていたので、特に驚きは無かったです。それに、WAVEステーションでは早くもこの「Motown Two」からの曲がオン・エアーされていましたしね。で、その内容なのですが、「1」より好いかもしれません。「1」の時はモダンな感じがマイナス要素になっていた(あくまでも私の中で、ですが)感が無きにしも、だったのですが、今回のほうがオーガニックな気がします。ゴスペル風のコーラスもふんだんに使っていますし。それと、曲も今回のほうが好いかな、と。ただ、マーヴィンの有名曲を3曲演っていて、しかも、その全部が後半に集中している(8曲目、10曲目、13曲目)のってどうなんでしょう....特にマーヴィンの場合は“好い曲”、である以上に“マーヴィン・ゲイという存在”が重要だったりしますからね。この3曲が短い間隔で出てきたが為に「やっぱりマーヴィンの歌はマーヴィンじゃなきゃダメだね」という声が聞こえてきそうな気がしちゃいました。これが仮に前半に1曲、終盤に1曲の計2曲だったらそうはならないと思うのですが....ファンがゆえに真剣な思いを伝えてしまいました、ひとつお許しを、マイケルさん。それにしてもまたかなり痩せましたね、マイケルさん。それとも、これも、ジャケット等では当たり前の“特殊技術”ですか???
Chaka Khan「Classikhan」(2004:Sanctuary)
ロンドン交響楽団をバックに従えたスタンダード集。存在感豊かな女王のヴォーカルが堪能できる一品です。
Will Downing「Christmas, Love And You」(2004:GRP)
大好きなウィルの初となるクリスマス・アルバム。全曲本人のプロデュースで、曲によってレックス・ライドアウトやロニー・ギャレット他がコ・プロデュースをしていたり、という制作陣。お馴染みのクリスマス・ソングは6曲で、ウィル自身の書き下ろし曲も3曲収録。そのうちの1曲は「携帯電話」「DVD」といった言葉が歌詞に出てきます。嗚呼21世紀なり! 全体的な印象としましては、もちろん、中低音をメインにした歌唱が非常にセクシーではあるのですが、決して、見え見えの甘々を追求している作品ではなく、むしろファミリー皆で楽しみたい、非常にポップな香りがします。ゲストとしてジョナサン・バトラー、ナジー、カーク・ウエイラム、ジョー・サンプル、デヴィッド・サンボーンが駆けつけたゴージャスな1枚。オリジナル曲はかなりブラコン/アダルト・コンテンポラリーとして楽しめますし、やっぱり今年もウィル・ダウニングは私のお薦めの第一人者でした。メデタシ、メデタシ。
流石に街を一周したので疲れてしまいました。部屋に戻って必要な電話済ませると、そのままベッドにドタッ。そして9時前に目が覚めると、あれあれ、少しお腹がすいてきた感じも....。車で5分くらいのところにあるYOSHINOYAで勇気を出してビーフ・ボウルに挑戦! さすがに48時間ぶりのメイン・ディッシュだったので胃袋のほうが準備できていなかったというか、レギュラー・サイズでも残してしまいましたが(普段はラージを平らげます)、でも、美味しかった! この調子なら、明日はラーメン食べられそう! ホノルルは全開、と行きたいです、ハイ。
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