<10月24日(日)>
「今日の出来事」
●結局この日も2時間くらい寝たらしっかり目が覚めてしまったので(1日に2〜3回うたた寝をしているのでトータル的には人並みに寝てると思います)、4時半頃からこの日記書き。昨日買ったCDの整理がまだまだ全然終わっていないのでちょうど好いかと思ったのですが、いやいや甘かった。9時くらいまで頑張ったもののあと一歩で終わらず、でした。量が少なくないですからね。テキパキとシャワーを浴びて、パッキングして、チェック・アウトして。で、時間もタップリあるのでさてどうしよう....あ、そうだ、特に期待もしませんが、昔からハリウッドにある大型店Aaronに行ってみよう、久しぶり、あそこならきっと10時過ぎから空いてるだろうし、が大正解。思わぬ拾い物が少なく無かったです。

Brian Culbertson「Secrets」(1997:Bluemoon/Atlantic)
スムース・ジャズ界の超売れっ子クリエイター:ブライアン・カルバートソン、唯一持っていなかったCDが直ぐに出てきました。こういうのがホント、嬉しいんですよね。7年前の作品ながらすでに現在のスムースなスタイルは完璧に築き上げていますね。あとは、リズム隊の音色くらいでしょうか、進化したと言うと。
Grady Nichols「In The Fullness Of Time」(2004:Compendia)
あれ? この人、ジェフ・ローバーのプロデュースで3枚目のアルバムを出したばっかりの人ですよね。で、同じ年に同じレーベルからもう1枚???? ジェフのやったのがCD番号5771でこれが5832ですから、うわっ、もう新作が出た、ということになりますね。で、よく見ると、これはライヴ盤ではないですか。しかも、もともとCompendiaというレーベルはクリスチャン系だったりするのでゴスペル・クワイヤーも登場したりするライヴなのですが、ま、でも、敢えてジャンル分けすればフュージョンですね、ゴスペルと言うよりも。曲は、自身のオリジナル曲に加えて、スティーヴィー・ワンダー、マイケル・W・スミス、アヴァロン、レイチェル・ランパ、さらに、レヴェル42のカヴァー、というユニークな取り合わせ。しかも、何故かビル・チャンプリンがゲスト参加し、ハモンド・オルガンと2曲のヴォーカルを披露している、という、これまたAORファン、シカゴ・マニアには、要チェックな作品となっています。
Dianne Reeves「The Palo Alto Sessions 1981-1985」(1996:Blue Note)
ブルーノートでセンセーショナルなデビューを飾る以前に西海岸のマイナー・レーベルから2枚のソロ作を出していたダイアン・リーヴス。これはその2枚+セッション参加したカルデラのアルバムからの1曲からなる編集盤。82年の1stから9曲、しかし、85年の2ndからたった3曲、というのは、ま、音を聴けば納得ですね、2ndは全然ポップですからね。ただ、ダイアンの歌唱はさすがにまだ完成の一歩手前、という気もしますが。
Steve Laury「Vineland Dreams」(1995:CTI)
元ファットバーガーのギタリストが、復活した名門CTIで制作した初めてのアルバム(通算ではソロ4枚目くらいでしょうか?)。例によって、ウエス・モンゴメリーを継承するオクターヴな4ビート・プレイを前面に出し、時にはスキャットも、というパターンです。伝統的な奏法を受け継ぎつつも、全体のサウンドがフレッシュな感じに仕上がっているのは悪くないですね。
Cal Bennett「A Stolen Moment」(1995:Groove Time Jazz)
クールなルックスの黒人サックスマン。家に1枚、1998年作品があったので、ではこれも、と思って買ってみました。1曲目がジャム&ルイスの作・プロデュースによるラルフ・トレスヴァント(New Edition)のカヴァー<Sensitivity>なのですが、ジャム・ルイのゴージャスな空気が全くと言って好いほど感じられなくて、うわ〜、これは拙いなー、と思った私です。で、よくよく調べたら、92年にNovaから出ていたアルバム「Local Hero」と同じ内容でした、タイトル、曲順は違いますが。で、主人公のサックスは悪くないのですが、プロダクションがしっかりとしていないので、今日のスムース・ジャズと較べるとどうしても聴き劣りしてしまう....。ギターのヤナギ・トシさんとか、個々のプレイは決して悪くないのに。若き日?の、沼澤尚さんもプレイしていました!
Don Grusin「The Hang」(2004:Sovereign Artists)
今度は本チャンが出てきました。紙ジャケでした。で、2003年にLAで録音したライヴ盤とのこと。ドンの元に親友達が駆けつけた、好感溢れる1枚ですね。
William Galison & Madeleine Peyroux「Got You On My Mind」(2004:Waking Up Music)
ハーモニカでスムースなフュージョンを奏でるウィリアム・ギャリソン。その彼が、歌とギターのマデライン・ペイルー?なる女性と共演したアルバム。1930年代のスウィンギーな世界を思い出させる面白いアルバムは、マデライン嬢のノスタルジックな声質、歌唱、そして、おフランスの空気、これが重要なキー・ポイントとなっています。ジョン・レノンの<Jealous Guy>も取り上げていますが、これはウィリアムのハーモニカによるインスト曲(最後に歌が一節だけ登場しますが)。個人的にはこっちを聴きたくて買った、というのが本音です。
Fernando Ortega「Fernando Ortega」(2004:Curb)
CurbのCCM路線充実改革?は確実に進んでいるようですね。なんと、フェルナンド・オルテガもここからアルバムを出してしまいました。プロデュースはお馴染み、ジョン・アンドリュー・シュナイダー。歌詞の感じはセキュラー向けな気もしますが....
Lalah Hathaway「Outrun The Sky」(2004:Mesa Bluemoon/Pyramid)
スムース・ジャズというカテゴリーが浸透したのはレイラ嬢にとっても好都合だったのでは? R&B、というと、今時の若い子のイメージが大きいですし、かと言って、ジャズ、というにはポップでソウルフル。いまさら、クワイエット・ストームです、でもないし....。この新作には、ルーサーのトリビュート盤にも入っていた<Forever, For Always, For Love>が収録されていますが、その曲がレックス・ライドアウトのプロデュースである以外は全て馴染みの無い(おそらく若手の)クリエイターがプロデュースを展開しています。音的には、ポップで、アダルトR&Bで、スムースで、ゴージャスで、非常に好い感じ。Mesa Bluemoonと契約している、というのは意外でありつつも好感持てます。
Johnny Mathis「Once In A While」(1988:Columbia)
ローレン・ウッドの<Fallen>をカヴァーしたり、楽曲が非常に充実している名作です。プロデュースはバネッタ&チューダコフ、ロバート・クラフト他。もちろん前から所有していますが、「Adult Oriented Radio」のリスナーさんプレゼント用、に買いました。さてさて、プレゼントデイはいったい何時だ〜?
Alexander O'Neal「Greatest Hits」(2004:Virgin)
TabuレーベルそのものがVirginに買収されたのでしょうか? アレックスのベストがそこから出ました。もちろん、1980年代後半の黄金期を中心とした本物のベスト! ジャム&ルイスの2人も、2人の力だけで(共作者=ヴォーカリストの力を借りずに)素晴らしい作品を残せていた時代、でもあります。
Echo & The Bunnymen「Ocean Rain」(1984:Sire)
そしてこの店における締めの1枚となったのは今回の渡米では初めてとなる新品CD(結局、タワーもヴァージンも全然行けなかったので)。それが英国のニュー・ウエイヴ・バンド、エコ・バニのこのアルバムなのでした。ずっと欲しくて探していたんですが、全然中古では出てこなかったので遂に今回新品をゲット。しかも、昨年Rhinoからリイシューされたものなので、8曲もボー・トラが付いている。さらに、それで値段は僅かに$10.99。これは感動以外の何物でもありません。意外に思われることでしょうが、この時期の英国物の中には結構好きなものが少なくありません。サイケデリック・ファーズも1枚、欲しいCDがまだ見つからないんです...

以上で、中田のCDライフ・イン・LAも終了。ここで止めておくのが一番なのではないでしょうか? 調子に乗ってまたAmooebaに行くとか、次に行くとかで時間的制約に首締められるより。11時過ぎに店を出て、Santa Monica Blvd.からWesternに出て、そこを南下すること約30分。Redondo Meach Blvd.を右折し行きつけのラーメン店「新撰組」に到着。食欲的にどれくらい回復しているかちょっぴり不安でしたが勇気を出して博多ラーメン+高菜チャーハン1/2のセットをオーダー。これがちょぷどいっぱいいっぱいでクリアできてかなりホッとしている私です(ちなみに好調時は博多ラーメンがワンタン入りだったり、あるいは無謀にもさらに、かえ玉しちゃったりなんですが、流石に今日は不可能です)。そしてそこから約15分で空港に着。レンタカーを返却しチケット・カウンターにチェック・イン。今回もエグゼクティヴ・ラウンジを使わせていただき、早速本日購入のCDを整理。終える頃にはちょうど宜しい時間となり飛行機は一路ホノルルへ。LAは普通に温かい程度でしたが、ハワイに行けば絶対にもっとウォームなはずですし、中田の風邪ももう心配は無いでしょう。
 LAからホノルルは5時間半くらいのフライトです。途中、大きく揺れることも全く無く、しかも、飛行機では眠れない中田も2時間くらいは寝た模様で、体調はすこぶるよいです。ほぼ定刻どおりに着き、普段ですと直ぐにまたレンタカー店へと走る私ですが、今回に限っては、オアフの中をあっち行ってこっち行って、というのがないので、ここ10年で初めてとなる、ワイキキまでバスで移動に挑戦。$8ですが、ゆったり快適なリムジン、しかも、指定したホテルの前まで着けてくれるのでこれは悪くないです。
 さて、ホテルはいつものAston Pacific Monarchを押さえておいたのですが、これがフル・ブッキングだった模様で、系列の某ホテルへの移動を言われました。しかし、そこまでのタクシー代はホテル持ち、それより何より、今回は普通のスチューディオを押さえておいたのが、追加料金一切無しでオーシャン・ヴューのワン・ベッド・ルームにアップグレード、と言われたら、逆に喜んで移ります状態です。もちろん、この時点ではその夜に訪れる、悲惨な?出来事など予想だにもせず....
 ホテルに着いてからランス・ジョーに電話。ランスはすでに夕食を取っているものの、中田に付き合う、と言ってくれたのでそれに甘えて、まずは、いや、いきなりラーメン店へ。時間的にはもう8時半とかそこらになっているのでお店も限られてきますが、どうせなら行ったことが無い、しかも、ワイキキから外れたところが好い、とリクエストし、カパフルにあるIchiman Ramenへ。味は完璧に外しましたが、うどんにも通じる太目の手打ち麺だけはちょいと気になりました。すると、そこで働いていたのは私のお気に、佐野屋にいた名物オヤジではないですか! いや〜、狭い世界! 新規に始めた店なのでしょうか? でも味では全然負けてるぞ、オヤジ、大丈夫か!! 余計な心配をしたくなる私です。その後、さらにバーに行き、そこでジョン・バセバセも合流。ランスもジョンも複数の仕事、プロジェクトを抱えつつ、自己の音楽制作にかなり一生懸命で嬉しくなってしまいます。ランスは現在、トマ・ナットのデイヴ・トーマ、そしてナイトウィングのティミー・パジモラ、この2人とのプロジェクトで新曲作りに励んでいるとのこと。3人の音楽性が異なるので1曲を仕上げるのが容易ではない、とのことながら、その反面、やりがい、充実感はかなりのものがあるとのこと。真剣にこのトリオでの来日公演を考えています。早期実現をただただ願う中田です。で、一方のジョンは未だに初のソロ作が完成しないそうです。完璧主義者なのと本当に忙しいのとその他が重なっているからだそうです(でも、早朝のサーフィンは欠かさない模様で、本当に見事なこんがり色になっていました)。ま、好いものが出来上がるのは100%間違いないので、こちらもゆっくり待つことに致しましょう。
 さて、あっと言う間に時刻は11時を廻りホテルまで車で送ってもらったのですが、その時のランスの話で最も気になったのが昨日だか新潟で起きた大地震の話し。なんでも、神戸の大震災以降では最大の規模だったとか....気になって家に電話を掛けたりしましたが、東京の家でもCDが数枚落ちたとか....こっちのTVではもちろんちょっとしかリポートしていないので何とも言えませんが、ホント、激気になります。
 で、いろいろとしているうちに時刻は1時くらいになり、そろそろお眠の時間。なにしろLA時間に換算したらもう午前4時ですから、眠くないわけが無いんです。BGMは先日買ったスムース・ジャズのコンピ。1曲目しか覚えていない、非常に理想的な“バタンキュ−状態”だったのでが、しかし、中田への試練でしょうか、そうは快適な安眠は授けられないのでした....(明日へ)

「今日のラーメン」file no.014 [新撰組]
●本格的な博多ラーメンが食べられる店として、中田も太鼓判を押す店ですが、やはり何十回行っても麺ですね、唯一の問題は。スープは本当に濃厚で美味しいと思います、LAでこの味は本当に目から鱗、状態ですから。しかし、麺ですよ、麺。ず〜〜っと前もこのコラムで書いたかもしれませんが、店主と呑んで、くだを巻きつつ説教したいです、勿体ない!と。考えてみたら、中田のアナザお薦め、「ラーメン日本」にしたって、麺が、若干、足を引っ張っている。ここ数年、日本では麺技術が驚くほど進歩している、というのをLAにも伝えたいな〜。ウン、本当に、そう思う私です。もちろん、製麺所に知り合いがいるわけではないので具体的にどうこうアドヴァイスは出来ませんが、どこかに居ませんかね、製麺関係の仕事をしていながらこのコラムを読んで下さっているAORフリークの方。もちろん、そう簡単にLAで日本と同じ麺が出せるとは思えません。小麦も何も、そして、職人の術も、全てが揃わないと。特に、日本とLAでは湿度が全然違うので水分の配合割合、無茶苦茶違うと思います。麺の寝かせ方、とか、結構難しいのかもしれません。素人が考えるほど楽ではないでしょう。でも、本当に歯痒い。「新撰組」のラーメンを食べていると、勿体ない、の一語しか出てこないので....

「今日のラーメン」file no.015 [Ichiman Ramen]
●場所はワイキキから離れていて、しかも決して繁盛してはいない模様。夜8時台でお客さん2人だけでしたから。こういうお店が実は凄く旨くて....等ということはありえません、基本的に。味は、ニ流の正統派正油ラーメンで、コクも何も全てが欠けています。ただ、手打ち麺、というのだけは看板にも載っていたので、それだけは気になったのですが、同じく手打ち麺の「佐野屋」に通じるものはあるな、ただ、全然完成度はこちらのほうが低いけれど、と思っていたら、以前「佐野屋」にいた名物オヤジがキッチンから出てきて大吃驚。なるほど、そういうことだったのですね。でも、それだったらもっとず〜っと美味しいラーメン、作れても良さそうなのに....。セットがいろいろあるので、チキン・カツ・カレーが付くコンボを頼んだのですが、ゴメンナサイ、これも我が家のカレーのほうが数倍美味しい、そのレヴェルのものでした。

<10月25日(月)>
「今日の出来事」
●昨日の続きです。午前1時過ぎに心地好くベッドにもぐりこんだ中田は、本来ならばきっと5時6時までぐっすり一眠りは当たり前!の快適睡眠を遂げているはずだったのですが、しかし、そう、しかし、普段ではあり得ないことが起きてしまったのです! しかも、睡眠から1時間と経たない午前2時前に。
「リ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!!!!!!!!!!!!」
なんという喧しい音! え?もう目覚ましがなる時間? あれ、今何時?無茶苦茶眠いじゃないですか?ええっと〜、目覚まし、目覚まし、あ、これだ、え? まだ2時前じゃない?! こんな時間にセットした覚えないよ! え〜?じゃー、何が鳴ってるの? とにかくウルサイ! 電気、電気....え〜!? これって、火災の非常アラームじゃない! マジ〜〜! 火事なの〜!? ヤバイじゃない! と、と、とりあえず、廊下に出てみないと。いや、でも、裸足じゃなんですね、靴、靴。あ、それから、いつものショルダーを持って〜と。う〜〜ん、煙が出ている感じはないし、う〜ん、どうなんだろう、でも....あ、他の部屋から人が出てきた。日本人ですね。「どうしたんすかね?」(中田)、「さあ? でも、外に出ないと拙い、っすよね。あ、エレヴェーター来た来た」(その人)。が、もし、本当に火災だったりしたらエレヴェーターは絶対に危険。途中で停止でもしちゃったらもう完全に逃げられないし....。とりあえず中田は非常階段を降りることにしましょう。で、よりによってこういう時に限って29階なんていう高層階だったりするんですよね。いったい何分掛かるのでしょうか? 1Fに辿り着くまでに....。泊まったホテルが火事になったなどという体験、もちろん一度も無いので、結構、気が動転しています。しかし、とりあえず逃げ遅れるのは困るので、とにかく黙々と淡々と階段を降りる私。ふ〜、まだ10階? しかし、どの階にも全く煙の気配なし、ですね。ま、でも、いいっか〜、とにかく外に出ないと。あ、やはり階段を降りている人が何人か出てきた。で、ようやくロビーに辿り着いた私。もちろん、そこには多くの人が眠い目をこすりながら、スッピンで、集まっていました。が、しかし、火事ではない模様。もちろん、誰かの悪戯でもなく....。外はホノルルに似合わない雨状態。しかも、結構強めです。おっと〜、警察が駆けつけている。消防車はまだですね。なんだかハッキリしませんが、20分後くらいにはとにかく問題はない、と解り各自部屋に。今度はもちろんエレヴェーターに乗る私です。で、2時半過ぎでしょうか、興奮が残りつつも、ベッドに戻り、寝直しを図る中田。しかしやはりまだ血圧高いままです(笑)。直ぐには眠れそうに無いです。が、ま、とりあえず、心配はせず行きましょう。と、しかし、悪夢はここから。30分も経たない2時58分だったか、またまたさっきと同じサイレンの爆音が! またかよ〜(怒)! 流石に中田、キレそうです。どうせ、また何でもないんだろ!いい加減にしろよ! と思いつつ、万が一、ということもあるので、再び、外に出る私。もう、1回目の教訓が生かされているので慣れたものです。最初から、枕もとに部屋の鍵、貴重品を一切詰め込んだショルダー(スーツケースに入れておいたパスポートもすでにこちらに移動済み)、そして、スリッパではなく靴もベッドの直ぐ脇に。で、これまたさっきと同様、階段で下まで行く私。もちろん、ロビーには多くの人が。しかし、やはり何でもない模様。こうなると可哀相なのは当日フロントの係りになってしまった人。もう、対応に大慌てですよ、本人だって、何が何だか解っていないのに電話は鳴りっ放し、宿泊客からは質問とクレームの連続。その人が悪いわけでも何でもないのに。とんだ災難ですよね。で、今度は流石に中田も呆れて外を散歩。さっきよりは雨が全然霧雨状態なのでこれならちょうど好いわい、喉も乾いたからジュースでも買いに行きますか、ABCストアのどこかは24時間やってると思うし....。が、近辺のABCは全て閉店。無理に遠くまで行くと、流石に霧雨でも辛いし、と引き返す頃に違和感を覚え出した私。あれ、なんか、足の状態が好くないな....ちょっと、走ってみよう。あ、ほら、ダメだ、太ももが変に張ってる。まさか、初めての出来事にビビりまくって、半分腰を抜かしているのでは....情けない!そんな軟な男だったとは....で、違いました。2日経っても相変わらず張ったままの足。なんてことない、2回もそれなりの速度で階段28階分を駆け下りたのが早くも足に出てしまったのです。階段の上り下りは結構好きで、東京:永田町の97段に及ぶ階段は好んで使っていた口なんです、隣りのエスカレーターは使わずに。それなのに、まさかあれだけで足に来るとは、いやあ、恐ろしい! 皆さんももし機会があったら、ビルの30階くらいから一気に駆け降りるという行為を2セット行ってみてください。絶対に1人は中田と同じ症状になる人いるはずですから(って、本当に1人しかいなかったら情けないですが)。で、話しは戻って、10数分外を散歩してホテルに戻るも皆さんそこにたむろしているまま。安全確認より何より、どうしてアラームが鳴り出したか、全く解っていない模様。しかも、フロアによっては、警報機が鳴り止まない状態が続いていて、皆さん、部屋に戻りたくても戻れない。中田の階もそうでした。いったん、エレヴェーターで様子を見に行くも中田の階は相変わらずうるさくて直ぐに引き返してしまいました。で、ちょうど好かったので日本に電話を入れると、中田のご贔屓、西武ライオンズが第7戦をものにし見事、日本一に輝いたというわけではないですか! やった〜! 嬉しい! 負けても何しても7戦まで行ったのでそれで好い、と思っていただけに喜びひとしお。しっかし、プレー・オフの第1ステージ、第2ステージ、そして日本シリーズと、全て接戦。あと1回負けていたら脱落していた危機を全て乗り越えての優勝だけに、選手のハートが如何に強かったか、なんだか伝わってくる感じです。帰ってからゆっくりスポーツ新聞三昧するのが無茶苦茶楽しみです。ナインの皆さん、オメデトウございました! そして、本当にお疲れ様でした。目一杯呑んで騒いで、そして、休息という最高のプレゼントを自分自身に与えてくださいませ。あ、で、話しは戻りますが、結局、真夜中の警報機2度は強い雨による漏電が誤作動を招いたとのこと。次の日には、支配人名義の一筆(英語&日本語)が各部屋に置かれていました。
 話しは非常に長くなりましたが、そんなわけで部屋に戻ったのは4時くらいだったのですが5時頃まで全然眠れず、ようやく眠れたかと思うも、目覚ましで起きる時間。トータル3時間くらいの睡眠は、非常にキツイ感じがします。なんたって今日はカウアイ島まで飛び、レンタカーで1時間くらい走らないといけないので。
 午前9時にはホテルを出て、The Busで空港へ。20分くらいで着くレンタカーとは違って最初から40分やそこらは掛かるだろうと思っていましたが、甘かったです、キッチリ1時間と数分。なんたって、ワイキキからアラモアナに行くだけで30分なんですから。しかも、たくさんの人が乗ってくるんですね、これが。
 11時10分のアロハ航空に乗り30分少々で島の東側にあるカウアイ最大の空港リフエに到着。過去には、ビッグ・アイランドに1度、マウイに2度、足を運んでいる中田ですがカウアイは初めてで結構、楽しみにしていたのですが、なるほど、他の島とは違った独特の雰囲気がありますね。自然、特に木々の感じ。あ、それから、道路の直ぐ横をニワトリが無造作?に歩いている姿、目に付きますね。これって、カウアイの特徴なんですか?(ホントに各所で野生?のニワトリ、見かけました) 空港からレンタカーを借り、一本道をひたすら北上する私。何に吃驚したって、まず、コンビニがない! ガソリン・スタンドも、ほとんどないです。なので、ここで会うアーティストの方に電話をいれたいにもいれられない、公衆電話が見つからないので。して、10分くらい走ってようやくガス・ステーション発見。そこから電話をいれ、家の方角を確認。近くに着いたら電話をします、にも、「あ、そこの(待ち合わせ予定の)ガソリン・スタンド、電話ないから。電話は....そうだ、そこからホンの少し入ったXXXXの所にあるからそこから掛けてくれよ」って、ほんと、ローカルな街ですね。で、無事にご対面! 今回、カウアイで会った方は、マイケル・ラフさん、その人でした。もう15年以上になるそうです、カウアイに家を持たれてから。今の家が3軒目だそうですが、1歳と3歳のお子さんに恵まれ、非常に人間的な生活を送っていらっしゃる模様。LAにも以前は毎月のように行っていたのが、最近は、その回数も減り、年にごく数回。I don't miss LA !とさえ言っていましたからね、ハッキリと。ただし、北欧のほうは今でも定期的に行っているようです。肌が合うみたいですね、そちらのほうが。あと、いまや完璧なプロ・トゥールズの時代ですから、メール等でデータのやり取り、録音のやり取りが出来ちゃうんですよね。LAのプロデューサーも言っていましたが、もう、今や、大きなスタジオなど、全く必要ない時代。昔からの伝統的なスタジオが次々にクローズに追い込まれているという話しも解る気がします....確かに、生ピアノ、オーケストレーション、生ドラム他、ごく数パートを除けば、自分の家で完璧な音が録れてしまうわけですから。
 マイケル・ラフさんとはもちろんディールの話しを進めるためのミーティングでした。無茶苦茶好い人で、基本的にはこちらの言うことに合わせてくれる、とのこと。来年の3月くらいに最良の形で2枚のアルバムを出せたらな、と考えていますので、石井君、よろしくお願いしますよ! 詳細は要相談で。
 ミーティングの後はマイケルさんのナヴィゲートでカウアイの島をドライヴ。幹線道路が行き止まりになるナ・パリ・コースト?まで車を走らせるとそこには多くの人々がノンビリとしたビーチ・ライフを送っていて、なるほど、ワイキキとは180度違う楽しみ方があるのだな、と実感。マイケルさんはサーフィンをするそうですが、それでもここに来たのは久しぶりだとか。で、時計を見るともう4時頃。ランチも取らずにいたので「ハンバーガーでも食べに行こう」と言われたにも関わらず帰りの飛行機の時間が気になりだし、空港に戻ることを選択する私。基本的に、ハワイのネイヴァー・アイランドへのフライトは予約こそすれど席はオープン。空いていれば1本前のフライトにも乗れますし、逆に乗り遅れたら後ろのフライトに乗れば好い、そんなアバウト極まりないものですが、ま、でも、一応、最初に予約した物を尊重しつつ5時半くらいには戻ることにしたのですが、これが、マイケルさんと別れてから、天候は急変! なんと、途中、とんでもない嵐になり、道路もあまり前が見えない状態。前を走る車と対向車のライトだけが頼り、という状態を40分くらい続け、しかも、アラーム誤作動事件で睡眠不足の私にどうしようもない睡魔が訪れる....とにかく辛いドライヴでした、後半は特に。で、レンタカーを返すもとにかく爆雨状態。これで飛行機飛ぶのかいな? 今夜は空港に野宿か....等という不安な思いもチラホラ。しかし、フライト全般は乱れに乱れていますが、しかし、飛ぶには飛んでいるようで、ま、それなら安心かな、プロに任せれば、と。結局、私が乗る頃にはカウアイの雨も収まり一路ホノルルへ(窓の外を見ると、途中、物凄いストームでしたが全然そういうの、平気なんでネ、実は。だって、車だって嵐の中走れるんですから、飛行機が負けるわけないですね、はるかに大きな鉄の塊なんですから)。空港へはランスに迎えに来てもらい、2人でディナーへ。アラモアナの西側にある「牛角」に行き、ビール&肉を満喫。最後に頼んだ豆腐チゲこそ今ひとつでしたが(他店の美味しいのを身体で覚えてしまったので、それと較べるとどうも....)、でも、全体的には値段も含めてバッチ・グーですね。相変わらずの大人気、嗚呼納得です。そして今日は特に二次会にも行かずホテルまで送ってもらってジ・エンド。明日は、近くのホテルに移動するのですが、これがまた変則的なチェック・インなので、もう寝ることにします。いろんなことがあった1日でした。何はともあれ、お休みなさい。あ、そうそう、ランスがシールズ&クロフツの再結成アルバムをプレゼントしてくれちゃいました。<Diamond Girl>他をセルフ・カヴァーしていますが、2人の声は元気そのもの。全体的な水準は十分に高いです。