<5月17日(火)>
「今日の出来事」
●早朝にチェック・アウトし午前中の便でナッシュヴィルへ。トランジットはミネアポリスで、トータル7時間弱。ミネアポリスからナッシュヴィル行きのフライトが自動的にアップグレードで、中田も鐘ちゃんもファースト・クラスへ。で、本来はそこでゆったりしたかったのですが、かなり揺れました、飛行機。今回のワースト・フライトだったのですが、鐘ちゃんは横でず〜〜っとお寝んね。後で「すっごい揺れたね〜!」と言っても、本人全く存じ上げず。羨ましいです....。そして、夕方5時半頃にナッシュヴィルに着き、直ぐにレンタカーで宿捜し。ナッシュヴィルの宿は安い、清潔、足の便好し、の三拍子揃っているので、ほとんど外れはありません。今回も快適な宿を押さえることが出来ました、リーズナブル・プライスで。で、早速、漁業に出掛けたかったのですが、まずは、何はともあれシーメーを、となり、電話帳に載っていたチャイニーズのバッフェにゴー! まあ、味的には中の上くらいで3回くらい往復しました。そして、8時くらいになり漁業を開始しようとするも、残念! お店が閉まってました! そうか〜、サン・フランシスコやLAとは違うんですよね、ここはテネシー州! なので、1軒、9時までやっているGreat Escapeに滑り込み、約20分だけ漁業に没頭。どうせ明日も来るだろうと、今日はジャズを中心に探索。まあ、何だかんだ言って、そこそこ買ってしまいました。

Great Escape

Dan Seals『Make It Home』(2002 Nuance)

久々にソロ作を見つけました。もちろん、数多くのヒットを生み出したデュオ:イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリーの、背がデカくてレフティーな方の人です。2002年というからもう3年前ですね。全然チェックしてなかったからしょうがないですが、マイナーにこんな作品があったとは。ボズの『Silk Degrees』で弾いていたギタリスト:ルイ・シェルトンの全編プロデュースで、もちろん、基本的にはナッシュヴィルのカントリー。でも、元フールズ・ゴールドのダン・ダグモアがスティール・ギターを弾いていたり、AORマニアは要チェックかもしれません。私? はい、番組でかけます! なんたって、LRBの<Reminiscing>をカヴァーしているのが気に入りましたから。これが、フィドルとかが入った、より、長閑なヴァージョンになっているのですが、なんか微笑ましくて、"あり"ですね。
John Tesh『Victory:The Sports Collection』(1997 GTSP)
ポップなニュー・エイジ系の大スター、ジョン・テッシュのコンピ盤。タイトルどおり、スポーツをテーマにした曲やそれっぽいハイ・エナジーの曲を集めたもので、なんか、BSにあるような海外色の強い番組のBGMを思い出してしまいました。「それでは、今日のその他のスポーツの結果を、ダイジェストでお伝えしましょう」、なんてアナウンスも聞こえてきそうです(笑)。
Chuck Mangione『Eyes Of The Veiled Temptress』(1988 Columbia)
ご存じ、<Feels So Good>の大ヒットを持つフリューゲル・ホーン奏者、チャック・マンジョーニの1988年盤。時代が時代なだけに今聴くとチープな打ち込みは決してプラス要因にはなり得ないでしょうが、ポイントは全編チャックとトム・ベルの共同プロデュース&アレンジだという点。もちろん、モロにフィリー・ソウル、とか、さすがトム、これは名作だ! とかまではいかないのですが、でも、ベル&ジェイムスの2人がプレイ、コーラス、共作で参加していたり、マニアの方ならばそれなりに楽しめることでしょう。多分、前から持っていたと思うのですが、念のため、購入しました。
Astrud Gilberto『The Diva Series』(2003 Verve)
21曲入った正規のベスト盤が$6.99だったので思わず購入。さすがVerveですね、各曲のクレジットもしっかりと載っていて非常に嬉しいです。なにしろ、1967年からヒューバート・ロウズ、トゥーツ・シールマンス、グラディ・テイト、マーティー・ペイチ、ドン・セベスキー、ロン・カーター、ウォーレン・バーハート、そしてマルコス・ヴァーリがこのアストラッドのアルバムで共演しているのですから。勉強になります。「Afterglow」で使うとしたら、ゲッツ=ジルベルトの<The Girl From Ipanema>では在り来たりなので、デオダートアレンジによる1968年の<On My Mind>辺りが面白いかもしれませんね。ところで、これは、前から周りにはうっと囁いていたことですが、イヴァン・リンスの<Island>のメロディはジョビンの<Corcovado>とそっくりですよね。好いのかしら....
Hugh Masakela『Revival』(2005 Heads Up)
南アフリカの生んだ世界的なヒーロー、ヒュー・マサケラの最新作。購入のポイントは2点。前作に続いてスムース・ジャズの人気レーベル:Heads Upからのリリースだった、という点。そして、アイズリーの<For The Love Of You>をカヴァーしている、というのも食指を動かされた理由の1つでした。で、早速聴いてみると、う〜ん、特にスムース・ジャズに迎合している、という感じではないですが、全体的には聴き易いサウンドですね。基本的に全編南アでレコーディングした、という割りには。
Brian Tarquin『Last Kiss Goodbye』(1997 Instinct)
スムース・ジャズにのめり込んでから、アーティストの事は何も解らなくても、レーベル名で判断する、かつてのクレジット買いならぬレーベル買いも当然するようになってしまったのですが、これなどはまさにそれ。Yashiki Gotaが在籍し、Countbasic、Duncan Millar、Nite Flyte....何組もの気になるアーティストがここからアルバムを出しているInstinct。クレジットを見るとNYのレーベルですが、大半の作品は英国産で、これがなんとも知的でクール。下手なアメリカのアーティストよりLAのWAVEステーションが似合うのではないでしょうか? で、このブライアン・ターキンさん。NY生まれのギタリストです。ルックスはロン毛で完璧にハード・ロック風。そして、1曲目がマックス・ミドルトン作の<Freeway Jam>−−そうです、ジェフ・ベックの『Blow By Blow』に入っていたあの曲です−−と来れば、かなりジャズ・ロックなサウンドを予想してしまいがちですが、なんと、これが、完璧にスムース・ジャズ! クールなグルーヴにノン・ディストーションの主旋律。へっ? これってホントに<Freeway Jam>???? あ、でも、ホントだ、メロディーは確かにそれですわ。でも、全然イメージ違う! 好いのか悪いのか解りませんが、吃驚です。で、プロデュースは誰ぞや?と見ると、これが、ガリアーノのアーニー・マッコーンではないですか。なるほど、そういうことなんですね。了解です。都会のミッドナイトに、ずっとかけっ放しにしておきたいソフト&クール、いや、クール&オアシスな1枚です。
Jim Horn『A Beatles Tribute』(? Jim Horn Records)
莫大なセッションをこなしたサックスマン、ジム・ホーンが2連発です。まずはザ・ビートルズのカヴァー集『A Beatles Tribute』。ジョージ・ハリスンのバック・バンドに参加し、あのバングラディッシュのコンサートでもプレイしていたジムさんは、それ以外にも、ポール、ジョン、リンゴ全員とセッションしている、ビートルのマブダチさん状態。実際、ブックレットのインナーにはザ・ビートルズ4人全員からの短いコメントが載っているんです。これって、チョ〜凄いことなのでは!? で、内容のほうは、原曲を大事にしたいたってオーソドックスな作り。でも、ザ・ビートルズの楽曲はギター・ソロまで含めて全てが完成品だと思うので下手に崩すよりは好感持っちゃいます。バック&ゲストはデュアン・エディ、ルイ・シェルトン、デルバート・マクリントン、ジョン・ホブス(ex.ジョー・シャーメイ・バンド)他です。
Jim Horn『Christmas With Jim Horn』(2001 Jim Horn Records)
続いてこちらはクリスマス・アルバム。サウンドは全然スムースです、ビートル物より。軽いボッサ・タッチに仕上げた<The Christmas Song>なんて、モロに中田好みですし。こちらも、デュアン、ルイが参加。そして、ドラム&パーカッションは全編エド・グリーン! そうですよね、ナッシュヴィルに居るんですもんね、彼。
Jonathan Cain『For A Lifetime』(1998 Higher Octave Music)
ジャーニーのキーボーディストがニュー・エイジを演ったアルバムです。このレーベルからは3〜4枚、アルバムを出していて、中田も結構持っているのですが、これは未所有だったので買いました。安かったし。自身のペンによる<Open Arms>をニュー・エイジ風ピアノ・インストでリメイクしているのがポイントかもしれませんが3曲目の<A Day To Remember>なんか、イントロは<St.Elmo's Fire>によく似ているし、かなりフォスターのインストに近いです。これも、どこか、放送で使いたいです。
Various『Smooth Jazz Plays Your Favorite Hits !』(2005 Shanachie)
Shanachie得意のコンピ物です。タイトルどおり、お馴染みのナンバーをカヴァーしたスムース・ジャズ・チューンを集めたアルバムで1曲目がキャンディ・ダルファーのヴァージョンによる<For The Love Of You>、その後も、ピーター・ホワイト、ファットバーガー、キム・ウォーターズ、チャック・ローブ、マリオン・メドウズ...が、アーバン・ソウル系のヒット曲を演じ、最後はウォルター・ビーズリーがビッシュの<It Might Be You>をカヴァーしている、という流れ。解り易さにかけては天下一品ですね。買おう、買おうと思っていたのが今回、ようやく中古で出てきて、ホッ、でした。
Nelson Rangell『All I Hope For Christmas』(2004 Koch)
3月にLAに行った時も、ジミー・ソマーズのクリスマス・アルバムが昨年出ていたのを見つけ吃驚したのですが、クリスマス・アルバムって、本当に命短し、ですから、その存在に気が付かずに終わってしまうものが、結構、少なくないようです。で、このネルソン・ランジェルもそんな1枚。少し前に『My American Songbook Vol.1』をリリースし、てっきりそれがKoch Entertainment移籍第1弾だと思っていたのに、こっちが先だったんですね、勉強になります。内容的にはオーソドックスな選曲&サウンドです。