<3月20日(火)> |
「今日の出来事」
●今週末OAの「Adult Oriented Radio」 のダビング、検聴、Qシート書き。やはり、改めて、沼澤尚さんのトーク、体験談は強力です。4月以降も非常に楽しみ〜! ただ、折角なので、お越しいただいて、曲を選んで頂いて語って頂いて〜、だけではなく、何か、通しの企画/コーナーも実現出来たら好いかな、と考えています。 例えば、昔、アドリブ誌で定例化していた「ブラインド・フォールド・テスト:ドラマー編」、あるいは、沼澤さんと追求する「アルバム各曲、ドラマー分析」。 後者は、ビル・チャンプリンの『Single』、フィニス・ヘンダーソンの『Finis』、ブガッティ&マスカーの『The Dukes』のように、アルバム全体のミュージシャン・クレジットはあるものの、曲単位でのミュージシャンは記載されていないAOR系の作品、結構ありますよね。それを、 「この曲のドラムスはおそらく誰々でしょう...」 を分析して頂いちゃおう、という企画です。それこそ、これは、1年かけて、いろいろな人でやっていくと面白いかもしれませんね。ギター・パートのスペシャリスト、キーボード・パートのスペシャリスト、コーラスの...と数人で完結させる...その手始めとして、沼澤さんにドラムス編をお願いしちゃおうかな、と。 もちろん、たまたま今、頭の中に浮かんだ企画なので、もっと思い白いアイデアがあればそっちを優先しちゃいますが、でも、個人的にはそのクレジットの分析、結構、興味ありますので、やれる方向に持っていきたいです。
●CD Babyのサイトを見ていたら、何気に目に飛び込んだスムース・ジャズ系の女性サックス奏者、Katja Rieckermann。サイトから各曲2分の試聴が出来るので、それを聴けば、「欲しい」「要らない」は判断出来るのですが、その前に文字面で私を魅了するポイントが2つございました。 まず、収録曲。ラストに<What You Won't Do For Love>のタイトルを見つけ、<風シル>演ってるのね〜、をまずは発見。そしてさらに、<I'm Not In Love><Reminiscing>も見つけ、もちろん同名異曲ではなく、おそらくあの名曲達のカヴァーでしょう、を容易に推測。 となると、<Hearts>って、<ハート悲しく>?、それと、<Casablanca>ってまさか<哀愁のカサブランカ>???、と"そっちの方向"に持っていきたくなる私だったのですが、これが、試聴してみたらまさに大正解。日本人以外で<哀愁のカサブランカ>を愛する民族が居たとは腰を抜かしそうです....え、何何? Katjaさんはドイツ人? なるほど、それで納得です、あの哀愁の旋律が好きだと言う所以が。 ということで、収録曲に関しては、まさに、AORファンが喜ぶこと請け合いの内容になっていました。で、サックスは、非常にメロディアスに心を込めてプレイするタイプで、テクニック全開、という系統ではないのですが、バイオを読むと、ロッド・スチュワートのバンドでずっとツアーに同行していた、とか、デヴィッド・フォスター、キャロル・キング、アル・グリーン、ランディ・ニューマン他とプレイしたことがある、とか、なかなかの実績の持ち主でした。なので、腕の方もかなり達者なようです。 で、話し戻って、もう1点の気になった文字は、レーベル名。ナント、「Digital Zoo Music」となっているではないですか〜! これって、ジェフ・カラザースさんの所では〜!と焦り、速攻で彼にメール。即レスがあり、大半のプロデュースをジェフさんが手掛けた、とのこと。 サイト&試聴は、http://cdbaby.com/cd/katjarieckermannをご覧下さい。全体的にはイージー・リスニング的なリラックス系ですが、<風のシルエット>でオリジナルには入っていないクールなコードを何気なく挿入している部分と、<I'm Not In Love>の軽いボッサな雰囲気、この2つがまずは耳に残りました。もちろん、聴き込めば、もっと違った魅力も発見出来るでしょう。 CD Baby本体的にも、現在、アーティスト本人からCDを取り寄せ中なのか、入荷までまだ3〜4日、掛かるそうですが、とりあえず、バックオーダー入れておきました。ちょっと先になるでしょうが、CDの到着が、今から楽しみです。
●ビル・キャントスさんから久々のメール。 「小野リサのレコーディングで来週から東京に行くんだ。そして、僕の最新作『Love Wins』が5月にキング・レコードから出るんで、レコーディング後は東京に残ってプロモーションを行うつもりだよ。それから、4月4日に「Kick Back Cafe」に出演するから、是非観に来て欲しいな」 はい、もちろん、行かせて頂きます。Kick Back Cafeは、以前、マイケル・ゴンザレスさんがライヴを行い、読売新聞さんにも取材して頂いた京王線仙川駅から歩いて5分くらいの所にあるスポットです。インフォメーションはこちらをご覧下さいませ。
●3月10日にリリースしたパイロットの『The Crtaighall Demos 71:76』が、ディスク不良にて、複数のお客様にご迷惑をおかけしております。本日もクレームのメールを頂戴致しました。本当に申し訳ございません。なお、不良交換に関する手続きは、こちらをご覧下さいませ。宜しくお願い致します。
「Smooth Jazz Song File」
(79)Reggie McBride <Elements> from『Elements』(2005:Reggie McBride)
●セッションマンに明るい方ならば、レジー・マクブライドという名前は非常に身近な存在であろう。生まれはデトロイトで、かつては地元モータウンのセッションに欠くことのないベーシストの1人だった。加えて1969年、14歳の若さでアレサ・フランクリンに認められ、翌年、ジェイムス・ブラウンのツアーに同行。73年にはスティーヴィー・ワンダーのバック・バンド:Wonderloveのメンバーに抜擢され、10代終盤にして早くもエリートの道を極めてしまう。以後も参加したアルバムは数知れず。最近もロッド・スチュワートの『The Great American Songbook』シリーズやハービー・ハンコックの『Possibilities』でプレイするなど、40年近くに渡って最前線で活躍する凄いオジ様だ。この曲は2年前に発表した7曲入りCDのオープニング・チューン。クール&シンプルなメロディの中に意外なコード・チェンジとテクニカルなベース・プレイを盛り込んだ、抜群の構成。そのセンスの好さにはただ一言「まいりました!」と発するのが賢明であろう。
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<3月19日(月)> |
「今日の出来事」
●午前中は「Premium DJ Zone」の進行表作りをして、ディレクターさんに送信。そして、今晩収録の「Adult Oriented Radio」 の選曲&進行表作りを2本。2本と言っても両方とも前半の1時間だけなので、それほど大変ではないのですが、それでも、結構時間食っちゃいまして、4時半に銀座で待ち合わせ、に10分少々遅れてしまいました。待ち合わせはシンガー・ソングライター&ミュージカル俳優の大スター:石井一孝さんで、数日前に私がチラリと匂わせた「Adult Oriented Radio」 の3ヶ月にいっぺんシーズナル・ゲストの打ち合わせ、です。 石井さんは、まあ、とにかく、中古レコード店に行くのが好きで、今でも、地方公演でいろいろな街にいってはその近辺の中古店に足繁く通うという行動派。もちろん、それ以外にもインターネット・ショップやオークションにかなりの時間とお金を費やしている、日本でも有数のコレクターです。1年間に購入するレコード、CDの数を聞いて唖然。中田はこの1年間でスムース・ジャズのCDを700枚くらいは買っていると思うのですが、そんな比ではなかったです。もう、笑いしか出て来ないというか、お見それ致しやした〜! なので、番組では、そういったレア・ネタ話しもいろいろと出して頂きつつ、かつ、ビギナーの方が聴いても退屈しないであろうポップな流れと上手く併せていけたら、と思っています。もちろん、石井さんのCDからもどんどんご紹介させて頂きますし。4月以降の「Adult Oriented Radio」 、引き続きお楽しみに、です。
●そして、今日は珍しく夜の7時からレギュラーの収録だったのですが、30分くらい時間が空き、お腹も空いたので、収録前に目黒の権之助坂を下りた右側にある「ぢゅるめん」でつけ麺を食したのですが、これがまた美味い! 感動的な美味さ! 醤油のつけ汁は豚骨と魚介の両方が活かされ、しかも、麺がまたゴワゴワッとした実に男性的な逸品。このシコシコ感、たまりません。 この店も、普通盛りと大盛りの値段が一緒というサーヴィスをやっていて、今日はとりあえず普通盛りにしたのですが、大失敗。これならば、大盛り、いや、さらに¥100追加して特盛りまでいけちゃいそうです。それくらい、あっという間に平らげてしまいました。 以前もここ「ぢゅるめん」では、ラーメンを食べたことがあり、それももちろん美味だったのですが、いや〜、つけ麺のほうが、ずっとポイント高いです! 「Adult Oriented Radio」 のスタッフの1人もやはりこの店のリピーターとのことでした。嗚呼、納得。 権之助坂は、よく店が潰れないな〜、やってけるのかな〜? と心配してしまうほどのラーメン激戦区。それこそ、3軒くらい隣り合わせに並んでいたり、という立地ですが、そんな中、老舗の「田丸」と肩を並べるほどの店が遂に登場してしまいました。これは通います。足繁く。やっぱり中田は中古レコード店通いよりもラーメン店だな....
「Smooth Jazz Song File」
(78)George Shelby <Those Eyes> from『Touch』(2002:Morpheus)
●ジョージ・シェルビーは数年前までボビー・コールドウェルのバックで来日していたプレイヤー。ボビーのバンドで実績を残したサックスマンがその後、大きく育っているのは有名な話しで、かつては、デイヴ・コズ、ボニー・ジェイムス、そして新しいところではマイケル・リントンがまさにその代表格。皮肉にも、と言うべきか、アメリカでは"かつてのボス"以上の人気を獲得している。このジョージ・シェルビーもバリー・マニロウからお声が掛かり、ボビーのバンドを去ったそうだが、確かにこのソロ・アルバムを聴いているとその安定したプレイに納得することしきりで、骨太なテナー、メロウなアルト、どちらも申し分ないトーンで届けてくれる。さらに、サックスの"重ね"であったり、アレンジやプロダクションも実にきっちりと出来ているので、何かのキッカケがあればスター・プレイヤーの仲間入りは間違いのないところ。曲のクォリティーも非常に高く、中でもこの曲のサビなどはど真ん中のスムース・ジャズ。シンプルながら耳に残る、実に美味しい旋律だ。
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<3月18日(日)> |
「今日の出来事」
●今日は結構仕事モードでした。例によって午前中は「Smooth Jazz Song File」用の選定、そして、原稿書き。今日は、ドッセロをこれでもかと聴きました。オリジナル曲も悪くないんですが、やっぱり、最終的にはカヴァーを選んでしまう私です、親しみ易さで。原稿は23日頃、掲載予定。
●そしてその後は、USENの選曲。4月から若干、方向性が変わるので、心機一転、「AORの定番はこれだ!」シリーズを半年間やってみようかな、と思った私です。 と言いますのも、ここまでの数年間はクール・サウンドの音源がランダムで楽しめるその名も「COOL SOUND」チャンネルだったのですが、4月から改めてAORチャンネル、監修 by 中田利樹、みたいに変わるので、いっそのこと、初心に戻ってみようかな、と。 ちなみに、今まで「COOL SOUND」チャンネルだったのは、USENさんのご好意によるもので、私どもがスポンサーだったとか、一切在りません。当社はボンビーですから(笑)。 これまでに何回か、「中田さんとこ、凄いね、自社のチャンネル持って」と言われたことがあるのですが、それは全然違います。全て、USENさんの愛情によるものです。本当にお世話になりました。
「AOR名曲/定番シリーズ」をやろうと思ったは好いものの、男性シンガー編だけでも最低50曲、グループ、ユニット編もやはり(2時間でかけられる)30曲では収まらないし....と思い、結局、男性を3回(約90曲)やり、その合間にグループ/ユニット編を2回、女性シンガー編を1回、の半年企画にしようかな、と思った私です。結局、USENから流れてくる曲はヒット曲、親しみ易い曲のほうが好いに決まってますからね。もちろん、中田的な拘りは随所に出て入ると思いますが....。 で、全体の流れを掴むべく、上記の半年分、約180曲をiTunesに取り込み(ただし、女性編はまだ20曲くらいしか見つからず。基本的に1アーティスト、1曲にしますので)、すると、1970年代の男性編でピッタリ2時間組めたので、好都合とばかりに年代順に行くことにしました。男性編の2回目は1980〜82年、です。 そして、ここからが中田的拘りなのですが、今週中に提出する男性編Part-1の31曲をどう並べるか? ここに全エネルギーを費やす私です。 1曲目はボビー・コールドウェルの<風のシルエット>、そして最後はスティーヴ・キプナーの<The Ending>、これだけ決めておいて後はノリや流れではなく、"計算"で並べることにしました。各曲のデータ(?)を取って、それらがスムースに繋げるように配置、そんな計算です。楽しい作業ですが、そんなことをしていたら、アッという間に夕食の時間になってしまい、もう1本のアーティスト特集には取り掛かれませんでしたが、明日か明後日か水曜日にやります。金曜日までに納品が完了していれば好いので。
●夜は今週の「Premium DJ Zone」の選曲。少し前にCDが届いた、パオロ・ラスティチエリの『Neopagan』からもスムース&クールなインストを1曲かけてしまいます。あとは、至ってノーマル....でしょうか....今日も就寝、非常に早かったです。明朝はきっと早く目が覚めてしまうことでしょう....。
「Smooth Jazz Song File」
(77)Ed Hamilton <Fly Like An Eagle> from『Groovology』(1998:Shanachie)
●フィラデルフィアをベースに活動。自己の音楽性を「ストレート・アヘッドでもフュージョンでもない独自のもの」と主張するギタリスト、エド・ハミルトン。実際、Telarcから発表した1996年のデビュー作『Planet Jazz』には、スタンリー・クラーク&レニー・ホワイトといったリターン・トゥ・フォーエヴァー組から、元アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーのベーシスト:チャールズ・ファンブロウ、さらにスムース界の名手ジョージ・ハワードまでいろいろなミュージシャンが参加し、聴き易さの中にも様々な拘りをインプットしていた。ギターは主にフルアコを使い、オーガニックなトーン&フレーズが彼の持ち味。ソロ作は99年の『Hear In The Now』(Fahrenheit)まで4枚発表し、メロディアスなオリジナル曲がいろいろと発見出来るが、1曲となると、シールのカヴァーでもお馴染みのこの曲に落ち着いてしまう。スティーヴ・ミラーの原曲が持つヴァイブを大事にしつつも十分にスムース。その辺りの融合具合が本人の目指すところだったのでは?
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<3月17日(土)> |
「今日の出来事」
●今日も「Smooth Jazz Song File」用の候補出し、原稿書き、そして、「Adult Oriented Radio」 新企画の準備などでアッという間に1日が経ってしまいました。本当に歳をとると時間の過ぎるのが、月日の経つのが滅茶苦茶早いです。
●そんな中、ランスとメールのやり取りを4〜5往復。基本的にはたわいもない日常会話的なやり取りなのですが、彼がMP3で1曲、<Every Step Of The Way>(デヴィッド・パックがリード・ヴォーカル。元ヴァージョンは『LA-Honolulu-Tokyo』に収録)のリミックスと言うか、リテイク・ヴァージョンを送ってくれて、これがアコースティックなピアノ・ソングに生まれ変わって非常に好かったです。さらにここにストリングスを被せる予定だとか....。完全主義者のランス・ジョー先生は、途中段階のものをなかなか聴かせない、あるいは、ファイル、ディスクで渡したりはしない人なのですが、よっぽど、この上がりが気に入っているのでしょう、珍しく向こうから進んで送ってくれました。感謝、です。
「Smooth Jazz Song File」
(76)Vanessa Williams <Dreamin'> from『The Right Stuff』(1988:Wing)
●ヴァネッサ・ウィリアムスと言うとやはり1992年の全米No.1ヒット<Save The Best For Last>であろうか....。あるいは、ブライアン・マクナイトとのデュエットで93年に全米3位まで上がった<Love Is>。さらに<Save The Best For Last>の続編的な<The Sweetest Days>も美しいバラードだったし、AORフリークならばボビー・コールドウェルの初期の名曲<My Flame>のカヴァーも無視出来ないはず。どちらにしても、清楚で洗練されたスロー系こそがヴァネッサ・ウィリアムスの象徴であることに変わりはない。そしてこの曲、<Dreamin'>。正確に統計を取ったわけではないが、何百回も聴いたアメリカのスムース・ジャズ・ステーションで一番よく耳にした彼女の曲は間違いなくこれだった。1988年の1stアルバム『The Right Stuff』に収められ、シングルとしても全米8位、そして、R&Bでは初のNo.1に輝いた記念すべき作品。今聴いても美しい色香が漂う、まさに彼女らしい1曲。適度なリズム感もラジオ的な美味しい要因のひとつであろう。
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<3月16日(金)> |
「今日の出来事」
●午前中から昨日締め切りだったものの原稿書き。ものは、「The CD Club」という、ソニー・ミュージックダイレクトが発行している冊子の中のアルバム推薦コメントで、文字量はさほど多くないのですが、比較的ご年配の方が目を通される、という点、そして、それ故、他の頁で書かれていらっしゃる方はもう大御所ばかり、という点、その2つで若干緊張しながら書きました。アルバムは『Summer Breeze』というコンピレーションCDで、アイズレーから始まって、60年代、70年代のヒット曲あり、ハワイものあり、レゲエあり、のヴァラエティ豊かな作品。全体的なトーンは"大人の、夫婦揃って寛げる夏"みたいな感じで、結構、楽しめる選曲になっていました。
●午後は、またまたスムース・ジャズ聴いて、それから3時過ぎから、そろそろ4月以降の新コーナー用の準備を、と思い、「Adult Oriented Radio」 の「All About 12 Artisans」に替わる新企画を具体化し始めました。 とりあえず、この週末のうちに1年間分、いや、半年で番組終わることもあるので半年分(苦笑)、の選曲候補を出して、そこから絞りこんで、曲調や年代があまり偏らないよう毎週4〜5曲ずつに振り分けて、etc.を済ませ、再来週くらいから学習?に移る予定です。 今回は、中田のこれまでの知識、体験、ノリ(笑)で突っ走るのではなく、ちゃんと、参考書?を元に進めていくので、毎週英語のお勉強になりますが、これも自分のため、そして聴いて下さるリスナーさんのため。頑張ります。自分で立てた企画ですし。
それから、4月以降の2時間目(後半の1時間です)は、毎月第2土曜日をスペシャル・ウィークとして、シーズン・ゲストをお迎えすることにしました。シーズン・ゲスト、つまり、3ヶ月にいっぺん登場して頂く、セミ・セミ・ゲスト、です。 とりあえず、お2人はほぼ決定しました。まずは、4月、7月、上手く行けば10月、来年1月を、知り合いのAORコレクター兼シンガー・ソングライター/ミュージカル・アクター(あの人しか居ないですね!)に、そして、5月、8月、上手く行けば11月、来年2月を、世界一のジェフ・ポーカロさんフリーク(こっちも、あの人しか居ないじゃないですか!)に、ご登場頂く予定です。毎回濃くなりそうで今から楽しみ! そして、残る6月、9月は、FM Co-Co-Loのプロデューサー頼みで、大物さんに話しを持ちかけて頂くことになりました。音楽的には問題ないかと思うのですが、いかんせん、売れていらっしゃる方なので、趣旨に賛同して頂けるか否か、が問題です。まあ、難しいとは思いますが、ひとつ、チャレンジあるのみ、です。
そして、月末は今まで通りアドリブ誌:山崎稔久エディター登場、と、ここは変化無しです。 また、昨年10月からやっている「スムース・ジャズ普及委員会」は、とりあえず休会?となりますが、それでも、スムース・ジャズ・チューンはどんどん散りばめていきたいと思います。土曜日が5週ある月に復活させても好いですし。 それから、第1、第3土曜日はリクエストを積極的におかけしていきますので、皆さん、宜しくお願い致します。aor@cocolo.co.jpまで、フィール・フリーでお寄せ下さいませ。いつもどんな曲がかかっているかは、www.cocolo.co.jp/aorをご覧頂けますと幸いです。
●夜は、前に買っておいたスムース・ジャズ系のDVDを鑑賞。モノはShanachieから出ている『A Night With Chieli Minucci & Special EFX』で、基本的にShanachieお得意のスタジオ・ライヴ形式ですが、デイヴ・マン&ジェイ・ロウがちゃんとメンバーに参加しているので観ていて楽しかったです。ラストは大好きな<Cruise Control>でしたし。
●友人が教えてくれたのですが、The Cotton Clubのゴールデン・ウィーク(5月2日〜5日)に若手の黒人サックス奏者、エリック・ダリウス初登場しちゃいます! 結構、吃驚! なんたって、日本ではソロ作出ていないですからね、向こうでは売れていますが。正直、大丈夫なのかな....と、心配してしまう私ですが、宣伝しまくるしかないでしょう、ここは。
エリック・ダリウスは、まだ、22〜23歳と若いアーティストですが、サックスはかなり芳醇。実際、私は、今日の今日まで、そこまで若いとは思っていなかったほどですから。 アルバムはインディで1枚、そして、Higher Octave & Narada Jazzから各1枚の計3枚。2004年の『Night On The Town』で<Love T.K.O.>を渋く決めて、2006年の『Just Getting Started』では、アリシア・キーズの名曲<If I Ain't Got You>をソウルフルにブロウしています。 ビルボード誌のContemporary Jazz Albums チャートでは前者が最高18位、そして後者が最高9位、と、ニューカマーらしからぬなかなかの成績を残しています。全米ではそれだけ期待&評価が大きい、というわけなので、日本でもなんとか少しでも広く、深く浸透して欲しいな、と思っています。私の知り合いのジェフ・カラザースさんもコンポーザーとして絡んでいましたしね。
The Cotton ClubのHPはwww.cottonclubjapan.co.jp Eric DariusのオフィシャルHPはwww.ericdarius.com を、それぞれご訪問下さいませ。宜しくお願い致します!
「Smooth Jazz Song File」
(75)Najee <2nd To None> from『My Point Of View』(2005:Heads Up)
●ナジーのソロ・デビューは1986年。そのアルバム『Najee's Theme』がいきなりビルボード誌のContemporary Jazz AlbumsチャートでNo.1に輝き、その後も全てのアルバムがチャートのトップ10入りする根強い人気を誇っている。ラジオでのオン・エアー状況も極めて良好で、昔のヒット・チューンが今でもよく流れて来るが、残念なことに一番人気は<Sweet Love>(アニター・ベイカー)か<I Adore Mi Amor>(カラー・ミー・バッド)で、そしてそこに『Najee Plays Songs From The Key Of Life - A Tribute To Stevie Wonder』からのナンバーが続く、という感じで、オリジナル・チューンにおける決定打にやや欠けるのが現実であった。しかしながら、Heads Up移籍第1弾にしてまたまたアルバム・チャートでNo.1を獲得した『My Point Of View』からのシングルとなったこの曲は、ピーセズ・オブ・ア・ドリームのジェイムス・ロイドとの共作で実に美味しい作りになっている。柔に走らずキャッチーさを前面に打ち出す、そんな理想的な名曲に仕上げられた。
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<3月15日(木)> |
「今日の出来事」
●お昼から2時間「Premium DJ Zone」の生放送。今日の「究極のAOR名盤36選」はジノ・ヴァネリ『Nightwalker』、ロビー・デュプリー『Robbie Dupree』、リオン・ウエア『Leon Ware』(1982年)。改めて、この頃は好かったな〜、ロビー・デュプリー!が、本日、一番の痛感ポイントでしょうか。2枚目もまたなかなかでしたし....。
そう言えば、思い出しました。1982年以降のAOR衰退、に関する間接的な原因。これ、あまり表立って発言していなかったかもです、書いたこともそんなにないような....。
以前、レスリー・スミスさんにインタヴューした時、彼がElektraでアルバム(1982年)を出した後、社内の方針がガラリと変わって、アーティストが大量に首を切られた、そして、レスリーさんもその1人だった、という話しをしてくれたんです。 当時のElektraは、AOR的に見れば、レスリーさん、ロビー・デュプリーさん、ジョン・オバニオンさん、ビル・チャンプリンさん、デヴィッド・ロバーツさん、ルパート・ホームズさん、リオン・ウエアさん、さらに、もう1〜2年遡ると、アンドリュー・ゴールドさん、スティーヴ・キプナーさん、ブルース・ロバーツさんらが在籍していました。これらのアーティストは1983年以降、Elektraからアルバム、出していないですよね、基本的に。そして、上記以外で唯一、1984年くらいまで頑張ったのがリー・リトナーさん。まあ、彼の場合はセールス的にもある程度実績を残していますし、AC/AORでありながらJazz/Fusionでもありますから、一緒にして好いのか悪いのか微妙なところでもありますが。
で、何故に、Elektraが上記のアーティストの首を切ったか、と言いますと、レスリーさんの話しによると、
「『ちゃんとしたプロデューサーを選んで、ちゃんとしたスタジオ・ミュージシャンを雇って、という作業はアルバムの制作費がかさんで大変だ。そういったソロ・シンガーよりもカーズのように低予算でアルバムを作れるバンドものの方が効率が好い』ってレコード会社は言うんだよ。それで、大量のリストラが実行された、というわけだよ」
まあ、解らないでもないですね、経営者的には。実際、上記のアーティストがElektraに大きな利益をもたらしたとは考えにくいですし、鶏と卵、どっちが先、ではないですが、売れなかったからElektraは首を切った=AORはアメリカでは全然売れていなかった、と取るか、ElektraがAORを完全放棄したからAORの波が1983年以降、どうしようもない引き潮になった、と取るか....いや、両方だ、というのもありますが、まあ、そんな事が当時のアメリカ音楽界では興っていた、というわけです。 もちろん、Elektraがそういう決断をせざるを得なかったのは、DX-7の登場、普及による電子サウンドの氾濫、そしてそれに伴う音楽そのものの変化、さらにそれを取り巻く社会情勢の変化、それら全てによるものの結果ですから、AORという1カテゴリーに及ぼした影響は全体の何分の一、何十分の一、なのでしょうが....(久しぶりにAOR評論家してしまいました。恥ずかしい....)。
●生終了後に家に戻ると、ソニーのディレクターさんから連絡が入っていて、「ボズ・スキャッグスがEメール・インタヴューに応じてくれるので、早急に質問が欲しい」とのこと。例の『Silk Degrees』スペシャル・エディションのプロモーション用ですね。で、改めてCDを聴きながら、夕食までにいろいろと質問を考え、ディレクターさんにメール。上手く行けば、来月売りの音楽専門誌に掲載出来るかと思いますが、さて、ちゃんと実行出来るでしょうか...? 若干、不安です。
●夜は、またまたスムース・ジャズのCDをいろいろと聴いてはSong File用の曲決め。今日はまず、ギターのEd Hamiltonを数枚聴きました。99年作品のオリジナル曲も悪くないですが、やっぱり1曲となると、ラジオでもよくかかっていた98年作品のカヴァー曲かな...で落ち着いたり、あとは、大穴?的なレジー・マクブライドの曲のコードをコピーしたり、で、好い時間に。両者とも3〜5日以内に登場すると思います。それにしても今週は飲み会少なくて結構、楽です。若干、淋しくもありますが....(笑)。
「Smooth Jazz Song File」
(74)Sting <Fragile> from『...Nothing Like The Sun』(1987:A&M)
●ポリスでの活動を停止し、1985年に発表したソロ作『The Dreams Of The Blue Turtles』で、ブランフォード・マルサリスやケニー・カークランドを始めとしたジャズ界の俊英とコラボレート。文字通り、新たなる道を歩み出したスティングが、さらなる飛躍を遂げた第2作が歴史的名作『...Nothing Like The Sun』だ。大ブレイクした<Englishman In New York>、多数のカヴァーを生み、直ぐにスタンダード化した<Fragile>や<Sister Moon>を始め、スティングの楽曲の多くはスムース・ジャズのステーションでも一種の定番になっている。もちろん、それは、ジャズ系のミュージシャンが入っているからとか、サックスが心地好く響いているから、といった次元の話しではなく、スティングというアーティストが備えているクールでアダルトな感性がスムース・ジャズのそれとピッタリ一致する、ということに他ならない。特にこの<Fragile>が持っている奥行き、広がりは、選曲の流れに大きなアクセントーーゴージャスな空気感ーーをもたらす超一級品だと言えよう。
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<3月14日(水)> |
「今日の出来事」
●今日は午前中に「Smooth Jazz Song File」を書く用にいろいろとスムース・ジャズのアーティストの曲を聴いて、これだ!という1曲を探したり、原稿を書いたりして時が過ぎ、午後はいつもの買い出し、仕込み、調理。そうこうしている間にアッという間に夕食タイムに。今日は揚げ物、和風スープ、照り焼き、スパゲッティの4点に挑戦。
で、各品ですが、メインはきっと揚げ物なんですが、ようやく見つけた川海老! これが最高に嬉しかったです。普通のスーパーではなかなか見ないんです、川海老。ところが、私の家から結構近い所にある「ビッグ築地」に在ったんです、冷凍ですが。なので、これを料理したくて、じゃあ、揚げ物にしよう!という流れでした。あ、「ビッグ築地」は、地元でも有名なお店でして、地下鉄に乗って買い出しに来るお店関係の人も少なくありません。全然、住宅街に在るのに、これが、またいつも大賑わい。年末などは駐車場の車の街で10台以上が列を成していたり、ホント、凄いです。まあ、確かに、値段的には結構安いのでしょうね。ただ、最近はスーパーの魚もかなり質は向上、値段は安く、なっていますから、好い勝負かもしれませんが。と、話しが長くなりましたが、その川海老を素揚げしてお塩をちょいとまぶしただけですが、これがまた酒飲みのつまみにバッチリ! 値段的にも3〜4回分で¥600くらいですから、かなりリーズナブル。もちろん、残りはそのまま冷凍しておけば好いのですからね、毎回、食べる分だけ解凍して。
揚げ物は他にも讃岐うどんに片栗粉をまぶして揚げたり、基本中の基本、鶏肉をカレー粉と塩胡椒の2つの味に分けてやったり、それと、山芋の磯辺揚げ、もやって、結構好評でした。
和風スープはかなり時間をかけてやっちゃいました。まず、ジャガイモを茹でて裏ごしして、そこに、別途味付けをした鶏の挽き肉と混ぜて、さらに片栗粉と玉子の白身を混ぜて馴染ませて、天然の出汁パックでとったお出汁にいろいろと味を付けた和風汁の中に入れてことこと煮込んで。和風ポタージュと言うか何と言うか、なかなか面白い味になりました。
照り焼きはカジキマグロ。醤油ではなく塩ダレを自分で作って3時間くらい馴染ませて焼いて、これも、結構、美味しかったです。
スパゲッティは久々にナポリタンを作りました。市販のナポリタン・ソースを使いつつも、いろいろな具を混ぜて、味付けもさらに独自な風に変えて(ケチャップ、ワインは当たり前ですが、サウザンド・アイランドのドレッシングまで投入しちゃいました!)、これも山盛り作ったにも拘らず、よく売れました。
今日は以上です。
「Smooth Jazz Song File」
(73)Yulara <Om Namah Shivaya>(instrumental) from『Future Tribe』(2000:Higher Octave)
●スムース・ジャズ・ステーションの歴史を遡っていくと、その起源となるエレメントが少なくとも3つは発見出来る。まずは、グローヴァー・ワシントンJr.、ジョージ・ベンソンに代表されるメロディアスなフュージョンもの、続いて、アニタ・ベイカーに代表されるクワイエット・ストームもの、そして、テクノロジーを駆使したモダンなニュー・エイジもの、この3つである。ユララは1996年のデビュー以来ずっと、ニュー・エイジ系の第一人者的レーベル、Higher Octaveに籍を置いているドイツ:ベルリンのユニットで、メンバーはキーボード&プログラミングのロバートと、サックス&フルートのアニーという男女2人。基本的な音作りはワールド・ミュージックで、打ち込みビートとエスニックな旋律を巧みに融合させ、それをポップなスムース・ジャズ・テイストで発信している。そしてそんな彼らの魅力をフルに発揮したナンバーがこれだ。グルーヴィーなビート、程良いエレクトロニクス、フルートが奏でるキャッチーなサビ...聴く度にハマっていく、魅惑の作品。
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<3月13日(火)> |
「今日の出来事」
●午前中は、今日の夕方収録する「Adult Oriented Radio」 、アドリブ:山崎さんゲスト収録分の構成を考え、そして午後から昨日収録した「Adult Oriented Radio」 の検聴、Qシート書き、発送。3時頃家を出て4時から収録、という流れでした。通常、山崎さん登場の回は山ちゃんに選曲を任せて、かけたいものをかけて頂きつつ2人でトークをする、というパターンでしたが、今回は3月31日放送分、すなわち、4年目を締め括る記念の回?なので普段とは違う構成にしてみました。かかる曲数はグッと減り、その分、トーク、長めになっています。まあ、たまにはこういうのも面白いかな、と。もちろん、フリートークなんですが、それでも、話しの流れだけはある程度、構成しておいたのと、まあ、その他の細かな作業のお陰で、結構飽きさせない展開にはなっていると思います....如何なものでしょうか....。
●その後はスタッフを交えた4人での食事会。考えてみたら今年3回目の山崎さん収録ながら、4人全員が食事会に揃ったのはこれが初めて。皆さん、お忙しい方々なので。ということで、3〜4時間の決して長くない集いでしたが思う存分満喫し、さっと10時頃には解散しました。まだ週の前半ですからね。健康のために池袋から約30分、歩いて帰ったのですが、流石に今日は冷たかったです、夜風。歩きながらのBGMは今頃何故かマイ・ブームのYulara。2003年リリースのベスト盤は、もう、無茶苦茶ハマれる内容です。ニュー・エイジ系スムース・ジャズですが...。 因みに、もう1枚、こちらも今頃ハマっているのが、ティアーズ・フォー・フィアーズの今のところ一番新しいアルバム『Everybody Loves A Happy Ending』。先週、「Premium DJ Zone」でタイトル曲を選曲したのですが、アルバム全編素晴らしい出来で、聴く度に唸らされます。今のところ、「21世紀の10枚」入り間違いないほど惚れ込んでいます。曲が好いですね、そしてプロダクションと。聞くところによると日本盤は出ていないそうな....。まあ「今さら、TFFじゃないでしょ..?」と思われるかもしれませんが、でも、本当に傑作。「Premium DJ Zone」のディレクター、N氏も「このアルバム、本当、好いですよね!」とハマっていた1人だと解り、非常に嬉しかったです。そう言えば、一昨年だったか、アメリカでそのCDを買った時、ホテルの部屋でかけてたら、一緒に行った吉田の鐘ちゃんも絶賛していました。今、改めてTFF!ということで。
「Smooth Jazz Song File」
(72)Nils Gessinger <Holiday Me> from『Burning』(2006:Nils Gessinger)
●1990年代中盤にGRPから2枚のアルバムを発表、コアなフュージョンから注目を集めたキーボーディスト:ニルス・ゲシンガー。"ドイツのデイヴ・グルーシン"と評されるほど間口の広い音楽性を随所で発揮していたが、<What A Fool Believes>のカヴァーを品好くキメていたり、はたまたあのスティーヴィー・ウッズがゲスト・ヴォーカルを務めていたり、AORファンにとっても気になる存在であったことは間違いないだろう。GRPの後はあまり噂を聞かなかったが2000年代に入ると再び活発な動きを見せ、自主レーベルから2枚のアルバムを発表。そこでは、スムース・ジャズのヴォーカルものからビッグ・バンドまで、これまた巧みにハンドルを操り、ニルス・ゲシンガー健在なリを証明している。この曲は最新作『Burning』に収められた歌もので軽やかなボッサ・タッチが春から夏の季節に完璧にフィットする。ヴォーカルは以前から交流のあるマデライン・ラングが担当。彼女の澄んだ声質が最高の清涼剤となり、楽曲にさらなる輝きを注いでいる。
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<3月12日(月)> |
「今日の出来事」
●午前中から「Adult Oriented Radio」 の最終選曲&進行表作り、そして午後から、まずは3月20日(火)22時から放送の「Smooth Jazz Seduction」(STARdigio:SKY PerfecTV 400ch、3月24日(土)11時から再放送あり)を収録。今回はスムース・ジャズ名曲集、1990年代編のPart-2。ちなみに、前回かけた曲はデイヴ・コズ<Together Again>、フォープレイ<Bali Run>、マーク・アントワン<Latin Quarter>、リック・ブラウン<Hollywood & Vine>、ロニー・ジョーダン<So What>他。今回も9曲チョイスしましたが、探せば探すほど出て来る、と言いましょうか、まだあと2週は出来ますね、一般リスナー向けのレヴェルでも。さらに、名曲集:マニア編、とか出来たらまさに底なし。スムース・ジャズ専門番組のDJ、いつかやりたいです。大坪クン、いえ、大坪プロデューサー、そろそろお願いしますよ(笑)。
●そして2時過ぎから「Adult Oriented Radio」 の収録。TOTO特集のパート3はスティーヴ・ルカサーにスポットを当て、1980年代初頭の美味しいセッションから数曲ご紹介しました。さらに、後半は昨日の話し通り、リクエスト特集をこれでもかと繰り広げています。1曲、非常に美味しい曲も勉強させて頂きましたし(Kaponoさん、感謝です!)、中田的にも非常に収穫のある後半1時間でした。
●そしてまっすぐ帰り、夜は録画しておいたプロレスを観て、さらに、総合格闘技のHERO'sを観て、という、血の騒ぐ(?)時間を過ごしました。
「Smooth Jazz Song File」
(71)Take 6 <Biggest Part Of Me> from『Join The Band』(1994:Reprise)
●Take 6の登場は凄まじく衝撃的だった。技術、感性、その2つの面で前人未到の地を踏み入れ、ジャズ、ゴスペル、R&Bをクロスオーヴァーさせたポップ・ミュージックの新時代到来を告げている。そして、そのデビューから6年。ア・カペラだけに頼らず、アルバム・タイトル通り、バンドを巻き込んでの第二章は、スティーヴィー・ワンダーやデヴィッド・フォスター、さらにコンテンポラリーなR&B系クリエイターをプロデュースに迎え、レイ・チャールズ、クイーン・ラティファ他が豪華ゲストが参加したこれまた聴き応え満点の会心作に仕上がった。新たなるリスナー獲得に成功にしているが、その最大の要因はやはりこの曲であろう。アンブロージアが1980年に放った全米Top3ヒットのカヴァー、<Biggest Part Of Me>。元歌が密かに携えていたホーリーな光を新たに輝かせたリメイクであり、Take 6の面々にとっても実にナチュラルな選曲だった。必要以上の装飾は付けず、原曲のイメージを大切にしたアレンジは非常に好感の持てるものだ。
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<3月11日(日)> |
「今日の出来事」
●今日は午前中から仕事モード全開で、ある程度候補を出しておいたFM Co-Co-Lo「Afterglow」の選曲を2本仕上げて発送、そして、「Smooth Jazz Song File」の原稿書き。最近、ストックがあまり無くなって来てしまったので、気合いで5本、書き上げました。午後からは木曜日の「Premium DJ Zone」の選曲用にいろいろとCDを聴いてはリストに追加、そして、それも加味しつつ、2時間分の選曲、さらに、進行表まで一気に作り上げてしまいました。今朝の新聞(日刊スポーツ)を見たら、ボストンのヴォーカリスト:ブラッド・デルプさんが亡くなられたことが載っていたので、ラストは彼への追悼の意を込めて<Amanda>を選曲させて頂きました。3月9日に死去。55歳。死因は不明だとのことでした。トム・ショルツのギター・サウンドと見事に同化した華麗なるハイ・トーン。また1人、私の世代の輝ける星が消えてしまいました。合掌。
●夜は明日収録の「Adult Oriented Radio」 の選曲準備。後半の1時間はリクエストをたくさんかける週なのでリスナーさんからのお便りをいろいろと読ませて頂いていると、エリック・カルメンの1984年のアルバムからの曲を"邦題"でリクエストして来られた方が居て、"ギクッ!"。そのアルバム(LPもCDも)、外盤しか持っていないのです...ただ、邦題の意味からして、この曲だろうな....という推測は出来ましたが、しかし、万が一、間違っていたら洒落にならない、さて、どうしよう....。そうだ、中田の番組の翌日、毎週日曜日の17時〜19時に「南港 Music Entertainment」をやっている関西のドン(?)、上柴とおる先生に訊いてみましょう、とメールをすると。1時間もしないうちにレスポンスが。感謝です。しかも、お答えの1行目が「任さんかい〜!」とは、ナント頼りになることでしょう。またまた感激。そして、この辺の音ですと、「Adult Oriented Radio」 と「南港 Music Entertainment」の両方にダブるゾーンということもあり、「リクエストくれたのいったい誰やろ?」と気にしていらっしゃった様がなんともカワユかったです(失礼しました)。でも、これで、明日の収録はバッチリです。CDもちゃんと出て来てましたし(リクエスト頂いてもそのCDが探せずOA出来ない場合も多々あります、中田家のライブラリーの場合....)。
「Smooth Jazz Song File」
(70)Marion Meadows <Suede> from『Player's Club』(2004:Heads Up)
●ノーマン・コナーズに認められ彼のスターシップ・オーケストラに10年以上在籍。そして1991年にNovusからソロ・デビューを飾ったマリオン・メドウス。正直、日本での評価は全く持って芳しくないが、アメリカでの人気は非常に高く、最新作『Dressed To Chill』(2006年)はビルボード誌のContemporary Jazz チャートで最高2位まで上昇した。彼のサックスの特徴はやはりその滑らかな旋律に集約される。ソプラノをメインにとにかくメロディに拘った楽曲を届けてくれるが、感情移入はほどほどに、と言うか、全体的には割と淡々とブロウしている。それでいて聴き手が魅了される理由はやはりそのラインが美しく洗練されているからに他ならない。最新作のオープニングを飾る<Dressed To Chill>もラジオ・チャートでトップ3入りするヒットを記録しているが、マリオン・メドウスらしさ、という意味ではこの曲が上であろう。何とも言えない哀愁を携えた、ミディアム・チューン。こちらもチャートで最高6位まで上がる好リアクションを得ている。
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