<7月10日(火)> |
「今日の出来事」
●お昼から「Adult Oriented Radio」 の収録。そしてサクッと終え帰宅。本当は今日、締め切り、と言われていた2枚組36曲収録コンピの解説をそろそろ書かねば怒られる....と相成っている次第です。ま、1日では書けないと思いますが、なんとか木曜夕方までには....
「Smooth Jazz Song File」
(191)Luther Vandross <Never Too Much> from『Never Too Much』(1981:Epic)
●ルーサー・ヴァンドロスには"普遍"という言葉が似合う。スーパースターになってもなんら変わらぬ優しさで周りの人たちに接し、81年のソロ・デビュー作にして大ヒットを記録したこの曲はまさに永遠のソウル・クラシックス。そして、20年を越すソロ・キャリアを改めて辿ってみると、初期はR&B、その後ブラコン、そして時にMOR、と質感は微妙に異って伝わるが、やはりその全てがルーサー節という普遍なる衣を纏っている。まさに個性、アイデンティティ。そう簡単に形成し得るものではない。そんなルーサーに対するリスペクトは当然の如く各方面から寄せられ、R&Bはもちろん、スムース・ジャズの世界でも彼へのトリビュート・アルバムが複数制作されている。しかも、著名なミュージシャンが多数参加し、各々が熱い想いを託したパフォーマンスを展開。ギタリスト:ポール・ジャクソンJr.がインストでカヴァーしたこの曲などは、原曲そのままのアレンジで主賓への愛情を打ち出し、これまたスムース局のヘヴィ・ローテションになっている。まさに、Forever, For Always, For Love to Great Luther、だ。
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<7月9日(月)> |
「今日の出来事」
●今週土曜日放送の「Adult Oriented Radio」 の検聴、Qシート書き、発送。そして、明日収録の「Adult Oriented Radio」 =7月21日(土)OA分=の進行表作り&1コーナーの翻訳。 いや〜、今回のは特に、無茶苦茶面白かったです、その翻訳関係。登場する題材はボサノヴァの名曲<The Girl From Ipanema>や、バリー・マン作曲の<Never Gonna Let You Go>他、計4曲ですが、訳をしていてもとにかく面白くて、普段の倍近い時間を掛けて(時間が掛かって)しまいました。明日は楽しく出来るでしょう、間違いなく。
●先日、限定で行ったパイロット来日公演先行予約のチケット代お振り込みお願い、を今日から開始したのですが、凄い! これが愛だと実感しました! なんと、対象のお客様の8割以上が午後1時までに振込を済ませてくれているんです! 感動! つまり、それだけ"はやる心"、なのでしょうね。お振込のご案内は突然さくっと週末にメールでお送りしただけなので、3日くらい掛かるのは当然だと読んでいたのですが、まさか、ここまでクイックだとは! 1分でも早くチケットの現物を手にしたい、1分でも早くライヴを観たい、それが伝わってくる感じで本当に驚きました。こういった愛情がなにより嬉しいです。そして、こういった方々の愛情でアーティストやレコード会社は存続しているのだ、と嗚呼実感。
「Smooth Jazz Song File」
(190)Walter Beasley <Ready For Love> from『Ready For Love』(2007:Heads Up)
●どのジャンルでもそうだが、1stアルバムが最高傑作!というアーティストは少なくない。デビュー時に才能のほとんどを出し尽くし、以後、それを越える創造力が育たない、というケースだ。しかしながら、スムース・ジャズ系のヴェテラン勢にはこれがあまり当てはまらない。どのアーティストも年と共に"巧味"が増し、コンポーズもアレンジも実にツボを得た作りになってくる。ラジオから流れてくる時のキャッチーさを重視するスムース・ジャズの世界では、ぶっ飛んだ感性、斬新なアプローチよりも、とにもかくにも好い旋律を考えた者の勝ち。それを表現する演奏技術は大半の人たちがしっかりと持ち合わせているのだから。今年、デビュー20周年となるこのヴェテランもアルバム毎に美味しく成熟している。ことに最新作からの1stシングルとなったこの曲はミディアム・アップのビートと解り易い旋律がパーフェクト・マッチし、Radio & Recordsのチャートで見事No.1に輝いた。作曲とプロデュースはピーセズ・オブ・ア・ドリームのジェイムス・ロイド。彼の"旨味"もまた、年々熟成を見せている。
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<7月8日(日)> |
「今日の出来事」
●「Adult Oriented Radio」 の選曲:リクエスト編。細かなお話しですが、番組に寄せられるメール&ファックス・リクエストは毎週日曜日のお昼前後にFM Co-Co-Loのスタッフが我が家に転送してくれます。その中から次回のOAはどれにしようかな、どれどれ、メッセージは....? と拝見させて頂くわけですが、今回は、アナログでしか聴けないのでは...?というリクエストが3通在ったり、これ、家にCDあるかな...? というのがいろいろ在ったり、結構悪戦苦闘でした。で、あ、CD在った!と笑顔で試聴すると、これ、ちょっとキツイかな、選曲的に....この人の他の曲は楽勝なのに....とか、当然出て来て、でも、結局は中田色と言うか「Adult Oriented Radio」 カラーでまとまりました。とにかく、今回は最近の中では一番マニアックな曲の連続です。流石、「Adult Oriented Radio」 リスナーズ! 大感謝!!!! OAは7月14日(土)です。
●この8月にオープンするBillboard Liveのフライヤー、Billboard Live Magazineの創刊号が家に届きました。東京が8月18日、大阪が8月26日、福岡が9月3日、それぞれオープンで、グランド・オープニング・アクトは3カ所ともスティーリー・ダン。で、メンバーも載っていましたので、ここでご紹介致しますと、フェイゲン、ベッカー以外は次の通りでした。
Keith Carlock(ds) Joe Herington(g) Carolyn Leonhart-Escoffery(b-vo) Michael Leonhart(tp) Cindy Mizelle(b-vo) Jim Pugh(tb) Roger Rosenberg(bariton sax) Freddie Washington(b) Walk Weiskopf(sax) Jeff Young(kb,b-vo)
とまー、スティーリー・ダンとドナルド・フェイゲンの近作に参加していたメインどころ(?)集結、という感じでした。と同時に、頭の中でシミュレーション、出来ました、もちろん、どんな会場か、未だ観れていませんが(笑)。
「Smooth Jazz Song File」
(189)Paul Hardcastle <Serene> from『Paul Hardcastle 4』(2005:Trippin' 'N' Rhythm)
●ポール・ハードキャッスルは自己のソロ名義と、自己のユニット:ジャズマスターズを2本の柱にし、共に全米で大ヒットしている。その前にはキス・ザ・スカイ名義のユニットでもアルバムを出しているが、基本的なサウンドはどれも一緒。当初はヴォーカルをフィーチャーする割り合いや、コラボレーターとの兼ね合いで、この楽曲はこのプロジェクト、これは....と分けていたようだが、最近ではそういった拘りも薄れている模様。ソロとジャズマスターズを交互にリリースしている。この曲は2005年の秋に大ヒットしたナンバーで、Radio & Records誌のスムース・ジャズ・チャートでは6週連続でトップの座を獲得している。改めて彼の根強い人気ぶりを実感すると共に、ワン・パターンすれすれのところで次なるステップーー新しい曲のクリエイトに情熱を注ぐ彼の姿勢に心から拍手を送りたい。クールで淡々としたグルーヴ、それが時にヒーリング的な色合いも醸し出し、聴き手はそこにゆったりと身を委ねる....。<Rainforest>や<19>の頃よりも確実にアダルト&スムースになったPH。やはり必携の1曲、1枚だ。
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<7月7日(土)> |
「今日の出来事」
●昨日も長い時間飲んだのですが、帰り際のつけ麺が胃の中のアルコール度数を下げてくれたのか、お陰さまで二日酔いはほとんど無し。ま、でも、眠気、疲れはあるので、午前中はおサボりクンでしたが....。 と、ここで思い出しました、昨晩は中野で呑み、往きも帰りも私は自転車だったのですが、帰り際、早稲田通りと中野通りの交差点そばのオープン・カフェ的な店で結構有名な格闘家の人を発見! 外のテーブルで通行客に解るように座っていたのですが、まあ、街を歩く大半の方には知れ渡っていないのでしょうかね.... 彼はパンクラス、という団体の系列に所属し、そのジムがそれほど遠くないことから中野も食事だったりなんだったりの活動の場になっているのではないかと推測されます。 実はこの格闘家:Kさん(寝技のスペシャリストです!)、以前は高田馬場の人気札幌ラーメン店「純連」でも見かけたことがありまして、2度も遭遇するなんてそう滅多にないな〜と感心(?)してしまった次第です。って、スミマセン、それだけの話しなんですが....
●あとは、来週収録の「Adult Oriented Radio」 の選曲(1週半分)と、「Smooth Jazz Song File」用に、あれこれ聴き、"これはOK!""やっぱボツ!"を繰り返し、数本原稿も書き溜めて、な生活。 と、すると、土曜日にも拘らず、某レコード会社の人から電話。ギクッ! ライナーの締め切り、もう直ぐでしたね。はい、頑張ります.... そのディレクターさん、今日が結婚記念日、ということなのに、休日出勤せざるを得ない状況...やはりヒットメイカーは人と同じ仕事量ではダメなのですね....でも、ストレスの溜め過ぎはホント、好くないですから、少しは手を抜かないと....握力鍛えるとか....
●珍しく、私などに"講演"の依頼が来てしまいました。テーマは「AORとは?」ではなく、私はこうして今の人生を築いた、みたいなものを語る講演で、起業希望者の方や、転職希望者さんが観に来られるとのこと。これまでも、カリスマの通販マンからプロレスラーまで、ジャンルを問わずいろいろな人が登場しているとのことで、そんな中、お声を掛けて頂けるとは本当に光栄なことです! が、しかし、丁重にお断りしました。中田は人にご伝授出来るような生き方、全然していませんので。好きなことしかやっていなくて、それもたまたま運が好かっただけ。逆に、努力しないからここ止まりなんだと(笑)。でも、ホント、会社を大きくしたいとか、若い人材を育成したいとか、全然ないんですよねー。夢も欲も特にないです、今となっては。家族の安泰と、日々の飲み食いが美味ならそれでOK! もちろん、BGMはスムース・ジャズで。
「Smooth Jazz Song File」
(188)Jonathan Sigel <Inner Space> from『Milky Way Soul』(2004:Jonathan Sigel)
●ジョナサン・シーゲルは恐らく誰もご存じないであろうNY生まれのトランぺッター。アルバムは2004年に発表した自主盤ただ1枚で、特にこれといった評判には至っていない。ただ、この曲をインターネット・ラジオで聴いた時、これは使える!と直感し、直ぐにCDを購入した。アルバムはキーボード、ギター、サックスが参加し、あとは打ち込みで制作。2曲でドラムン・ベースやトリップ・ハウス系にチャレンジつつも、リズム隊以外はライヴ楽器によるヒューマンなプレイに拘り、ところどころで"JAZZ"を感じることが出来る。彼のペット自体は70年代後半から80年代中盤のハーブ・アルパートを思わせるトーンが中心で、昨今のスムース・ジャズ界に多いマイルス・デイヴィス崇拝型のミュート奏法はそれほど前面に出していない。影響を受けたアーティストはスティーヴィー・ワンダー、ジョージ・デューク、ジョージ・ベンソン、スティーリー・ダン他。ハーバード大を卒業し、そこでジョシュア・レッドマンと共演もしたらしい。以上、7月7日、七夕=天の川(Milky Way)なアルバムからのご紹介でした。
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<7月6日(金)> |
「今日の出来事」
●ノート・パソコン、難なく元通りになりました。ホッ、です。すると、気分は全開モード! さ、気分溌剌原稿執筆、と、アドリブ誌のインタヴュー原稿2本を午前1本、午後1本のペースで仕上げ、あとは家族の用事などを済ませ、夕方から夜の街へ。久々です、今週初めての飲み会。やっぱり、金曜日の夜の生ビールは美味い!(と言っても、痛風再発が恐いのでビールは最初だけ。あとはひたすら酎ハイ系です) 今日の呑み仲間はレーベル「A」のYさん、というか、吉田の鐘太郎さんなのですが(笑)、鐘ちゃんのAir Mail Recordings、今、結構、美味しいことになってるんです! 鐘ちゃん自身は、8月1日にドバっと出るイアン・ギラン関連の紙ジャケ再発に胸を躍らせていますが、それとは別に美味しい話しが。アヴリル・ラヴィーンの最近の大ヒット曲<Girlfriend>が、The Rubinoosの<I Wanna Be Your Boyfriend>のパクリだ! と全米でも至る所で騒ぎになっている、そうなんです、J-WAVEのクリス・ペプラーさんの番組でもそれに触れていたそうなんですが、実は、これも、鐘ちゃんのレーベルから出るんですね。いや〜、美味しい! 因みに、Air Mailさん的な、と言うか、これまでの一般的な日本表記は、ザ・ルビナーズ、なのですが、新聞だか何だかでは「ルビヌーズ」って書いてありましたよ(笑)、とは、鐘ちゃんのコメント。COOL SOUND亡き後(オイオイ!)、やはりAir Mailさんには、どこまでも走り続けて欲しいので、本当に売れて欲しいです、どんなキッカケであろうと。でもって、儲かった暁には、鐘ちゃん、たんまりご馳走して下さい、3軒くらいハシゴで(笑)。期待してます。
●話し戻って、中田の痛風ライフ、今年は至って平気なのですが、今日のお昼前、同い年の某アレンジャーさんから電話。 呑み行きましょうよメール、は、定期的にくれる人ですが、電話は珍しいので、あれ、どうしたのかな? と。しかも、声が暗めで、さらにあれあれ、と思ったらいきなり、 「痛風になっちゃいました! 中田さん、どうやって治しました?」 という相談ではないですか〜! 吃驚です。まあ、この方がまたかなりの酒好き&グルメで、鹿児島黒豚しゃぶしゃぶの「いち・にい・さん」(銀座、日比谷、汐留)などは、まさに、彼から教えてもらったものです。あと、学芸大学のお寿司屋さん「芳勘」とか、etc.。 で、「もう痛風になる歳になってしまいましたね....」と、哀愁チックに語るので、「いや、痛風になれるほど贅沢な食生活を送れている、ということで、ドント・マインド、ドント・マインド」と切り返す私。プラス思考が命取り....?な場合もあるかもしれませんが、ま、無理せず、今後も飲み食いしましょう! 今度こそ、例の飲み会、参加したいので(笑)。
●スムース・ジャズ系のキーボーディスト、ブライアン・シンプソンさんと久々にメール。大ブレイクした『It's All Good』に続く待望の3枚目が遂に完成し、8月28日にRendezvousからリリースされることになりました。タイトルは『Above The Clouds』。デイヴ・コズ、カーク・ウェイラム、ウェイマン・ティズデイルといったRendezvous All-Stars系に加えて、ジョージ・デューク、チャック・ローブ、さらに、マイケル・ブレッカーも参加〜?!?!?!?!?! 詳細、尋ねてみましょう、明日にでも。 また、ブライアンは9月がエリック・ベネイ、10月がデイヴ・コズで来日予定。何れも場所はブルー・ノート東京です。
「Smooth Jazz Song File」
(187)Jay Soto <Slammin'> from『Stay Awhile』(2007:NuGroove)
●ジェイ・ソートは今が最も旬な若手ギタリスト。2枚目のソロ作『Stay Awhile』からのシングルとなったこの曲がRadio & Recordsのスムース・ジャズ・チャートでTop30にランク・インし、一躍注目を集めるようになった。ジャケットに写るルックスからするとチャキチャキのラティーノ系という感じだが、音的にはファンキーなジャズ系で、フルアコから飛び出すそのサウンドには、軽やかな運指というより、ピッキングもトーンもまさに"濃い系"、そんな形容詞が当てはまる。この曲は作曲がジェイ本人で、プロデュースはジェイとダーレン・ラーンの2人。ラーンは他にも3曲で共作&プロデュースを担当し、うち1曲はジェフリー・オズボーンをゲスト・ヴォーカルに迎えたブラコン・チューン。これもなかなかの味わいだ。さらに、ジェフ・ローバーとポール・ブラウンも2曲ずつプロデュースを手掛け、ユージ・グルーヴとマイケル・リントンがゲストで参加、と、スタッフはまさに万全の体制。これだけでも期待の大きさが伺えるというもの。レーベルがNuGrooveというのもマニア的には実に美味しいところだ。
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<7月5日(木)> |
「今日の出来事」
●ちょっと今日はダウンな日でした。もう、完全にベクトル下向き。詳しくは書きませんが、朝から変なことがあり、昼食後に気分転換で自転車散歩を約1時間。これは好かったのですが、帰って来ると、CD Babyから荷物が届き、それをニコニコ気分で開ける私。早速、数枚のCDを聴きつつノート・パソコンに取り込み、とそこまでは全然好かったのですが、その時、auto updateのインフォが来たのでそれを素直に受け入れ、終了後に再起動! すると、パソコンが全く立ち上がらなくなってしまうではないですか〜! う〜ん、どうしてしまったのだろう....こんなことは初めて....パソコン2台なかったら、ホント、真っ青ものですね。と言う所で今日は終了。明日、ゆっくり、アップル・ケアさんに相談してみましょう。
(186)Urban Knights <Got To Give It Up> from『Urban Knights V』(2003:Narada Jazz)
●アーバン・ナイツは最初の2枚をGRPから、そしてその後の4枚をNarada Jazzから発表しているが、GRP時代とNarada時代はある意味、別のプロジェクトと捉えても問題ないだろう。デビュー作はラムゼイ・ルイス、グローヴァー・ワシントンJr.、オマー・ハキム他が集ったスーパー・グループという点で注目を惹き、さらにプロデュースもモーリス・ホワイトが担当という華やかさ。続く2ndもラムゼイ+人気アーティストという構成は一緒で、今度はジョナサン・バトラー、ジェラルド・アルブライト、ナジーなどがメンバーとして参加。プロデュースには再度モーリスが携わっている。3rd以降はラムゼイの息子、フレイン・ルイスが主導権を握り、地元シカゴの若手ミュージシャンでメンバーをフィックスし、ファンキーで洗練されたアーバン系スムース・ジャズをクリエイトしていく。この曲はご存じマーヴィン・ゲイの70年代中盤のナンバーだが、ラムゼイのピアノをフィーチャーし、軽快な現代風サウンドに甦らせた。フュージョン的には1〜2枚目かもしれないが、スムース的には絶対に3作目以降が買い。
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<7月4日(水)> |
「今日の出来事」
●今日は何となくスロウ・ペースな1日。結局、生放送が1本無くなると時間的に余裕が出来る、ではなく、その分、怠ける時間が増えてしまう、ということを実感。ハッキリ言って宜しくないです。まあ、怠ける、とは言っても、その間、ずっとインターネット・ラジオでスムース・ジャズの番組を聴いては曲名、アルバム名をチェックし、学習も怠らない私ですが(笑)。あ、今日は漸くアドリブ誌の「AOR通信」を書きました。そんな凄い特集はないです、今回は。
「Smooth Jazz Song File」
(185)Ramsey Lewis <Sun Goddess> from『Sun Goddess』(1974:Columbia)
●イントロのギター・カッティングで掴みはOK。そしてグルーヴィーなドラムスとフェンダー・ローズがニヒルな世界を映し出し、アープのシンセサイザーがスペイシーなジャズ・ファンクを見事なまでに演出。そして、その後に登場するモーリス・ホワイト&フィリップ・ベイリーのワードレス・ヴォーカルで頂上へと到達。さらに、ドン・マイリックのテナー・サックスもファンキーこの上ないブロウを発する。もちろん、御大ラムゼイ・ルイスのピアノ・ソロも絶品の一語。気が付いたら8分を越す大曲ながら全く持って飽きることのないサウンドは、1970年代前半のクロスオーヴァー・エラだからこその産物ではあろうが、30年以上が経過した今なおクールな輝きを失わず、ラジオ・ステーションからも多大なるリスペクトを集めている。かつてはラムゼイのジャズ・トリオでドラムをプレイしていたモーリス・ホワイトが作曲&プロデュースを手掛け、バックには当時、急激な成長を遂げていたEW&Fの主要メンバーが全員参加。ファンク・ジャズ史に残る名曲に仕上げ、かつてのボスに見事なる恩返しを果たした。
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<7月3日(火)> |
「今日の出来事」
●午前中から「Adult Oriented Radio」 の検聴、Qシート書き、発送。そして2時過ぎから買い物に出て3時過ぎから仕込みを開始。結局、6時までずっと料理に取り掛かってました。特に凄いものは作っていないのですが...でも、普段と違う、ちょっと離れたスーパーに行ったので、なんか、いろいろなものを買い込んでしまいました。あ、それで、家族に思いの外好評だったのが、甘海老の頭を炒めた(?)もの。頭付きで、しかもかなり安く、甘エビが売っていたのでそれを買って、本当は、海老油を作るつもりで頭だけ取って油で炒める(揚げる?)、ということをやってみたのですが、まあ、捨てちゃうのは勿体ないし、自分だけでつまんでもいいや、ということで頭も軽く塩して食卓に並べたところ、30尾近くがあっという間に売れてしまいました。「香ばしくて美味しい!」と。解らないものです...。
「Smooth Jazz Song File」
(184)Jay Beckenstein <Sunrise> from『Eye Contact』(2000:Windham Hill)
●ご存じ、スパイロ・ジャイラの総帥、ジェイ・ベッケンスタイン。軽やかなソプラノ&アルトでリゾート気分一杯の景色を届けてくれたかと思うと、男気溢れるテナーではジャズ・アーティストとしての骨太さも見せてくれたり、とにかく、奥の深いプレイヤーだ。ソロ作は今のところこれ1枚だが、スパイロ・ジャイラ的な部分と新たなるチャレンジとを程好いバランスで演じた、なかなかの作品になっている。このところのスパイロはスムース・ジャズよりもむしろパーマネントな編成によるコンテンポラリー・ジャズを奏でている、という印象が強く、これはやはり一種の進化と捉えなくてはならないだろう。しかしながら、昔からのファンとしてはやはりいつになっても<Morning Dance>や<Shaker Song>の路線を求めてしまう。そしてそんな願いを見事に叶えてくれたのがこの曲だ。キエリ・ミヌッチが作曲&コ・プロデュースを手掛けたナンバーで、文字通り朝日が昇るような爽やかな雰囲気を溢れさせている。アコギとソプラノの美なるコラボ。休日の午前中はこういう曲で寛ぎたい。
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<7月2日(月)> |
「今日の出来事」
●今日は夜に収録する「Adult Oriented Radio」 の進行表作り&翻訳をサクッと済ませて、アドリブ誌の原稿書き! にまで辿り着きたかったのですが、なんだか、効率悪くて、「Adult Oriented Radio」 だけで午後の4時とか5時に....ダメですね....反省。 で、7時から収録して10時前に終了、その後、スタッフと食事に行き、広島風お好み焼きのお店で1時間半ほどつついておあいそ。で、電車で池袋まで戻り、地下鉄の最終には全然間に合いましたが、それでも今日も約30分、歩いて帰る、を選択。運動、運動! ちなみに今日の収録は7月7日(土)OA分の後半1時間と、7月14日(土)OA分の前半1時間、という変則な収録だったのですが、7日分で登場するU-Namに最近、妙にハマってます。現在、<Street Life>のカヴァーがスムース・ジャズ・チャートを赤丸付き上昇中!(17位) 今年の2月に出た『Back From The 80's』が2枚目というパリのギタリストなんですが、スッゴク活きたギターを弾くんですよ、全然Laid Backしていない"Raw"なギター。1stは買っておいたもののそんなに聴き込まなかったので、反省の意を込めて今日iPodに取り込みました(あ、でも、池袋駅からの散歩帰宅のBGMはSteve NievesとJangoをコンパイルした独自のプレイリスト『Fagenish』でしたが...)。 で、話し戻って『Back From The 80's』、別に全てが1980年代の名曲のカヴァー、というわけでは全然無いのですが、<Turn Your Love Around>をインストでリメイクしています。他にも、GB=George Bensonに捧げた曲<Mister GB><Breezin' M.A>があったり、かなり好きみたいです、彼。今年37歳という白人。ジャケットに写るフォトからすると結構イケメン、という感じですが、でも、1stアルバムのブックレットに掲載されたスナップショットを見ると、何処にでも居そうなオニイちゃんかな、と(スンマセン)。因みに、U-Namとは"One Soul"を意味するフランス語だそうです。勉強になりました、ウエブを見て。
●ReMuTVのコラム、「中田利樹のAORウラ話」、そのVol.3が本日アップされました。宜しかったらご覧下さい。
「Smooth Jazz Song File」
(183)The Quiet Boys <Righteous> from『Bosh』(1995:Acid Jazz)
●昨日お届けしたクール&ザ・ギャングの<Summer Madness>は20以上のコンピ盤に収められ、ユッスー・ンドゥールをゲストに迎えたクール&ザ・ギャングのリメイク版も存在する。また、メアリー・J・ブライジがライヴ盤でこの曲をメドレーの中に挿入していたり、とにかく需要は少なくない。そしてこの曲<Righteous>。クレジットこそ無いもののイントロのシンセのフレーズは明らかに<Summer Madness>へのオマージュであろう。しかし、それがパクリ、拝借で終わることなく、ジャズ・ファンクな本編へとナチュラルに繋がって行くところがポイント。さすが、ロンドンのアシッド・ジャズ・シーンをリードしたクリエイター、クリス・バングス。ミック・タルボットとコラボレイトしたSoundscape UKのアルバムでも絶妙のサウンド・デザインを施していたが、自身のプロジェクト:クワイエット・ボーイズでもその手腕は見事なまでに発揮されている。ジャケット写真はチープだが音の方は保証付き。特にこの曲は、アメリカのスムース・ジャズ・ステーションで今なおプレイされる、ロング・ヒットを記録中。
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<7月1日(日)> |
「今日の出来事」
●久しぶりに午前中、インターネット・ラジオのスムース・ジャズ・チャンネルに没頭しました、それも複数のステーションを。そして、かかった曲をワープロ打ちし、知らないもの、欲しいものは速攻でamazon.comかCD Babyでオーダー。今日1日だけで20数枚買ってしまいました。ちなみに、ReMuTVのコラムに載っている石井一孝さんの中古店漁り状況を拝見すると、石川県のとあるレコード店に5時間粘り、66枚、¥58,000をつぎ込んだ、ということが書かれていました。恐るべし石井君! 金銭的に、もそうですが、5時間粘れるその体力、気力が素晴らしいです。オマケにその店の店長さんとの2ショット写真まで載っていて、お茶目な感じすらしちゃいました。
●そして、流石に午後から仕事系。アドリブ誌のレヴューを2本書き(両方ともハワイ関連でした)、明日収録の「Adult Oriented Radio」 の選曲。ただし、夜はなんだか早く寝てしまいました。最近、この湿気のせいでしょう、グッスリ眠れず、何度も夜中に目が覚めては冷蔵庫に行き、ペット・ボトル系をガブッとひとくち、ふたくち。朝起きてもホント、身体の疲れが取れない感じです。そう言えば、某フュージョン系のライターさんは養命酒にハマっていた時期がありましたが、あれって、効果あるんですかね? でも、たらふくお酒飲んだ後じゃー、全然効果無いかな...(笑)。
●西武ライオンズ、今日も楽天に勝ち、これでリーグ戦再開後3連勝! 悪夢の10連敗後は10勝1敗と完全にペースを取り戻しています。パ・リーグの3強は本当に強敵ですが、なんとか、目指せAクラス!
P.S. 下の「Smooth Jazz Song File」ですが、本日分と昨日分を間違えて掲載してしまいました。本日が(182)でクール&ザ・ギャング、昨日(181)はマイク・フィリップスです。修正しておきましたのでご了承のほどを....
「Smooth Jazz Song File」
(182)Kool & The Gang <Summer Madness> from『Light Of Worlds』(1974:De-Lite)
●クール&ザ・ギャングというとどうしても70年代終盤以降のディスコ&ポップ・ヒッツ<Celebration><Joanna><Cherish>辺りを思い浮かべてしまうが、コアなクール・ファンならば70年代中盤までの"ファンキーなスタッフ(曲)"こそが彼らの真髄、と言って憚らないはず。16のリズム・カッティングとシャープなホーンで聴き手の身体を思いっきり刺激し、インスト・チューンも少なくなかった。<Jungle Boogie><Hollywood Swinging>を始め、その頃のナンバーもソウル・クラシックスとして後世に受け継がれているが、中でもこの曲は別格。1974年当時、まだ一般化していなかったであろうシンセサイザーを巧み操り、ちょっと大人のメロウ・ファンクをクリエイト。どこまでもアナログなシンセの音がオクターヴで上がって行くイントロはまさに快感の一語で、それがダークなローズ系エレピと相まった世界は、まさに新世代サウンドの誕生とも言うべき物だった。これが今でもアメリカのスムース・ステーションで時たまOAされ、何とも言えない空間を演出している。気怠い真夏の夜....この時期に完璧ハマる1曲。
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