<7月31日(火)> |
「今日の出来事」
●今日は1日、ひたすら翻訳デイ。3週分の「AC #1 Hits : Inside Stories」は流石にこたえます、12曲で、完全に1日、費やしてしまいましたからね。もちろん、ただ、翻訳するだけならそんなには掛かりませんが、よく、こういった本のデータ、間違っていたりしますからね、年号だったり、チャートだったり、なんだったり。それを確認しながら、あと、本文に出て来る登場人物の人となりもちゃんと理解してこそ、のトークなので、その辺もウエブで検索していたりなんだったりで、1曲書き上げるのに30分とか平気で費やしてしまいます。自分で企画したコーナーなので、9月いっぱいで止めるも10月以降も続けるも、どちらもありですが、ま、自分の修行のため、という意味では今後も継続するべき、なのでしょうかね....。とにかく為になるネタ、超満載ですからね。このコーナーが聴けるリスナーは本当に幸せだと思います(笑)。関西在住でなくとも、スカパー:STARdigioでも毎週土曜日の夕方、1時間に短縮ヴァージョンでお楽しみ頂けますので、今直ぐご加入を!
以上、たまには営業モードの中田利樹でした(笑・笑)。
●アンジェラ・ボフィルさんは集中治療室からは出られ、看護士さんの家に移られた、というメールが届きました。少しでも早く全快に向かいますように....
「Smooth Jazz Song File」
(212)Baatin <Sunday Brunch> from『Sunday Brunch』(2000:All'N'All)
●とある自分のSmooth Jazz Listでは、アーティストをパート別に掲載している。Sax、Guitar、Keyboards、Trumpet/Flugelhorn、Vocal、Bass、Drums/Percussion、Etc.、Group、といった具合に。その際、ジョージ・ベンソンやジョナサン・バトラーのように、ギタリストに入れるべきか、ヴォーカリストの方が好いかで頭を悩ませる人も当然出て来るが、この人、バーティンと比較したらそれは大した悩みではなかった。彼はキーボード、サックス、ギター、フルート、ベースをそれぞれ完全にプロのレヴェルでこなし、ライヴ映像を観てもギターを抱いたままキーボードをプレイし、オマケに歌もかなり上手い。スムース・ジャズ界でも3指に入るマルチ・インスト奏者であることは間違いないだろう。加えて、哀愁チックな旋律を書かせたら、これまた10指には入るのでは? そんな才能を持っている。この曲が始まってものの3秒で琴線を刺激された、は決して大袈裟でもなんでもない事実だ。彼はP−ファンク系とも繋がりのあるヴェテラン・アーティスト。豊かな経験がまさに奥深い音楽性を構築した。大穴盤!
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<7月30日(月)> |
「今日の出来事」
●今日もちゃんと仕事しました。水曜日に収録の「Adult Oriented Radio」 、8月11日、18日、25日放送分の前半1時間を選曲&進行表制作。理想的には、"AC#1 Hits : Inside Stories"の翻訳も全部済ませたかったですが、流石に、そこまでの時間は作れませんでした。そして、新星堂さんのフライヤー用にワーナーさんのディスコ・コンピ「Night Fever」の紹介文を1,000字という若干長めの文字数で書き上げ、そうこうしているうちに夜もそろそろ好い時間に....。明日ももう1日頑張って、週の後半はなんとかペースダウンしたいです。来週辺り、久々の遠征もしたいですし...。
「Smooth Jazz Song File」
(211)Maxwell <Ascension(Don't Ever Wonder)> from『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996:Columbia)
●アニタ・ベイカーに代表されるクワイエット・ストーム系のシンガーが今なおスムース・ジャズのステーションから高い人気を得ているのは改めて言うまでもないことだが、90年代中盤に訪れた波、New Classic Soul系の人たちも大半が快く受け入れられている。そのムーヴメントの延長と捉えて好いかは微妙だが、ここ1〜2年を見ても、ジョン・レジェンドやKem、ラウル・ミドンなどがチャートの上位に食い込み、選曲の流れにコンテンポラリーなヴァイブを注入している。個人的には大歓迎といったところだが、New Classic Soul系のアーティスト、楽曲の中で、現在のスムース・ジャズ系アーティストから最も愛されている1曲がこれだ。1996年にデビューを飾り、ヒップな風貌、クールな雰囲気で一躍ブレイクを果たしたマックスウェルが23歳で放った最初のメジャー・ヒット。カーク・ウェイラムがいち早くレパートリーに取り入れ、UKのナイト・フライトもカヴァーした、説得力に溢れた1曲。絶妙なメロと、ライヴで一緒に歌いたくなるキャッチーな詞。これも間違いなく、"Smooth Jazz Song File"、な名曲だ。
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<7月29日(日)> |
「今日の出来事」
●今日は1日頑張って仕事しました。午前中はアドリブ誌のレヴューを2本。1本は7月25日に出たフレデリクセン・デナンダーの『Baptism By Fire』と、マントラの礎、ティム・ハウザーの初ソロ作『Love Stories - A Collection Of Intimate Love Songs』。なんだか対極にある2枚、という気がしないでもないですが、でも、やはり両方とも私の世界なのでしょうね、楽しく聴けました。
●そして、午後から「Adult Oriented Radio」 、8月4日OA分の検聴、Qシート書き、発送を行い、その後は、「Smooth Jazz Song File」の選曲、原稿書きを夜まで。かなり書き溜め、出来ました。
「Smooth Jazz Song File」
(210)Kirk Whalum <Love Is A Losing Game> from『Cache』(1993:Columbia)
●カーク・ウェイラムほど、"Heartful"、"人間味"といった言葉が似合うサックス奏者も居ないだろう。敬虔なクリスチャンである彼は、インタヴューにおいても常に誠実に対応し、ポイント、ポイントで、クールに熱く語ってくれる。それでいてユーモアにも溢れた人なので、聞く側としては実に有意義な時間を過ごすことが出来る。カークの曲は最近ではルーサーのカヴァー<Give Me The Reason>がスムース・ジャズ・チャートのNo.1に輝いているし、過去に遡ってもとにかくヒットが多い。また、セッションにおける名演も数知れずで、特に、ホィットニー・ヒューストン<I Will Always Love You>でのイモーショナルなソロは有名だ。彼もまた1曲に絞るが非常に難しいアーティストだが、向こうのステーションで何度も耳にしたこともあり、敢えてこの歌ものにさせて頂いた。ヴォーカルは<Calling You>の元祖、ジュヴェッタ・スティールで、プロデュースはロビー・ブキャナン、作曲はウォルター・アファナシエフ。歌心溢れるテナーが聴き手を優しく包み込む。絶対的安心感と構築美が共有した、まさに理想的な名曲だ。
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<7月28日(土)> |
「今日の出来事」
●予想通り午前中は機能せず....そして午後も戦闘意欲は限りなくゼロで、結局またまたスムース三昧。パソコンを買い替えてから昨日だかで丁度1年だったのですが、iTunesに取り込んだ曲の数が、本日、遂に1万を超しました! 早いんだか遅いんだか....。
最近漸く手に入れたのですが、Spur Of The Momentの3rd『Urban Renewal』(2006年:SOTM)、無茶苦茶好いですね。ラジオでよくかかっていたのは4曲目の<Steps To The Capitol>で、これ、最高です、ホール&オーツの<I Can't Go For That(No Can Do)>が2ステップしたようなグルーヴで。それと、1曲目の<Food For The Dog>もラジオで聴いたことがあるなかなかの曲ですが、アルバムの後半にはスティーヴ・ペリー=ランディ・グッドラムの<Foolish Heart>と、ペイジズ作、アル・ジャロウ歌、でお馴染みの<I Will Be Here For You>もそれぞれインストでカヴァーしていて、コアなAORマニア必携かな、といった感じです。いや、でも、ホント、スムース・ジャズ的な完成度はかなりのもの。持っていたけれど全然繰り返しは聴かなかった彼らの2ndも、改めて耳を通しましたが、やはり悪くなかったです。ワシントンDCをベースにする黒人3人組で、ウエブを見ると、ウィル・ダウニングとメイザがコメントを寄せています。最新作の『Urban Renewal』は、Chris "Big Dog" Davis、John Stoddart他がプロデュースを手掛け、Kim Watersもゲストで1曲吹いています.....という紹介文で、大きな興味を持って頂ける音楽ファンの方、もう1年半も延び延びになっているSmooth Jazz Connectionのホーム・ページ、今なお、建設中(?)ですのでさらなるお待ちのほどを....。まだ、立ち消えては居りませんので!
「Smooth Jazz Song File」
(209)The Manhattan Transfer <Capim> from『Brasil』(1987:Atlantic)
●マンハッタン・トランスファーのアメリカにおけるチャート・アクションを振り返ってみるとなかなか面白いものがある。デビュー時も、そして現在も、彼らの音楽のベースは4ビートのジャズであり、それは、ジェイ・グレイドンが携わった1980年前後の名作2枚にもしっかり反映されている。ところが、75年のセルフ・タイトル作品から79年の『Extensions』まではPop Albumsチャートにのみランク・インし、81年の『Mecca For Moderns』で初めてJazz Albumsにチャート・イン。続く83年の『Bodies And Souls』では、Black(R&B/Hip-Hop)、Jazz(Top Jazz)、Pop(The Billboard 200)と3つにエントリーし、チャレンジ精神豊かな4人のハーモニーがある種の到達点に達したのを伝えてくれた。そして87年の『Brasil』で初めてContemporary Jazz Albumsでチャート・インし、これが最高2位まで上昇。すなわち、スムース・ジャズ的に見たマントラの魅力はそのアルバムで堪能出来るというわけだ。特にジャヴァンの作品であるこの曲は軽やかな美の極致。スタン・ゲッツのテナー・ソロも清々しく響き渡る。
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<7月27日(金)> |
「今日の出来事」
●またまた本格的な夏日だったわけですが、聴こえました、蝉の声。私の家の近辺では、今年の初鳴きなのではないでしょうか〜!? それでもって、ギンギンに冷えたスイカでも食して....なんて情景、非常に好いですね、まさに夏の風物詩、という感じで。あ、スイカと言えば、私の家は先祖代々?の井戸水がまだ残っていまして、94年に建て替えた以降も井戸水が出る蛇口が2カ所残っています。流石に飲み水には使っていませんが、お風呂の水は井戸水なんです。で、夏は午前中のうちとかに湯船に汲んでおいておくと夜までには水温が上がって多少なりともガス代、いや、電気代の節約になります。で、冬は逆に夕方に汲んで直ぐ沸かす。基本ですね。 で、今年も早2回、湯船に汲んだ冷たい井戸水にスイカを浮かせて、夕方くらいから冷蔵庫に移す、そんなことをやりました。スイカと言うと子供の頃好きだったもののオトナになったらお腹いっぱいになってしまってあまり食べたいとは思わない、だったりしますが、我が家では父親が好んで買ってくるので、嫌々つき合ってます(笑)。で、昨日今日みたいに、ド暑い日だったら逆にスイカの一切れも食べたくなりますが、そういう時にはない....ま、そんなもんですね。
●今日はひたすらスムース・ジャズ調査日。最近、これに費やす時間が多く、非常に喜んでおります。今日は「Smooth Jazz Song File」でどの曲にしようかなかなか決められずに悩んでいたVol. 210 = 明後日、7月29日(日)掲載予定、のカーク・ウェイラムの曲を徹底的に聴きました。ちょうど来月『Ultimate Kirk Whalum』という、レーベルの枠を超えたベスト盤が出るのでその選曲も参考にしつつ、あ、でも、私だったらこれは入れないな...あ、逆にあの曲入ってない...などといろいろな想いが巡ってきて、よし、これは"中田版究極のカーク・ウェイラム"を作るべきだ、と、無茶苦茶力みました。カークを大大大好きだというサックス奏者michiyoさん、そして、アドリブ誌の諏訪さんにもにも聴いてもらおうと、Rに焼く準備もほぼ整い、あとは、もう1〜2曲削って74分以内にしようかな、という状況です。80分ではなく、なんか気分的に74分が好きです。
●夜はまたまたネオンの街へ。久しぶりに携帯のやり取りで他のチームと合流。結局、3時くらいまで飲んでたようですね。流石に疲れました。でも、楽しかったです。そう言えば、昨夜は超久しぶりに家でビールの大瓶を2本、独りで飲んでしまいましたし(家族は焼酎系)、今日も1軒目の居酒屋で大ジョッキをガツンと行きましたし、そして、汗もかなりかく....と、痛風再発の条件がかなり整って来ました。明日から引き締めます!
●最後に。シンガーのAngela Bofillさんが現在カリフォルニアの病院に入院中、というニュースが入って来ました。発作で倒れ、これが二度目の入院とか....現在は安定気味だそうですが、しかし、大きな問題があります。彼女、健康保険に入っていなかったので、$70,000を超す治療費が払えない状態。彼女のサイトではそれに援助してくれる寄付金を募っています。恥ずかしながら中田は、早速、$100募金して来ました。たったの1回ですが、サン・フランシスコのダウン・タウンにあるライヴ&レストランで彼女のライヴを観たことがあり、二言三言ですが終演後にお話しも出来ました。彼女を紹介してくれたのがナラダ・マイケル・ウォルデンさんだったこともあって、それも、また忘れられないモメントになっています。 それがあったので、少しでも、本当に微々たるものですが、何か役に立てれば、と寄付させて頂きました。 もし、何方か、ご協力頂ける方がいらっしゃいましたら、彼女のサイト http://www.angelabofill.com/angelabofill.htmlの中にある「Donations」をクリックして下さい。募金はわずか$10から出来ます。 <This Time I'll Be Sweeter><Baby, I Need Your Love><Angel Of The Night><Stop Look Listen><I Just Wanna Stop>、ボズとのデュエットの<Ain't Nothing Like The Real Thing>....彼女の歌に何度も何度も感動させられた、癒された、幸せな気分になれた、そんなリスナーの方はぜひ!
「Smooth Jazz Song File」
(208)Tony Guerrero <Uptown> from『Mysterie』(1996:NuGroove)
●カリフォルニア生まれのトランぺッター、トニー・ガレロ。立ち位置が素晴らしい、という言うとちょっと変かもしれないが、ケヴィン・レトー、ビル・キャントス、ブライアン・ブロンバーグなどミュージシャン仲間からの評判は極めて高く、また、それと同時に十分なる大衆性も備えている。まさに、理想的なアーティストだ。そしてそのサウンドには"自然体"という言葉が好く似合う。ミュートを多用しても、決してマイルスになりたい!的な表情は打ち出さないし、<Mangione>というタイトルの曲を書くほど、フリューゲルホーンもポップに親しみやすく響かせる。ソロ・デビューは1988年で、続く2ndと3rdはビルボード誌のContemporary Jazz AlbumsでTop 20入りするスマッシュ・ヒットを記録。それらも決して色褪せない佳作だが、1枚を選ぶとしたらやはりID Netから日本盤も出ていたこのアルバムしかないだろう。特に、グレッグ・ヴェイルのサックスと絶妙のやりとりを見せるこの曲は文句無しの出来映え。ロブ・マリンズによるアレンジ&プロデュースも、実にソフィスティケイトされている。
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<7月26日(木)> |
「今日の出来事」
●本格的な本物の夏が始まった....という日でしたね。3時過ぎからまたまた夕食の支度に取り掛かったのですが、火をたくさん使うので汗が止まらずハンカチびっしょり(笑)。これは、今年初めてのことでした。なので、夕食後も初めて自分の部屋のクーラーを入れざるを得ず。梅雨明けはいつだかよく解りませんが、とにかく、熱帯な日夜が今年もやって来た、と実感しました。ああ、軽井沢にでも逃げたいです、って、別荘などあるわけも無いですが....。
●今日の残りの時間はスムース・ジャズのリスト整理をやって、あ、あとお昼は鐘ちゃんと一緒に鐘ちゃんの家の近くに出来たラーメン店を体験して来ました。お洒落な作りで、和風・魚介を前面に出した品の良い味で、という女性大歓迎的な雰囲気。30代?のご夫婦でやっているようで、時節柄、小さなお子様がカウンターの端で1人、退屈そうにしていたのが、ちょっぴり気になりました。幼稚園だか学校だか、休みなんでしょうね.... そう言えば、半年くらい前に行った地下鉄東西線:木場駅のそばにあるラーメン店も全く同じ感じでした、和を強め、ご夫婦でやっていて、お子さんが「昼休み(お店の中休みですね、午後2時からとか3時から、の)まだかな〜....」と、退屈&淋しそうにしていて....というシチュエーション。 子供がお店で五月蝿くはしゃいでると、落ち着いて食べられない気がして嫌ですが、逆に、あまりに大人しくしているのもなんか可哀想な気がしちゃいますよね....。皆、お店の名物坊やとかになれるとイイんですけどね、 「へい、いらっしゃい! まいど! ありがとうございました〜! また、来て下さい〜、待ってま〜す!」 みたいな。夏休み限定のお子様ラーメンとかも打ち出して、ご家族で足を運んでもらう、とか。
「Smooth Jazz Song File」
(207)Darryl Alexander Sr. <Cafe Rio> from『Diamond In The Sky』(2004:DAP)
●ジャケットだけを見ると、スムース・ジャズの名作という"香り"、"予感"は伝わってこない。それよりもむしろ、北欧のメロディック・ロック系を思わせる絵柄だ。主人公のダリル・アレクサンダーは黒人のドラマーで、アルバムの全曲を作曲、それも1曲を除いて全て1人で書いた、本物のコンポーザー。さらにキーボードもプレイするが、メロディメイカーとしてのセンスは本当に申し分無く、しかも、プロデュース感覚にも長けている人なので、曲毎、フレーズ毎にギター、サックス、ピアノetc.を適材適所で起用している。ドラマーがセルフ・プロデュースしたリーダー作で、ここまでバランス好く作られているのは結構珍しいのではないだろうか。そんなダリルの期待に応えるバックはケニー・ブレイク(sax)、キム・ペンシル(p,flugelhorn)他の面々。アルバムからは少なくとも4曲が向こうのステーションで繰り返しOAされているが、中でもこの曲はとりわけ耳に残った。<Corcovado>〜<Island>と継承された、メロウなブラジルの旋律を受け継ぐソフト・チューン。ゆったりしたムードがなんとも身体に優しい感じだ。
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<7月25日(水)> |
「今日の出来事」
●午前中は山野楽器Jam Spotの原稿書き。今回は、8月末〜9月頭に出る国内盤CDが対象なので、ワーナーのディスコ・コンピ『ナイト・フィーヴァー』と、キングから出るジェフ・ベックのトリビュート・アルバム『ベック・アンド・バック〜ギター殺人者の恋人達』を紹介しました。後者は、とにかく邦題が凄い!ですが、マイク・スターン、ジョン・スコフィールド、エリック・ジョンソン、スティーヴ・モーズ他がベックの定番曲<フリーウェイ・ジャム><レッド・ブーツ><エル・ベッコ><蒼き風>他をカヴァーした、ギター・フリークには溜まらない作品になっています。 この他にも8月末には松居慶子さんの最新作や、前にインタヴューもしたキュートなケリー・スウィートのアルバムも出ますが、私が取り上げなくてもきっとどこかで紹介されるでしょうから、今回はパスしちゃいました。あと、キングから出るTRW(マイケル・トンプソン=ジョン・ロビンソン=マーク・ウィリアムソン)はまだ聴いていないので入れられませんでした。アドリブ誌ではちゃんとフォローするつもりですが。午後は結構マイ・ペースで、夜はまたまた飲みに出ました。半地元(?)で安心、リーズナブルに3軒+締めのラーメンは地元の江古田で初めての店に。宮崎ラーメンの店なのですが、どう見ても東国原知事!と思わせるイラストで、今が旬なラーメン店ですよ〜、ということをアピールしていました。味はなかなか。また機会が在ったら寄ってみましょう。
「Smooth Jazz Song File」
(206)Michael Manson <Just Feelin' It> from『Just Feelin' It』(2006:215)
●シカゴ生まれのベーシスト、マイケル・マンソン。1995年にサックス奏者スティーヴ・コールを介してブライアン・カルバートソンと知り合い、彼のアルバムでプレイ。それが転機となり、その後もジョージ・デューク、カーク・ウェイラム、ラリー・カールトン他のバックを務め、フュージョン〜スムース・ジャズ・シーンで確実にその名を広めていった。そして2002年にA440から初のリーダー作『The Bottom Line』を発表。ブライアン・カルバートソンがコ・プロデュースを手掛けた<Outer Drive>がスムース・ジャズ・チャートでTop 10入りし、アルバムもビルボード誌のContemporary Jazzで16位まで上昇した。それに続く2ndが2006年の『Just Feelin' It』で、今度はカルバートソンの他にジェフ・ローバー、デイヴ・コチャンスキーがプロデュースを担当。ノーマン・ブラウン、リック・ブラウン、ジョージ・デューク他錚々たる顔ぶれが参加した注目の1枚となった。特にこのタイトル・チューンは歌い上げるリード・ベースが爽快に響く必聴チューン。ネルソン・ランジェルのアルトも軽快に"並走"している。
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<7月24日(火)> |
「今日の出来事」
●今日はまたノン・ストップで突っ走りました、久々に。まず、朝イチで「Adult Oriented Radio」 の"AC #1 Hits : Inside Stories"の訳を済ませ、11時頃に出発。12時から2時半過ぎまで収録をして、帰宅後は今週末放送分を一気に検聴し、Qシートとウエブ用インフォメーションを書いて速攻で発送。
そして、週も明けたので飲み会自粛を解き、早速、夜の街へ。ひと回り年下の業界フレンドと久々に熱い飲み会をやってしまいました。 仕事の話しは、う〜〜ん....1割くらいで(笑)、それ以外の音楽の話しが3割くらい。そして、格闘技&プロレスの話しが3割くらいで、残りが、ビールと酒の話し+野球の話しを少々。 女性の話しをしないでこれだけ酒の席が盛り上がるのは非常にレアですが、たまには好いものです。って言うか、価値観が似ている、合うんですよね、好きなものが一緒+嫌いなものも一緒で。 お店も恵比寿の洒落た所で、味も含めて非常に好かったです。また行きたいです。そして、1軒で終了し、寄り道せずに真っすぐ電車で帰宅。やはり、飲み会はイイですね! 明日も、頑張ります!(笑)
「Smooth Jazz Song File」
(205)Bobby Lyle <Passion Drive> from『Hands On』(2006:Heads Up)
●ボビー・ライルの音楽には、"Fusion"よりも"Contemporary Jazz"と言う名称がしっくり来る。70年代後半のCapitol時代こそファンキーなクロスオーヴァー・サウンドで若さを漲らせていたが、80年代中盤以降は知的な音使いと巧みなタッチで熟練したジェントルマンぶりを発揮。Atlantic時代(1989〜1997年)は大半の作品がContemporary Jazz AlbumsのTop 10入りを果たし、中でも90年の『The Journey』は見事No.1を獲得している。その後の2002&04年にはマーカス・ジョンソンのThree Keys Musicからアルバムを発表、こちらも同チャートの8位と12位を記録し、2004年の2枚組『Straight And Smooth』に至っては4ビート系を対象にしたJazz Albumsチャートでも最高10位まで上り詰めた。そして2006年にHeads Upから発表した『Hands On』。スムース・ジャズ的に見れば間違いなくこれが最高傑作であろう。曲が好い、アレンジに無駄がない、カヴァーの選曲もグッド。残念ながらチャートには入れなかったが、この曲の流れるような旋律は美味しいの一語。ちょっと下世話な紳士....クセになりそうだ。
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<7月23日(月)> |
「今日の出来事」
●午前はHMVのフライヤー用に短い原稿書き。来月29日にワーナーさんから出る2枚組コンピ『Night Fever 〜 80's Surfer Disco』をチラッと紹介させて頂きました。 そして午後から明日収録の「Adult Oriented Radio」 の選曲、および、進行表作り。自分でも吃驚してしまうのですが、最近(と言うか、昔から?)、何か持っているな、自分は...と思えるようになりました。"選曲の神様"がいつも付いていてくれて、そっと力を貸してくれる....みたいな。選曲した時点では、特に深い理由があったでもなく、ただ、なんとなく、だったのが、いざ、スタジオで曲紹介をしようと思ったら、あれ?〜! 偶然過ぎるけれど、選曲の理由付けが出来た〜! あ、こういう風に紹介するとタイムリーだな〜! に気付く。
例えば、7月21日放送分ではジェイ・グラスカの<Cancun>からスタートしたのですが、時節柄、「夏休みに入りましたね〜」という話しを前枠でして、で、もちろん、「今年の夏はこんな所でゆったりしたいですね...」でもイイですが、それだとかなり普通のトーク。中田のこの日は、こうなりました、それも、カフを上げて、さ、喋り出すぞ〜! という時、突然、こういう言葉が振ってきました!
夏休み=旅行=海外旅行に行く人も居るかも=大阪の番組なので「関空」を使う人もいるだろう=カンクウ?=この曲は...<カンクン(キャンクン)>、みたいな。
他にも、7月14日の1曲目、オマー<There's Nothing Like This>、これに関しては意図的で(苦笑)、7月14日、714...ナイヨ...こんなの無いよ! で、それにしたわけですが、4月7日の1曲目、チャイナは選曲後に気が付きましたからね、4月7日、シナ...Chinaじゃん! すっごい偶然、こわっ!
で、今日、選曲したのは8月4日分なのですが、たまたま1曲目に持って来たリオン・ウェア&ジャニス・シーゲル<Why I Came To California>も、うそ〜!? こじつけギャグ、即発見! 恐ろしいです.... オチは当日、番組で...
「Smooth Jazz Song File」
(204)Ray Parker, Jr. <Mismaloya Beach> from『I'm Free』(2006:Raydio Music)
●改めて言うまでもないが、レイ・パーカーJr.は元来、ギターの職人である。70年代の中盤から後半は本当に数え切れないほどのレコーディングに駆り出され、ジェイ・グレイドンも「彼こそが世界一のバッキング・ギタリスト」と賞賛していた。しかしながら、あまりに器用であるがためにレイはギター以外の楽器も完璧にこなし、オマケにソングライターとしても素晴らしくポップな曲を次々に書き上げてしまった。そして自ら歌うそのヴォーカルが何ともレディキラー! 1981年の<A Woman Needs Love(Just Like You Do)>でH系の甘々スタイルを絶対的なものにし、その後もヒットを連発。ビッグスターの座を手に入れる。クワイエット・ストーム〜スムース・ジャズ的には、87年の『After Dark』に収められた名バラード<I Don't Think That Man Should Sleep Alone>と<Over You>(ナタリー・コールとのデュエット)が完璧にハマるが、15年ぶりの新作に収められたこのインストは柔軟なオクターヴ奏法でメロウに迫り、スムース・ジャズのチャートに8ヶ月以上ランク・イン(最高位7位)。新たなる代表曲となった。
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<7月22日(日)> |
「今日の出来事」
●今日も1日CDの整理+Smooth Jazz Chartも溜まってたのでそれもまとめて....。お陰さまで(?)、結構片付きました。それと、USEN AOR ch.のウエブ用のコメントを書いて....。
●パイロットのデヴィッド・ペイトンさんのお友達、というミュージシャンの方から売り込みメールが来ました。最近、リリースをサボっているため(?)、売り込みも殆どなかったので、正直、悪い気はしませんでした(笑)。で、その方のウエブから音が聴けたので3曲試聴しましたところ、親しみ易いブリティッシュ・ポップ+結構、中田好みのAdult Contemporaryでかなり好感持ちました。ま、それで直ぐにディールを!は無謀過ぎますが、とりあえず、本ちゃんのCDを送って頂けるようにお願いしました。要再検討、ということで。
「Smooth Jazz Song File」
(203)Jeff Kashiwa <Hyde Park(The "Ah, Oooh" Song)> from『Another Door Opens』(2000:Native Language)
●ブランダン・フィールズの後釜としてラス・フリーマン率いるリッピントンズに参加したのが1989年。それから10年の間、グループの貴重な戦力として洗練されたプレイを披露し、並行して2枚のソロ作も発表、確実にその名をアピールしていったサックス奏者、ジェフ・カシワ。リッピントンズ脱退後に本格的なソロ活動に入っていくが、その後直ぐに一大転機が訪れる。2000年に発表したNative Language移籍第1弾にして通算3枚目のアルバム『Another Door Opens』に収められたこの曲がRadio & Records誌のスムース・ジャズ・チャートでいきなりNo.1を獲得、それも2ヶ月間に渡ってトップという快挙を成し遂げ、アルバムもビルボード誌のContemporary Jazzチャートで最高14位を記録。一気に名を広めた。サブ・タイトルにも付いている"ア〜ア〜、ウ〜"というコーラスがイントロから非常にキャッチーに響き、それに続いて登場するテナーのメロディがまた"好青年的なトーン"を醸し出す。作曲&プロデュースにはブライアン・ブロンバーグとリッピントンズのキーボード:デイヴ・コチャンスキーが深く関与。
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<7月21日(土)> |
「今日の出来事」
●恥ずかしながら、午前中はずっと寝てました。そして、午後も2時過ぎからオールスター・ゲームの第2戦をTVで観戦。今日も私のパ・リーグは完敗でしたが、不思議なものですね、交流戦も日本シリーズもここのところパが優位なのに、オールスターだけは6連敗ですって、これで。まあ、でも、勝ち負けよりなにより楽しかったので構いませんが。
●して、流石に夕食後は仕事モードというか、CD整理モード。ホント、購入しているスムース・ジャズ系CDのデータを全然打ち込んでなかったので、久々にやりましたが、溜まりに溜まっていたので、全然、終わりませんでした、24時過ぎまで頑張っても。その間、もちろん、聴きながらやり、改めて好いなと思ったものはパソコンに取り込んで....。またまたサックスですが、Randy Scott、好いですね、新しいの。前のは1枚あって、さらにもう1枚、取り寄せ中です。1994年の1stはAmazonにも出ていなかったので、ま〜、いずれそのうち、という感じですが。 そのRandy Scottは2002年の『Words Unspoken』でクリストファー・クロスの<Sailing>をカヴァーしていましたが、つい最近、入手した、ヒップな容姿の黒人サックスマン、j.deeはそのアルバム『Tippin' On The Edge Of Funk』(nuGroove)で、マイケル・フランクスの<Rainy NIght In Tokyo>をカヴァーしていました、ソプラノで、結構原曲に近いアレンジで。 その他では、キュートな黒人女性シンガー、Nyee Mosesのセルフ・タイトル・デビュー作がイイですね、出たのは昨年のようですが、最近入手しました、1曲目の<Between Us>がラジオから何回も流れて来て気に入ったので。かなり音のクォリティは高いと思うのですが、これも全然自主レーベルなんですね。昨年のジャニータには一歩及ばないものの、かなり好きです、曲も声も雰囲気抜群で。オマケに、絶対、ジャケ買いしたくなる1枚なので、絶対に日本でも売れると思うんですが....あ、でも、クール・サウンドが、っていうのは全然無いですが。また何か気になったものがあったら紹介させて頂きます。
「Smooth Jazz Song File」
(202)Kilauea <Frontrunner> from『Tropical Pleasures』(1992:Brain Child)
●キラウエアはホノルル生まれのマルチ・インスト奏者、ダニエル・ホーを中心とするL.A.フュージョンのグループ。活動は1990年頃から99年までだが、初期の彼らは非常に人気が高く、ビルボード誌のContemporary Jazz Albumsチャートにおける最高位も、1stが11位、2ndと3rdがそれぞれ10位と、非常に安定した成績を残している。グループ解散後、ホーはソロ作でスラック・キー・ギター奏者としての地位を確立し、また、それと並行してピーボ・ブライソンのツアーにはキーボード奏者として同行。相変わらずの多芸ぶりを見せている。キラウエアの曲でよくラジオから流れてくるのは95年のベスト『Diamond Collection』に収められた新曲<She Wore Diamonds>。ピーター・ホワイトをゲストに迎え、リゾート色豊かな世界を展開していた。当然、その曲もありだが、イントロから一聴してデヴィッド・ベノワと解るピアノが響き、その後にジェラルド・アルブライトのアルトが登場するこの曲には一歩及ばないだろう。ベノワ+リッピントンズ、そんな王道のNACチューン。曲はベノワとホーの共作。
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