<1月20日(日)> |
「今日の出来事」
●流石に今日は二日酔い....故に、午前中はマイ・ペース。そして、午後からソニーのコンピ盤のライナー書き。一応(一応、なんて書いたら怒られちゃいますね、スミマセン...)明日が締め切りなので頑張ろうと書き出したのですが、前置きはサクッと済むも、16〜17曲入る曲目の解説で急激にペース・ダウン。1曲300文字で統一という、量的に大したものではないのですが、しかし、やはり、主人公のプレイにフォーカスを当てたものをなるべく挿入したかったので、必要以上に掛かったりしました....。
そんな中、気分転換にギターに触ると、なんだかイイ感じのメロディーが浮かんできました。因みに、マイルス・デイヴィスの<So What>が、ソ・ファという2つの音が核になっているように、"いいロック"の曲を作ろう!と、E6(というコード=ミ、ソ♯、シ、ド#)をギターで鳴らしたら、全然レイド・バックした感じが降って来て、メロディーは全然違うけれど、なんか、これじゃー、ヤング・ラスカルズの<Groovin'>だな〜、という気分に。と、これまた偶然ながら、オン・ア・サンディ・アフタヌーン(<Groovin'>の中に出てくる歌詞の一節ですね)ではございませんか〜! と笑顔の私でした。 E6/E6/A6/A6/E6/E6/A6/A6/G#m/G6/F#m7/F#m7(onB)/G#m/G6/F#m7/F#m7(onB)まではメロディーも出来ましたが、サビは出て来なかったのでそこでストップ。寒い時期だけに温々な曲で温まりたい、そんな感じでしょうか? タイトルは未定です。
「Smooth Jazz Seduction」
(020)続・Smooth Jazz Song File(3) Brian O'Neal <Mesmerized> from『Daisy』(2007:BCO)
●2003年発表の『Mood Swings』でソロ・デビューを飾ったデトロイト出身のキーボーディスト、ブライアン・オニール。そのCDのオープニングを飾っていた<Holland Residence>はシンプルなメロディーながら、かなりにジョー・サンプルしたタッチ、旋律を前面に出し、ちょっぴり気になる存在になっていた。そんな彼が4年振りに発表した2作目『Daisy』は、いわゆるジャケットからしてイイ匂いがする良質な作品になっている。特に1曲目の<Mesmerized>はまたまたシンプルなメロディーながら、妙に心を打たれるピアノの旋律がまさに秀逸。そしてそこに絡むアコースティック・ギター、パーカッション、ストリングスもそれが独自の表情を備え、これまた好感が持てる。なかなか好いエアプレイを獲得しているようだが、それも納得、といったところか。因みに、アルバム・タイトルは今は亡きお祖母さんの名前のよう。音楽的にもいろいろな影響を与えてくれた方だったそうだ。
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<1月19日(土)> |
「今日の出来事」
●「Adult Oriented Radio」 の進行表作り、翻訳を済ませ、あとはマイ・ペース。そして、夜は、地元池袋で新年会。大いに盛り上がってしまいました。昨日の"遠い街"と違って、安心感バッチリの地元。遅くなっても歩いて帰れますし、寛げます。しかし、今日のタクシー乗り場は空いていましたね、かなり。街自体は結構賑わっていましたが。
「Smooth Jazz Seduction」
(019)Smooth Jazz が似合う季節 Kirk Whalum <The Wave> from『Roundtrip』(2007:Rendezvous)
●Smooth Jazz もAORと同じく、ジャンルではなくテイスト、質感、だと思っている。故に、この曲はSmooth Jazz、これは違う、というのを言葉で説明するのは非常に難しい。Boz ScaggsやBobby Caldwellにも全くAORしていない作品があるのと同様、必ずしもそのアーティスト=Smooth Jazz、と決めつけるのは危険だと言うこと。結局行き着くところは、Smooth Jazz=ラジオ・フォーマットの形、となってしまうのだから。 AORというと一般的に夏がよく似合う音楽、というイメージを多くの人が持ってしまうが、実際それは危険な先入観でしか無く、ジャジーなAOR、ソウルフルなAORには、それに当てはまらないものが結構多い。Smooth Jazz も全く同じで、Smooth Jazz=リゾートチックな音楽、これも夏のイメージ、というのは決して正しい解釈とは言えず、聴き方は本当に様々。面白いのは、同じ曲でも朝が似合ったり夜が似合ったり、はたまた、都会が似合ったり大自然が似合ったり、七色に変化するところがSmooth Jazz の醍醐味ではないだろうか? 例えば、今、ヒットしているところで言うと、サックス奏者:Kirk Whalumの<The Wave>。ムーディー過ぎず、軽過ぎず、都会的な香りを漂わせながらも、リゾート地でも楽しめるリラックス感もあって....。この曲の前後の並び、そして、その時の周りのシチュエーションによって、朝の曲にも夜の曲にも"表情"を変えていく。それでいて、しっかりとしたKirk Whalumという実体もドンと構えている。なんとも理想的な1曲だ。 仮に、四季毎のコンピレーションCDを制作することがあったら、全てのCDに1曲だけ同じ曲を入れてみたい。全く同じ曲が、春編にも夏編にも秋編にも冬編にも完璧に解け込んでいく、それにチャレンジしたいから。そして、その1曲を見つけ出すのは決して難しい作業ではないだろう。近いうちに一度、iTunesでそれを組み立ててみたい。
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<1月18日(金)> |
「今日の出来事」
●3月20日にソニーさんから出るコンピレーション・アルバムの選曲・監修をやらせて頂いておりまして、それの最終曲順をiTunesでああでもないこうでもないと言いつつ決め、その他にもいろいろな事務的作業をやり、さらに、昨日、ジェイさんに何気に助けを求めたつもりが、かなり好い、しかも、適度な長さのコメントをくれてしまったので、喜び勇んで(?)ソニーの担当者さんに「こんなん届きましたけど、折角ですから、ライナーに載せません??」と転送すると、担当氏も直ぐに電話をくれて「ぜひ、載せましょう!」と、テンション急激にアップ! その他にも、このコンピならば、何が何でも、あの日本のミュージシャンの方からもコメントを頂戴したい、ということで、その橋渡しもやらせていただいて...この週末にはライナーも書かねば....。非常に楽しく、かつ、エキサイティングな仕事で滅茶滅茶ハッピーです、ただ、上手く書けるかは、かなり不安ですが....。
その後、早くも来週月曜日収録の「Adult Oriented Radio」 の選曲に取り掛かりました。そして、夜は、ちょいと遠い街まで、業界フレンドの誕生会を兼ねた飲み会。流石に、タクシーで¥5,000、くらいの距離ですと、時間を気にせず飲んじゃいますが、今日の場所だとそれは無理。それに、主賓も横浜の方なので、やはり、タクシー帰りは無し。ということで、ちゃんと24時前に解散しました。1軒であっという間に4時間半が経過、しかも、飲み放題つきのコースで、非常にリーズナブルです(笑)。で、池袋まで戻って来たのは好いですが、流石、1月の週末! 新年会の嵐だったのか、タクシー乗り場は長蛇の列。結局、寒い中、歩いて帰り、すっかり酔いも醒めました。ま、逆に好いのかもしれません、明日も仕事&飲み会待ってますから、二日酔い回避のためには....。
「Smooth Jazz Seduction」
(018)Smooth Jazz Label File(3)〜 Heads Up International 〜 Kenny Blake<Babylon Sisters> from『Interior Design』(1991:Heads Up)
●Heads Up Internationalは、Smooth Jazz/Contemporary Jazzのインディペンデント・レーベルとしては"最もメジャーな"存在であろう。その歴史を紐解くと、スタートは1990年3月で、その第1回リリースはCarlos Guedes & Desvioの『Churun Meru』。そして、Heads Upの存在が日本で少しずつ認識されるようになったのは1993年になってから。アメリカでNAC=New Adult Contemporaryのブームが興り、いち早くそれに目を付けたPolystarレコードがKenny Blake、Joe McBride、Gerald VeasleyといったHeads Upの新興アーティストのアルバムを日本で発売。特にKenny Blakeはデビュー作の『Interior Design』(1991年)がビルボード誌のContemporary Jazz Albums チャートで最高15位、続く『Rumor Has It』(1992年)も同じく20位、そして、Joe McBrideも2枚目の『A Gift For Tomorrow』(1994年)が18位を記録するなど、NAC、Smooh Jazzのフィールドでは早くから結果を出している。その後も、Henry Johnson、Richie Coleといった中堅、ヴェテラン・アーティストを精力的にリリースし、さらに、1996年に発表した女性サックス奏者Pamela Williamsの『Saxtress』がCJチャートで最高10位を記録。完全なる地位を確立する。 そして、1990年代後半には、Andy Narrell(steel drum)、Richard Smith(g)、Marion Meadows(sax)、Philip Bailey(vo)、Joyce Cooling(g)と契約、さらに、上昇気流に乗っていくが、2000年代に入るとさらなる加速度を増し、Pieces Of A Dream、Spyro Gyra、Yellowjackets、Hiroshimaといった名グループがHeads Upに移籍。また、そういったSmooth Jazz、Contemporary Jazzに限定されること無く、アフリカ音楽やワールド・ミュージック的な展開にも力を注ぎ、その質の高さを幅居広い音楽ファンに打ち出している。 2005年以降はまさにこれまでの歴史の中で最大の活躍を見せ、Najee(sax)、Walter Beasley(sax)、Chuck Loeb(g)、Bona Fide、Bobby Lyle(key)、Doc Powell(g)、Candy Dulfer(sax)らを獲得し、様々なチャートでブレイクさせている。また、Stanley Clarke(b)に続いてGeorge Duke(key)も移籍が決定。すでに、インディーの殻を大きく破っている感がある。http://www.headsup.com/
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<1月17日(木)> |
「今日の出来事」
●今日は午前中、家族と車で買い物。中野の島忠で、いろいろなものを買ってきました、私は壁時計、父親は水槽、母親は.....。 そして午後はちょこっと原稿系を書いたり、雑務をしたり、で、比較的シンプルな日。譜面書きすれば好かったです(笑)。
あ、そうでした、今朝、メールを開くと、ちょっとご無沙汰しているラジオDJ系の人から「The Jazz Network」のソサエティに紹介するから一緒にコミュニケーションしましょう、というメールが届き、成り行きでそのままジョインしてしまいました。まだ、総勢、400人足らずの小さなコミュニティですが、日本のミュージシャンの方も結構、いらっしゃいました、海外の人はもちろん。因みに中田はミクシーもマイ・スペースも遠慮?していたので、こういうのは初めてです。でも、やり方というか、メッセージの送り方解らないので(苦笑)、とりあえず、最初のうちは大人しくしていようかな、と。
「Smooth Jazz Seduction」
(017)Smooth Jazz Chart(3) Candy Dulfer <L.A. City Lights> from『Candy Store』(2007:Heads Up)
●Radio & RecordsのSmooth Jazz Chartから。先週、Boney James<Let It Go>に首位を奪われ、7週連続No.1にはならなかったCandy Dulfer<L.A. City Lights>が、1週間で直ぐにその座を奪い返した。イントロから70年代のソウル・ミュージックの雰囲気を漂わせ、全体的に非常にメロディアス。これはまさにラジオ・オリエンテッドな1曲だが、日本におけるCandyのイメージは、どちらかと言うとデビュー当時のイケイケ・ガール的な部分をいまだに引きずっているのではないだろうか? もちろん、ライヴは十分にファンキーだし、まだまだ丸く収まるつもりは無いだろう、38歳になった今も。しかしながら、アメリカにおいてCandy Dulferと言うと、Smooth Jazz。<Lily Was Here><For The Love Of You><What Does It Take>....本当にいろいろな曲がよくかかっている。このNo.1もある意味、当然の結果かもしれない。 その他では、Eric Marienthal<Blue Water>が遂にTop3入り。そして、<It's All Good>のNo.1ヒットでブレイクしたBrian Simpsonの最新シングル<What Cha Gonna Do?>が17位から9位に大きくジャンプ・アップ。Top5入りが十分、見えて来た。 また、Michael McDonaldのニュー・シングル<Walk On By>が29位に初登場。この曲を含む新作『Soul Speak』は3月11日にMotownからリリース予定。今回もカヴァーが大半だが、自身による新曲も収録の模様。Smooth Jazzステーションではもう1曲、<(Your Love Keeps Lifting Me)HIgher & Higher>(Jackie Wilsonのカヴァー)もオン・エアー・リストに載っている。
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<1月16日(水)> |
「今日の出来事」
●午前中はUSENの選曲表作り。EXCELに、曲名、アーティスト名、CD番号、曲尺、を記すのですが、何気に時間掛かります。
で、午後は一息ついた後、スーパーに買い物&夕食作りで、主夫気分。今日は、このところ寒いので温まりたい!とチゲ鍋。他にも、ウナギの黒酢料理とか、マカロニ・サラダとか幾つか作ってみました。最近は、黒酢系を勉強したいな〜と頑張っている私です。
食後はソニーさんのコンピの仕事でいろいろと....。と、その時、というか、担当ディレクターさんから電話があり、ついでにいろいろと話していたら、同じく彼が担当のマイケル・ジャクソン『25周年記念盤』には、will.i.amがプロデュースした収録曲の別ヴァージョン数トラックに加えて、当時録りながらお蔵入りしていた曲がボーナスで入り、そこには、スティーヴ・ポーカロ作曲、コ・プロデュース、演奏TOTO、という曲も含まれている、という情報もくれました。美味しそうですね....。早く聴きたいです。
ランスから久々のメール。この週末にL.A.で、ビジネス・ミーティングがある、とか。でも、時間的には忙しいので、ジェイさんの家には行けなそうだけれど...とのこと。両者は、また、一緒に仕事をする(と言うか、また、ランスのトラックでジェイさんのギター・ソロをフィーチャーする)予定で動いております。いつ、どこから出るかは、全然未定ですが。
久々、と言えば、久しぶりに奥本亮さんから電話がありました。なんでも、今はL.A.から戻って、日本のとある所に住んでいる、とか....。ま、本日は、東京に居るそうですが...。なんだか、相変わらず神出鬼没、と言いましょうか、本当にインターナショナルです、頭の回路も。羨ましい....。
「Smooth Jazz Seduction」
(016)Smooth Jazz な独り言(1) Alicia Keys <No One> from『As I Am』(2007:J)
●人との会話の中でよく聞かれるのが「なぜ、Smooth Jazzにそこまで入れこんでいるのか」という部分。答えは毎回、微妙に変わっているかもしれないが、改めて整理をすると、こんな部分であろう。1. メロディアスで心地好い&全体的にオシャレな雰囲気が漂っている。故に、女性と一緒に楽しめる 2. 基本的に、優れたスタジオ・ミュージシャン/プロデューサーの仕事具合が非常に重要な音楽である。故に、昔の習慣であった、"クレジット買い"がここでも楽しめる 3. やはり、L.A.で聴いたあの質感が身体に染み付いて離れない。 3. はともかく、1. と2. はAORに接するのと全く同じであったりする。つまり、結論からすると、僕はかつてのAORと全く同じ感覚でSmooth Jazzを楽しんでいる、ただ、それだけ。AORの時代からジャジーな和音が大好きで、それ故、J.D.Souther<You're Only Lonely>にAORのテイストを見つけることが出来ない、といろいろな発言してきた。曲自体はポップで好きだが、やはり、あの循環コードの曲調は自分の考えるAORの理想とはちょっぴり異なっている、彼の声はまたそれはそれで雰囲気があって素晴らしいが。 AORはやはり1970年代後半から80年代前半が最も輝いていた時期であり、以後、その時代を彩った人たちが新作を出しても最早あの世界を臨むのは非常に困難....誰もがそう思っているはず。つまり、AORはあの時代に好きだった女の子そのものだという気が最近してきた。あの時代に可愛かったあの子と今、再会したいか? 答えはノー。遠い日の想い出、で終わったほうが美しいに決まっている。もちろん、中には今でも輝いている、あるいは、昔よりも数段綺麗になった、そんな女性も存在するだろう。けれど、大抵は、オバさんになったな〜....だと思う、自分が十分、歳をとったのと一緒で。 そんな40代後半の男=自分が、今、イイ女だなーと思う、それがまさにSmooth Jazzだということ。いつまでも昔の彼女の面影を引きずっているのではなく、今、周りに存在する女性に十分な輝きを感じられる、その女性が20代であろうが30代であろうが40代であろうが。そういう気持ちがSmooth Jazzに入れこめる、実は最大の理由かもしれない....。だからこそ、Alicia Keys<No One>も、Queen Latifah<Poetry Man>も、何の違和感無く楽しめる、何故ならば、Smooth Jazzのステーションで超頻繁にOAされているのだから。
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<1月15日(火)> |
「今日の出来事」
●今日は結構頑張ってお仕事クンでした。朝6時に起きてコーナーの翻訳を始め、9時過ぎに家を出て10時から「Adult Oriented Radio」 の収録。そして、2時半くらいに家に戻ってからそれを直ぐに検聴、Qシート書き&発送。そして、夕食後に、今度は、USENの選曲をもう1本仕上げ....。 「Adult Oriented Radio」 は後半1時間リクエスト特集。で、前半にはRoby Dukeさんの追悼コーナーも設けました。 USENの選曲は、1本がアーティスト特集で、ナント、大胆にもバーブラ・ストライサンドの2時間、作ってしまいました、大好きな<When I Dream>や<The Places You Find Love>を大喜びでフィーチャーしながら(これは昨日済ませた分です)。そして、あともう1本は2月=ヴァレンタインズ・デーというコテコテの発想からAORチックなブラコン・バラード集、にしました、正統派の。
「Smooth Jazz Seduction」
(015)Smooth Jazz の花形・主役 Euge Groove <Born 2 Groove> from『Born 2 Groove』(2007:Narada Jazz)
●Smooth Jazz の花形楽器は? と訊かれたら迷うことなく"Sax"と答える。そう、誰もが認める横綱であろう。ポップでもロックでもサックスのソロが入るだけで、曲の雰囲気がグッとジャジーなものに変わる、というケースが多いし、主旋律=メロディーを奏でた時、一番、ヴォーカルに近い、それがやはり大きな要因に違いない。 そんなサックスに関して、こんな裏話がある。Smooth Jazz のステーションでいろいろな曲がプレイされているとあるキーボーディストが、サックスを入れないアルバムを制作したところ、オン・エアーの回数が激減。キーボーディストとそのプロデューサーは大きな不満を抱き、ラジオの選曲家に対しても大きな不信感を持つようになった。 では、実際にそれほどサックスばかりが贔屓されているのか、データを取って調べてみよう。Radio & Records 誌のSmooth Jazz Chart年間チャート2007年(50位までリストアップ)を見てみると〜〜 サックス=14曲、ギター=13曲、ヴォーカル=13曲、キーボード=5曲、 グループ=3曲、トランペット=2曲、ベース=2曲 という結果に落ち着いた(サックス&トランペット、ギター&ヴォーカルの共演曲はそれぞれ各1でカウント。故に、トータルが52になります。ちなみに、サックスで最も順位が好かったのはEuge Groove<Born 2 Groove>で、年間チャートの2位にランクイン)。数字の上からすると、決して断トツ、という感じはしない。しかし、これをさらに、半分の上位25曲だけに限定すると、 サックス10曲、ギター6曲、ヴォーカル5曲....となり、「やっぱり、サックスだなー」を痛感させられる。 また、同じく年間チャートの2006年版(100位までリストアップ)を見ると、サックスが32曲で断トツ1位、続くのがヴォーカルで23曲、以下、キーボード=15曲、ギター=14曲....と続いていく。さて、今年の結果は如何に?
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<1月14日(月)> |
「今日の出来事」
●今日はモチーフが浮かびました、ソングライティングの。特にうなされるほどでも全然ないのですが、ハッとするような夢を見て、夜中に目が覚めました。で、時計を見たら03:45。それで浮かんだ曲名が、<午前3時のAngel>。 まだ、タイトルといくつかの言葉だけですが、ストーリーはなんとなくおぼろげに浮かんできました。夢の中にあるものは何だろう...? みたいなことがテーマで、出だしの歌詞は、"ノスタルジー、xxxxジー、そして、ファンタジー"。ま、要は、夢の中には、郷愁と???と幻想があって、午前3時くらいの深い眠りに就いた頃に天使が現れて、いろいろと語りかけてくれる云々、てな感じでしょうか。サビのメロディーも浮かんだのですが、もう1回寝たら、目覚めた時には思い出す事が出来ませんでした.... でも好いんです、そういう曲は、それほどのものでない証しですから。
そして、USENの選曲を1本、そして、明日収録の「Adult Oriented Radio」 の選曲も済ませ、おやすみなさい。この夜は特に夢を見ていませんが(と言うか、覚えている夢は無し)、SALT氏も昔、インタヴューで語ってくれました、「夢の中では好い曲浮かぶんだ」と。非常によく解る気がします。
「Smooth Jazz Seduction」
(014)Smooth Jazz Producers File(1)Paul Brown Sam Riney <At Last> from『At Last』(1989:Spindle Top)
●Smooth Jazz のプロデューサーといった時、何はなくともいの一番に名前が挙がる人、それはやはりこのPaul Brown以外には考えられない。自身でも3枚のリーダー作を発表し、<Winelight>他の大ヒットを残しているが、彼が手掛けた楽曲でSmooth Jazz チャートのNo.1に輝いた曲は既に40を越しているという。間違いなく、断トツの存在であろう。とにかく、Bob James、George Benson、Al Jarreau...といった大御所を含め、大半のアーティストが一度はこの人のプロデュースでお世話になっている。やはり、ラジオでのヒットが欲しいから...。 Paul BrownはL.A.の生まれで、1980年代前半からエンジニアの仕事を始め、Luther Vandross、Diana Ross他多くの作品に関わり名前が知られるようになった。そして、1989年のL.A.のサックス奏者Sam Riney『At Last』を手掛けたのが最初のプロデゥース作品ではないかと思うが、それがビルボードのContemporary Jazz Albums チャートで最高9位まで上がる、幸先の好いスタートを切った。そして、同じくSam Rineyの次作『Playing With Fire』(1990年)が今度は5位まで上昇。インディが活気づくことで熱い注目を集めたL.A.フュージョンの隆盛に大いなる貢献を果たしている。そしてその極めつけが、その次に手掛けたBoney Jamesのソロ・デビュー作『Trust』(1992年)。当時、Bobby Caldwellのバンドでサックスを吹いていたBoneyに惹かれソロ・デビューの話しを持ちかけたのがこのPaul Brownで、そのアルバムもインディに拘らずCJチャートの8位まで上昇。そこに目を付けたWarner Bros.がBoneyを引き抜き、その後、大スターに育てたのは有名な話しだ。 以後、10年以上に渡って、一番の人気をキープしたPaul Brown。そのプロデュースのノウハウのルーツはどこにあるのだろうか? 彼にそのことを訊くと「自分は決してラジオを意識しながら曲やレコードを作っているのではない。ただ、自分が演っているのはジャズではなくインスゥルメンタルのR&B、そういった歌もののハートを大事にしている」といった類いの言葉を返してくれる。ちなみに、彼と古くからの友人であるDavid Benoitはこんな事を語っている。 「Sam Rineyの1stは僕がプロデュースしたんだけれど、その時、エンジニアを務めたPaul Brownが僕のやり方をベースにして、Samの次のアルバムをプロデュースしたんだ」 これまでに制作したレコードは70枚強。その大半が、チャート的に、セールス的に、確実なる結果を残している。限りなく10割に近いヒットメイカー、Paul Brown。この3月には秘蔵っ子の女性サックス奏者、Jessy JをPeakから世に発信する。その動向に注目したい。
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<1月13日(日)> |
「今日の出来事」
●夕べはたらふく食べたので、かなり飲んだにも拘らず、ほとんど二日酔いありません。と言うことで、この日誌書きに専念するも、「Smooth Jazz Seduction」で何を書こうか、さんざん迷い、結局、停滞気味。本当は、USENの選曲等も取り掛かりたかったのですが....。
そんなわけでほとんど1日、パソコンと向かっていたのですが、一般のリスナーの方から「ROBY DUKE が昨年12月に亡くなられたそうです。ご冥福をお祈りします。
http://www.avalonguitars.co.uk/robyduke.htm 」というメールを頂き、いくつかのサイトをインターネットでチェック。12月26日に突然、亡くなられたということです、その2日前には息子さんと一緒にギグを演った、ということも記されてましたから(http://www.robyduke.com/)。 もう7年以上前ですが、シアトルで彼に会った日のことは今でもしっかりと覚えています。泊まっているモーテルに迎えにきてくれて、「シアトルはクラムチャウダーが美味しいんだ。もう食べたかい? OK、じゃあ、僕が連れて行ってあげるよ」と案内してくれた港のレストラン。本当に美味しかったです、クラムチャウダー。あれを求めて、昨年の夏、またシアトルを訪れたほどですから。ここ5年以上、連絡を取っていなかったのですが、本当に残念です。『Come Let Us Reason』を再発出来たこと、今でも、誇りに思っています。合掌。
「Smooth Jazz Seduction」
(013)続・Smooth Jazz Song File(2) Billy Paul <Me And Mrs. Jones> from『360 Degrees Of Billy Paul』(1972:Philadelphia International)
●昨日も述べたように、Smooth Jazzのステーションは1980年代中盤〜後半のブラコン=Quiet Storm系だけでなく、70年代のソウル・クラシックスも本当に頻繁にOAされている。Lou Rawls<You'll Never Find Another Love Like Mine>、Al Green<Let's Stay Together><I'm Still In Love With You>、Heatwave<Always And Forever>、The Isley Brothers<For The Love Of You><That Lady>、Spinners<It's A Shame><Could It Be I'm Falling In Love>、Natalie Cole<This Will Be>、さらに、Commodores、L.T.D.、Earth, Wind & Fire、Barry White....重要なのは"Smooth"の方であって、"Jazz"の方ではない、それがお解り頂けるはずだ。そしてそんな中、今でも必ずかかる極めつけ的な1曲がこれ。フィリー・ソウルを語る時に外すことの出来ない、1972年の全米、および、R&BにおけるNo.1ヒット。不倫を描いた大人の歌詞もまた、Smooth層にピッタリか...。
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<1月12日(土)> |
「今日の出来事」
●午前中に選曲の最終準備をして午後から収録2本。1本はいつもの「Adult Oriented Radio」 で、1月26日(土)OA分の後半、アドリブ誌:山崎エディターと共に、のコーナー。例によって選曲は全部山ちゃん任せですが、今回はプログレあり王道ありで、非常に楽しめましたが、昨年の今頃出たBRUTUS誌を山ちゃんが持って来て、そこに載っていた音楽特集を見て超吃驚! ナント、今話題の43歳男性:ハイパー・メディア・クリエイターの方のフェイヴァリット・アルバムが4枚載っていたのですが、その全てがジェイ・グレイドン絡み! アル・ジャロウ『Breakin' Away』 エアプレイ『Airplay』 スティーリー・ダン『Aja』 ディオンヌ・ワーウィック『Friends In Love』 コメントを拝見しても、まさに、ジェイ・グレイドン大好き!が十二分に伝わって来て、一度、お話しがしたくなりました、マジで。と言っても、今、あまりに話題の人なので、番組へのゲスト・ブッキングは難しいでしょうが....ちなみに、話題の彼女はレッド・ツェッペリンの大ファンだそうで....(って、これで何方だか解りますよね?)
そして、もう1本は、逆に山崎さんの番組「AD LiB AOR Cruisin'」(SKYPefectTV 400ch)にゲスト出演させて頂き、中田の選曲で2007年を振り返らせて頂きました、ほとんど歌もので。OAは1月24日(木):22〜23時で、再放送が27日(日):10〜11時。もし、聴ける環境にございましたら、ぜひともチューイン・インして下さいませ。比較的ギャグ少なめ(笑)、中田、結構真面目に語ってますので。
そして、4人で新年会。またまた火鍋の食べ放題(¥2,480)を堪能し、その後も3軒。最後の店で飲んだ、いろいろなレアもの焼酎が美味しかったです、BGMは硬派なフュージョン系で、これまたプラス。若目のご主人の趣味だそうですが、10数年前だか、ガッドさんのトラでブルーノートに出た沼澤尚さんのドラムスを観て吃驚した!という話しを教えてくれました。そんなことがあったのですか、是非、今度、ご本人に聞いてみましょう。2月も楽しみにしています! 24時頃解散し、池袋まで戻り、そこからは軟弱ってタクシーに乗ってしまいました。でも、¥890。値上げしてからもそんなに変わらないものですね。
今日は<ハードボイルド・レイディ(仮)>という曲が出来ました、これも、スラッとフル・コーラス。まあ、ただ、ブリッジを付け加えたいですが....。ギャグのようなタイトルですが、要はニヒルな探偵的な女性が居たら面白いかな、という設定ですね、トレンチ・コートに探偵帽(?)、みたいな感じの女性が夜のマンハッタンをすり抜けていく....。出だしはアップ・テンポのグルーヴィー系で、サビはテンポを落として3連の連続、という流れです。これも近いうちにトラック作りたいです。
「Smooth Jazz Seduction」
(012)Smooth Jazz Radio Station:WAVE(94.7 FM)の魅力 Dave Koz <You Make Me Smile> from『Lucky Man』(1993:Capitol)
●Smooth Jazzフォーマットの始まりがL.A.のWAVEステーションであることは先週述べたばかりだが、改めてその魅力はどこにあるのか、また、この20年間、そのフォーマットに変化は無いのか、その辺りを解る限り記してみよう。 WAVEの初期は、今よりも数段、ニュー・エイジ・ミュージックの色が強かった。多分、Sadeはかかっても、Tina Turnerが繰り返しOAされることはなかったと思う。より、都会のオアシス的な空気感で。そう、確かに、夜のSunset Blvd.をドライヴしている時に聴こえてくるSadeは新鮮そのものだった。しかし、それ以上に独特の空気感を醸し出したのが、就寝時に部屋のステレオから流れてくるWAVEだ。洋室の乾いた空間に響き渡るWAVEは、本当に心地好い眠りに就かせてくれる。仮に時差ボケで夜中に目が覚めたとしても、特に嫌な気になること無く、まさにこれぞ元祖にして一番効果的なヒーリング・ミュージック、そう思わずにはいられなかった。音楽のクォリティの高さに加え、DJ陣の知的でアダルトなトークも効果抜群。選曲フォーマットだけでなく、パーソナリティーの起用法でも、WAVEはその後のフォロウワーに見事なお手本を示したということだ、どこもがこのスタイルを継承しているのだから。 そんなWAVEは、年々、少しずつ選曲がポップになっていき、今などは、インストと歌ものの割合は3:2くらいにまで変わっているのではないだろうか。Phil CollinsやStingのようなポップ系もよく耳にするが、Billy Paul、Lou Rawls、Al Greenらのソウル・クラシックスも本当によくOAされる。この変化に関してWAVEの看板DJ:Barbara Blakeさんは「綿密なリサーチを繰り返し、リスナーが本当に聴きたいものは何かを調査した結果。とにかく、リスナーが第一だから」と語ってくれた。 WAVEは、Dave Koz Radio Showを長年にわたって制作&NETし、Ramsey LewisのDJショーも毎週OAしている。さらに、最近ではBrian McKnightのMorning Showもスタートし、これも人気を呼んでいる。そして、毎週日曜日のブランチ・タイムにはサンタ・モニカのビーチを目の前にしたイタリアン・レストランから生放送し、美味しい食事と心地好い音楽を楽しんでもらう、を何年も続け、こちらも毎週、大盛況の人気ぶりだ。ステーション発のコンピレーションCDももちろんいろいろとリリースしているし、また、ライヴ・イヴェントも数知れず。まさに、アーティスト&ミュージックとリスナーを繋げる貴重な媒体、と言って好いだろう。 そんなWAVEの放送はiTunesのインターネット・ラジオでも楽しむことが出来る(KTWV)。音質は全然好くないが、雰囲気は十分に味わえる。機会があったら、ぜひ。
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<1月11日(金)> |
「今日の出来事」
●今日は珍しくスムース・ジャズの曲が浮かびました、ブライアン・シンプソン系のピアノ・インスト。と言っても、Aメロだけで、後の展開は誰かに協力してもらった方が多分、面白くなるでしょう。まあ、でも、こういう曲をレコーディングする日本のアーティストはまず居ないので、L.A.のJeff Carruthersさんにでもプレゼンしましょうかね....。 本当に作曲は楽しいです。まだまだ枯れていない自分にホッとしてます、もう30年以上、数にしたら200曲は軽く書いているというのに。
午後からスーパーに買い物&夕食の支度。相変わらず力んで5品だか作ってしまい、かなり押してしまいました。美味しいものを目指すのは当たり前ですが、いつもの決められた時間に出来ない、というのはかなり問題。今後の課題と言えますね。
「Smooth Jazz Song File」
(011)Smooth Jazz Label File(2)〜 ARTizen 〜 Richard Elliot <Mystique> from『Metro Blue』(2005:ARTizen)
●ARTizenはトランペットのRick BraunがサックスのRichard Elliotと共に立ち上げたレーベルで、記念すべき第1回リリースは2005年6月のRichard Elliot『Metro Blue』。そしてその4ヶ月後にはRick Braunの『Yours Truly』も登場するが、まさにSmooth Jazz界を代表するアーティストだけに、スタートしたばかりのレーベルと言えど、流通面のハンデを負うこと無く確実なセールスを記録。ビルボード誌のContemporary Jazz Albums チャートでは、それぞれ最高2位と6位を記録。また、Radio & Records のSmooth Jazz チャートでも、Richard Elliotの『Metro Blue』から<People Make The World Go Round>と<Mystique>がNo.1を獲得し、<Say It's So>も14位まで上昇。一方のRick Braunも『Yours Truly』から<Shining Star>が2位、<Groove Is In The Heart>が24位という成績を残している。 さて、レーベル名のARTizenだが、これはもちろん、Artizan(Artisan)=美術工芸家という言葉が元になっている。実は、2004年、Rick Braunは『Sessions Volume 1』というスタジオ・ライヴ盤を作り、これを当初は自身のサイトやライヴ会場でのみ販売していた(その後、ARTizenから改めてリリース)。その際のレーベル名としてCDに掲載していたのがArtisanだったのだが、その辺りをRick Braun本人はこう語っている。
「Artisanはまだレーベルというかひとつの会社として機能する前の名前で、いざ商標登録をする、となった時にすでにある名前だし、正式なレーベルとして組織化しようと思った時に別のものに変えなくてはならない、って思ったんだ。そしてどうせ変えるなら元々は無い単語を作ってそれを商標しよう。それだったら、Citizen in Art(芸術の中に生きる市民)という意味もあるし、ZENということからその瞬間に感じたものを音楽にしていくんだ、という精神も込めて、このARTizenという名前に決めたんだ」 ARTizenは大物、中核の移籍と若手の発掘、この2つを程好いバランスで進めており、その後もUKのグループ:Down To The Boneのサックス奏者Shilts、若手のサックス奏者Jackiem Joyner、UKのマルチ・インスト奏者Rick Kellyのソロ・プロジェクト:Soul Balletらの新録を発表し、2007年夏にRick Braun & Richard Elliotによる共演盤『R n R』をリリース。アルバム・チャートのNo.1に輝いている。また同年秋にはPeter White with Rick Braun and Mindi Abair名義でクリスマス・アルバムも発表。2008年以降の活躍も大いに期待がされる。http://artizenmusic.com/
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